blogのトップへ

とにかく心配なのは本棚なのだ。

F先生の全集キター!!!!!!

それにしても今まで買い集めた単行本やら文庫本やらハードカバーのSF短編全集とかは本棚の事情的にどうしたらいいんだろう。

本・読書 - 2008 | text by expop 2009年03月07日10:39 | コメント (0)

「三浦みつる/ココナッツAVE.」

実家から持ってきたマンガにはこういうのもあった。

ココナッツAVE.(アベニュー)―Super house‐keeper,Gokuro’s powerfull life (1) (双葉文庫―名作シリーズ)
三浦 みつる
4575722340

1986年の作品。
マンガにくわしい人なら絵を見てピンと来ると思うんだけど、「THE かぼちゃワイン」を描いた三浦みつるの作品。
週刊少年マガジンにて一年足らずの連載だったけど、この頃は「ゲゲゲの鬼太郎」の新作がやっていたりしていたと思う。

内容は、マンガ的超人的身体能力を持ったハウスキーパーの主人公が、女性だけの6人姉妹の家で働くという、今だと絶対にハーレムものになりそうな設定だけど、ヒロインにあたる四女以外は主人公に全く恋愛感情を抱いていない。
内容も恋愛ものではなくて、コメディ。笑えないギャグが多いけど。

で、この作品のどこが好きだったかというと、日本なんだけど、西海岸風の町並みだったりファッションだったり、となんかやたらと洒落ている部分。それらが手塚治虫のアシスタントもしていた三浦みつるのこなれた絵で描かれているので、それを見ているのが単純に楽しい。

西海岸風、といえば最近偶然目にしたタツノコプロの「とんでも戦士ムテキング(1980)」のオープニング映像がやたらと洒落てて、あれこんなんだっけ?と思った。
wikipediaでは

アメリカンコミックの要素が多々見受けられ、特に舞台がアメリカ西海岸・サンフランシスコのもじりと思しき都市「ヨンフランシスコ」である前半はそれが顕著だった。第33話以降は、東京の下町が舞台となりいくらかトーンダウンしたものの、そのカラーは健在だった。

と書かれていて、意識的だったことが分かる。
アラレちゃんの頃の鳥山明のテイストと時代的にシンクロしてる感じ。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年12月23日11:10 | コメント (0)

GREY・軽井沢シンドローム

そういえば、夏休みに実家からいくつか昔読んでいたマンガ本を持ってきて再読したんだけど、その中のひとつに「たがみよしひさ/GREY」があった。

GREY (上) (〔ぶんか社コミック文庫〕)
たがみ よしひさ
4821184699

1986年作品。
この人の描くメカのシャープな線とか好きだったんだけど、ラストが子供の自分にとってはややインパクトがあった。今読むとむしろありがちだなぁ、と思うんだけど。

で、この作品、改めて読むとその背後に大いなる意志があるというラストの展開といい、ニヒルな主人公といい、全体の雰囲気など結構ボトムズの影響を受けているような気が。
たがみよしひさが「ボトムズ」を見て、「お~し、オレもこういうのを」と思って描いたのでは??

ちなみにたがみよしひさはボトムズの翌年に作られた「超攻速ガルビオン」のキャラクターデザインを手がけているけど、ボトムズ・ガルビオンともに制作スタジオ・アニメアールが活躍したという共通点がある。

ついでに図書館で借りられたので、たがみよしひさの伝説的な作品「軽井沢シンドローム」を借りたけど、これはキツかった。一巻の途中で投げ出した。

「GREY」もそうだったけど凝ったセリフまわしが現代的視点で読むとキツいというかめんどくさいだけだし、そもそも主人公が理由もなく周りの女性と肉体関係を持ちまくる、というのも感情移入しにくかった。

初期スピリッツを「めぞん一刻」とともに人気があったというけど、これが受けたのは、時代なのかなぁ。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年12月20日23:04 | コメント (0)

僕は明らかに欲求型人間

同居人のダイエットの副読本として、前にパラパラと立ち読みしたらなかなか面白かったこちらの本を購入。

いつまでもデブと思うなよ (新潮新書)
岡田斗司夫
4106102277

冒頭で、なぜやせると得なのか、ということを社会学的に捉えてえんえん洗脳しかかるのはいつもの岡田斗司夫節で、正直う~んと思うところもあるんだけど、逆に「太っている人の世界観」が分かって興味深い。

中盤は自分の体験含めての実践方法が書いてあって、僕自身は太っているわけではないけど、時々体重が増えたりするので、その原因が分かって面白く読めた。

また、ダイエットには大きく次の二種類あって、
1.普通の人がほっそりを目指す(スリムになる)
2.肥満の人が普通の人を目指す(デブをやめる)
これらは目的もやり方も全く違うと指摘してあって、なるほど。
世の中のダイエット方法が効かない、という不満の声の中には、たとえば肥満の人がほっそりを目指すダイエットをしていることにも原因があるかも、と思った。

しかし、一番面白かったのが、第八章:P197での

「でも、レコーディング・ダイエットを続けて、「欲求型人間」と「欲望型人間」という差に気がついた。」

から始まる数ページ。
どちらがいい悪いではなくて、
「欲求型は「体の欲求」にいつも支配されて生きているし、欲望型は「心の欲望」に支配されて生きている。どっちも奴隷であることに変わりはない」

なるほど!
たとえば、僕は体調が悪いとき以外、どんな楽しいときでも食事を抜くことができない。それは、「体の欲求」に逆らえないからだ。実際に、さまざまな思考能力・集中力・やる気といったものが後退していく。
徹夜できないのもきっと同じで、肉体が欲求していることには精神力では勝てないのだ。

その代わり、心の欲望はわりとコントロールできて、それこそおいしそうなものでもお腹がいっぱいだったら食べない。というか食べたくない。無茶な買い物もしない。

この分はさらりと書いてあるけど、大変面白い指摘で、岡田斗司夫はこれで一冊本を書けると思う。ダイエット本が落ち着いたらぜひ。

そういや、彼が出演しているNHK-BSの「マンガ夜話」は面白いけど、「アニメ夜話」は絶賛だけのファン大会みたいで面白くないなぁと思ってたら、その原因を本人が分析していてやや納得。

アニメ夜話とマンガ夜話(岡田斗司夫のゼネラル・プロダクツ)

ひとつは番組が録画であり編集が入ること、もうひとつはアニメが題材ゆえにあらかじめ流す素材が用意されていたり、複雑な権利問題・発言の制限も多いとのこと。

でも一番の理由は、いしかわじゅんがいるかどうかだと思う(笑)。ああいう空気を読まない人の存在は評論では絶対に必要だし、面白くする条件だと思う。個人的にもいしかわじゅんの話が一番面白い。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年12月17日23:53 | コメント (0)

「津野海太郎/おかしな時代」

バラエティブック好きにとっては読むしかない!という本が出て、早く紹介したかった。

おかしな時代
津野 海太郎
4860110862

「本の雑誌」での連載(「サブカルチャー創世記」2004/7-2008/7)を知った時から単行本になったらすぐに読もう、とチェックはしてたんだけど、実際に書店で平野甲賀氏による、いかにも平野氏らしいギンガムチェックの装丁に出くわしたときは、本当に生唾を飲み込んでしまった。

知ってる人には書くまでもないけど、著者の津野海太郎は、小野二郎・高平哲郎とともに晶文社を語る上で欠かせない名編集者。その彼の半生伝だから面白くないわけがない。

しかし、前半を中心に半分以上は彼がコミットしていた演劇(「黒テント」とか)の話だったりして、正直言うと最初はそのあたりは飛ばして晶文社関係の部分だけ読もうと思っていたんだけど、頭から読み始めたら文章の軽妙さもあって、興味のなかった部分もぐいぐい読まされた。
それが津野海太郎という人物の面白さなのだろう。

ところがキモである6章「雑誌みたいな本がいい バラエティ・ブック」の直前まで読んだところで、この本が携帯するには大きすぎることもあって、しばらく読むのをとめてしまい、先日ようやく一気に読了して紹介にこぎつけたのだった。
好物は最後に食べるタイプなもんで。

それにしても、その6章と7章にして最終章「夢と現実 ワンダーランド」は本当に面白い。

ヴァラエティブックに関しては、

「それなら雑誌みたいな編集の本にしてしまおう。―とすぐにかんがえたわけではない。最初におもいうかべたのは植草さんの例の(自分が書いた原稿の切り抜きがぎっしりと詰まった:引用者補足)古い革のトランクだった」
「いっそ、あの革トランクをそのまま本にしてしまったらどうだろうか。ただの比喩ではない。平野と相談して、コラージュや手がき原稿のコピーをふくむ色とりどりの紙片やパンフレットを、トランクがわりの紙函に賑やかにつめこんでさ、などとけっこう本気でかんがえたのである。玉手箱。もしくはヴァラエティ・ボックス―。」
「(前略)と書いて、あらためて気がついた。植草さんだけでなく双葉(十三郎:引用者補足)さんも小林(信彦:引用者補足)さんも、小野耕世さんや筒井康隆さんも、当時はそれぞれに、たとえていえば、本にまとまるかどうかもわからない切り抜きを大量につめこんだ革トランクをもっていて、そのなかみを私のような編集者が自由につかわせてもらうことができた。そういうぜいたくな条件がなければ、充実したバラエティ・ブックなどつくりようがない」
「そして七〇年代後半になると、晶文社の刊行リストからこの種の本がしだいに減ってゆく。私があきたという理由もあったのだろうが、それ以上に、世間にサブカルチャー本やエンターテインメント本が急増し、それにつれて著者のトランクのなかの蓄積がとぼしくなってしまったのだ。」

と書かれており、これはまたなるほどなぁと思うのだった。

たとえば小西さんの最初の著作「これは恋ではない。」なども小西さんがいわば革のトランクを秘蔵していた状態だったからあそこまで面白かったんだろう。今年出た二冊目の「ぼくは散歩と雑学が好きだった。」は気合いの入ったバラエティブックだったけど、正直「これは恋ではない。」には勝てなかったもんなぁ。

ちなみにその「ぼくは散歩と雑学が好きだった。」について、かつての小西さんの盟友・橋本徹氏が小西氏への愛憎半ばする感情とともに書いた文章がとても面白かった。

それにしてもその晶文社が最近出したバラエティブックであるこちら、

雑談王―岡崎武志バラエティ・ブック
岡崎 武志
4794967268

内容はいつもの岡崎武志以上でも以下でもなかったけど、編集センスはやっぱりひどかったなぁ。

雑誌「ワンダーランド」に関しては、

「じゃあ私たちは「ローリングストーン」誌の「日本語版」をそんなに本気でつくろうとしていたのかとなると、正直いって、そこのところはいささかあやしい」
「たしかに私と平野は「ローリングストーン」の新聞形式の雑誌というつくりにひかれていた。でもそれは、極端にいえば、その点さえ実現できればあとはどうでもいいや、という感じに近かった。」

という部分は要チェック。

その他、小林信彦や片岡義男について書かれた文章も面白い。オススメ本。

なお、「ワンダーランド」や「ローリングストーン」日本語版に関しては、これらの本とともに読むとより分かると思う。

ぼくたちの七〇年代
高平 哲郎
4794966024

よりぬきスネークマンショー 「これ、なんですか?」
スネークマンショー
410465101X

後者は、確か「ワンダーランド」が生まれるきっかけとなった日本語版「ローリングストーンズ」について書かれていたと思う。違う本だったらごめんなさい、読んだんだけど手元にないもので確認できません。

でもそう考えると日本語版「ローリングストーン」が「ワンダーランド」という私生児を産んで、そこから「宝島」、「VOW」などが育ち、一方で「スネークマンショー」を産んだ、ということになり、サブカルチャー史的に面白い。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年11月30日22:06 | コメント (0)

メカ系物語の系譜。

以前からずっと読みたかったけど、絶版でBOOKOFFなどでも見つからず、ネット古本でもプレミア価格でなかなか手が出なかった「小沢さとる/サブマリン707」「青の6号」が、なんと隣町の図書館にあったため、ついに読むことができた。

内容的には正直ストーリーはあんまり面白くないし(最後なんて唐突に終わるし)、人物の書き分けも絵的にも内面的にもほとんどできてないんだけど、メカが魅力的でそれだけで最後まで読むことができた。

そもそもなぜこれらの作品に興味を持ったかというと、作者の小沢さとるがあの「ロボダッチ」のデザイナーだった、という事実を「BSマンガ夜話(2002年2月26日[火]放送「青の6号」)」で知ったからだった。

ちょうど今読んでいる「戦後SFマンガ史」の中で、「サブマリン707」も含む戦記メカマンガの系譜も扱っていて、いろいろと考えることもあった。

戦後SFマンガ史 (ちくま文庫 よ 19-2)
米沢 嘉博
4480424199

まだ途中までしか読んでないし、1980年に刊行された本の文庫化だから今更なんだけど、名著。

ちなみに小沢さとるに関してはこう書かれている。

小沢さとるはこの時点で最も正統的少年SFマンガの描き手だったといえよう。マンガ的線とデフォルメを持つそのメカニックは、図解や特集の現代兵器の野暮ったさはなく、硬質でシャープで実にマンガ的にカッコ良かった。しかも、それは記号的ではなく、実物を元にマンガ的デフォルメをほどこされたリアルさを持っていた。
(中略)
(松本零士は:引用者注)そのメカの魅力において小沢さとるとは違ったムードを持っていた。それは一言でいうなら重量感であり、メカニカルな輝きであった。小沢さとるのメカがプラモ的できっちりと描かれていても、均質な線(トレースの如き)と白っぽさは立体感と質感に欠けていた。松本メカのデフォルメは、小沢よりマンガ的であり実物をゆがめていたが、線の強弱やベタの使用によって独特の質感と重量感をかもしだしていた。(「第四章 SF捲種計画」)

確かに自分の世代でメカを魅力的に描けた漫画家といえば松本零士だけど、小沢さとるのメカは米沢氏が指摘しているように、リアルな質感こそないかもしれないけどプラモデル的な立体造形を感じ取ることができて読んでいて楽しい。

小沢さとると松本零士は年齢はさほど違いがないようだし、この2人を比較するのはとても面白い。

世間的な評価はかなり違う気がする。もちろん、松本零士は独特の叙情やキャラクターの魅力といった点において技量的に大きく差をつけてはいる。

ただ面白いのは2人がそれぞれSFアニメとプラモデルの世界でそれぞれブレイクしている点だ。

ここで少し話を変えるけど、この「戦後SFマンガ史」を読んでいると、メカ描写をその魅力の中心に据えた戦記SFの系譜というのは、それこそ明治期の児童文学「押川春浪/海島冒険奇譚 海底軍艦」までさかのぼれて、その後「まんが道」にも出てきた昭和期の海野十三から、小松崎茂の絵物語や手塚治虫・横山光輝らのSFマンガにつながるのだった。

少し前にNHK「わたしが子どもだったころ 富野由悠季」(2008年6月11日[水]放送)という番組を観た時に一番面白かったのが、富野監督が意外とメカ好きだったということだ。番組では子供の頃描いていたSFメカのペン画(小松崎茂みたいなの)を見せてくれたりしていた。

僕は今まで、富野監督というのはガンダムなどのロボット自体は好きじゃないのかと思っていたけど、実はそんなことは決してないようだった。

そしてもう一つ面白いのが、富野監督が手塚治虫のアニメーションスタジアム「虫プロ」出身ということである。

ちょっと強引ではあるけど、先に書いた戦記メカものの系譜がこの時、手塚治虫らの世代から富野監督らの世代へと、そして小説→絵物語→マンガと来て、アニメーションへと移行した、と捉えられるんではないか。

そして「ガンダム」がその戦記メカものの決定打となったわけだけども、そういうもの自体はそれこそ明治期ぐらいからずっと存在していたことにも驚く。

さて、ではなぜ「ガンダム」が戦記メカものの決定打となれたのか。

これはおそらく、1人の作家の手を離れて「バンダイ」という会社の商品に、結果的になったからだと思う。
だから先ほどの小説→絵物語→マンガ→アニメーションの先に、プラモデルを中心とした模型文化に、その作品展開先が変わってきた、ということなのだ。
作品の主導権は制作会社サンライズの親会社でもある「バンダイ」にあるわけだから、「ガンダム」が常に商品として供給されることができる。これが一作家の作品だと難しいだろう。

「ガンダム」以外にもまさに戦記SFである横山宏らの「マシーネン・クリーガー」なんかはそれこそ模型の世界で展開しているわけだからより分かりやすい。

そして話を元に戻すと、戦記メカもので名をはせた小沢さとるがその後プラモデルオリジナルの「ロボダッチ」で復活(?)して、しかもそこでガンダムなどのパロディものすら出していた、というのは本当に面白い流れだなぁ、と思う。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年11月17日23:00 | コメント (0)

意外に本人はアネゴ系?

今月の絵本雑誌?「MOE」の特集が杉浦さやか姉さん!!

MOE (モエ) 2008年 12月号 [雑誌]
B001ICI902

この手の作家の中では突出して好きで、本人にもさやかさんが商品を出していたフリマで会ったことがある。本人も時々自分で書いているけど、意外に乙女乙女してない感じが、逆に信頼できそうな印象を与えてくれました。

今回の特集では今まで小出しだったプロフィールも一挙に知ることができたりで、楽しい。C-C-B好きだったなんて!
最近、絵本を出したらしいのでぜひチェックしたい。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年11月16日22:26 | コメント (0)

中川史観でひもとく80年代歌謡史

このところ、ナベプロ~スター誕生with阿久悠、という60年代、70年代の芸能歌謡史に触れることが多くて、その先の、僕にとってはリアルタイムであった80年代の芸能歌謡史にもおさわりしたい!と思っていたところ、新刊の時にはなんとなくスルーしていたこちらを手に入れて読んだら、ムチャクチャはまる。

松田聖子と中森明菜 (幻冬舎新書 な 1-2)
中川 右介
4344980638

この手の本で、社会学者が書いたような本が一番つまらないんだけど、こちらはそうではない。
なにしろ、この著者である中川右介氏の「ブームはどう始まりどう終わるのか」は2004年の個人ベスト本だったので、内容は大丈夫だろうとは思っていた。

それがうれしいことに自分の予想以上の面白さで、タイトルこそ「松田聖子と中森明菜」だけど、内容的には松田聖子を軸とした80年代芸能歌謡史を扱っていて、筆を山口百恵から始めているのも自分にとってタイムリーすぎ。
でもここから始めないとなぜあそこまで松田聖子が時代に受け入れられたかは語れないことが読んでいくと分かる。

「オリコンヒットチャート」よりもTV番組「ベストテン」のデータを重視しているのもよい。この時代はそれでいいはずなのだ。

また松田聖子の重要スタッフであった松本隆にもスポットをあてていて、彼の仕事の批評集にもなっている点もポイント高い。
それに対比して様々な作家が詞を書いた中森明菜という人物にも迫っていたり、歌い手だけではなく彼女らを刺激したり彼女らに刺激されたりした作家陣にもけっこうなページを割いたり、それぞれの陣営のプロデュースの違いなども見せてくれる。

一番面白かったのはそもそも松田聖子はルックスで売れたわけではなく、歌で売れたのだ、という指摘。
確かに当時聖子ちゃんをかわいいと思ったことは一度もなかったけど、歌は大好きだったので、これはとてもよく分かる。

松田聖子が今でもほぼ当時の雰囲気で残り続けられているのは、彼女の歌の中にどうしても入ってしまうスウィートネスにあり、それを松本隆というパティセリーがうまく料理して、その甘さが時代とマッチしたからあれだけ人気があったのかなぁ。

なんにせよ、この本は今後80年代芸能歌謡史を語る際には避けて通れない道しるべ的な本になることは間違いない。

(おまけ)

余談だけど、歌謡番組なんかだと尺のせいかレコードよりもテンポが早いことが多くて、懐かしの番組、とかで聴くことととてもイカすことがある。DJが回転数あげるみたいな。

明菜って、1st=「少女A」、2nd=「セカンド・ラブ」だと思ってたけど、1st=「スローモーション」、2nd=「少女A」なのね。タイトルに流されてた。
あと、B面だけど「椿姫ジュリアーナ」は名曲だと思う。というか、「飾りじゃないのよ 涙は」から「I MISSED "THE SHOCK"」あたりの明菜は本当にすごかった。

こちら、Perfumeを表紙にしたかっただけじゃね?とか思わなくもないけど(だって、ニホン語歌特集で彼女たちが表紙はないだろう)

BRUTUS (ブルータス) 2008年 9/1号 [雑誌]
B001DJP3BS

「小西康陽の「私的“阿久悠”考。」はかなり名文。あまりのツンデレ、というかコニタン版「拝啓、ジョン・レノン(真心ブラザーズ)」といえよう。これだけでも歌謡曲ファンなら買いだけど、DJ OZMAとFPM対談で、DJ OZMAが売野雅勇を評価してるのがポイント高い。この人、ホントに面白いなー。逆にFPMは歌謡曲に関しては選曲のセンスが上品すぎて、逆にセンス悪し。
あとは茂山宗彦が「夢芝居」を、ほしよりこが「ビューティフル・ネーム」をフェイバリットにあげててうれしい。

なお、1996 2/1号「歌謡曲'96」を引っ張り出して読んでみたけど、やっぱりBRUTUSは昔の方がパワーあるなぁ。……って自分の感覚が古いだけかもしれんが。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年10月18日22:40 | コメント (2)

「蟹工船」よりこれを読め。

ちょうど僕が小学校高学年~中学生の頃にバンドブームだったんだけど、そもそも狭義のロックが風俗的にもサウンド的にも肌に合わないので、ここに出てくるバンドマンでファンだった人は皆無ではある。

バンドライフ―バンドマン20人の音楽人生劇場独白インタビュー集
吉田 豪
4862016146

森若香織/氏神一番/関口誠人(CCB)/ダイヤモンド・ユカイ/水戸華之介/中山加奈子/阿部義晴/いまみちともたか/BAKI(ガスタンク)/石川浩司/サンプラザ中野くん/サエキけんぞう/NAOKI(コブラ)/KERA/仲野茂(アナーキー)/MAGUMI(レピッシュ)/KENZI/イノウエアツシ/DYNAMITE TOMMY(COLOR)/大槻ケンヂ

あ、ウソだ。CCBは好きだった。
……ではあるけど知ってる人が多いし、なにしろ吉田豪印なので面白くないわけがない。

まず、とにかく驚くのが、全盛期もたいして儲かってないこと。
給料制だったり、それもかなり低額だったり、印税という概念をしらされてなかったり。ロックはビジネスじゃない→ビジネス面に目を向けさせない→搾取、という図式が多い。
現在、バイトしてたりする人すらいるのが読んでて凹む。

一発屋だと一発があるからそれをなんとかすれば食っていくことができる。でもバンドマンは「一発」もほとんどないし、あっても小さい。芸人のように「存在感の一発」があっても、もともとテレビの人ではないからうまくやっていけなかったりする。氏神一番とかがその例。逆に成功例はデーモン小暮か。

バービーボーイズのコンタが暗黒舞踏とか寺山修司好きのアングラ気質だった、とか思わずメモりたくなる細かいエピソードも満載。
サエキけんぞうの「サブカルは食えないしなぁ」「上下関係ある人たちは売れますよね」は名言。
一番印象的だったのはNAOKI(ex.コブラ、ラフィンノーズ)。話の内容はかなり引くんだけどこの人の持ち前の明るさで救われてる。ラフィンノーズの事故の話は泣けた。

また、「バンド」という言葉が「絆」を意味するのかが、分裂・解散のエピソードを聞くと逆によく分かる。ユニコーン阿部義晴の話とか。
何人かが言っているけど、長く続くバンドは「ビジネス」と思っている場合も多い。そう思わないと絆はなかなか続かないのかも。子どもの頃、大半のお笑いコンビは私生活はとくに仲良しではないというのを聞いたときにびっくりしたけど、会社員になった今、それはよく分かる。
仕事で一緒にうまくやっていくこと(=ビジネス)と「絆」というのはやや違うなぁ、と。「信頼」に近いかなぁ。

さてさて、同じ吉田豪によるB級アイドルインタビュー集がまさかの新潮文庫入り。

元アイドル! (新潮文庫 よ 31-1)
吉田 豪
4101348715

しかし、ボーナストラックどころか、いくつか本人の要請でインタビューが削られていて、購入見送り。こういうこともあるのか。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年09月13日21:20 | コメント (0)

竜王といってもDQじゃないよ

以前から興味があった棋士・羽生善治の本を読んでるんだけど、やっぱりおもしれー!!

決断力 (角川oneテーマ21)
羽生 善治
4047100080

といっても将棋の駒の動きすらうろ覚えでほとんど興味ないんだけど、そんな僕が知ってる棋士といえば、


  • 米長邦雄
    新聞などでなんとなく字面を認知。
  • 中原誠
    例の林葉直子との泥沼で認知。前にも書いたけどあれだけの騒動をしでかして将棋界ではお咎めなし、というのが彼の実力の高さを物語っていてすごい
  • 谷川浩司
    羽生のライバルということで
  • 渡辺明
    ボナンザとの対戦で

ぐらいなんだけど、どうやら

・96年に7冠を達成した羽生が現在4冠で再び7冠を目指している。
・今年の竜王戦で渡辺明が5連覇を達成すると初の永世竜王に、もし羽生が挑戦者として勝てば通算7期でこれまた永世竜王に

というわけで、今年の秋頃に行われる第21期竜王戦はにわかファンとしてチェックしたい。
なお谷川浩司が1962年生まれ、羽生善治が1970年生まれ、渡辺明が1984年とちょうど10年ごとの世代違いなのもドラマティック。

ちなみに将棋に関しては今後これらの本を読む予定。

羽生―「最善手」を見つけ出す思考法 (知恵の森文庫 t ほ 1-1)
保坂 和志
433478481X

集中力 (角川oneテーマ21 (C-3))
谷川 浩司
4047040118

ボナンザVS勝負脳―最強将棋ソフトは人間を超えるか (角川oneテーマ21 C 136)
保木 邦仁
4047101079

あれ、「角川oneテーマ21」の編集者に将棋好きの人がいるのか??

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年08月05日22:03 | コメント (0)

最近買った絵本。

たとえば子供におもちゃをせがまれても特別な時以外はほとんど買ってあげることはない僕だけど、絵本だけは自分で選んで面白そうだったら買ってあげている。

100かいだてのいえ
岩井 俊雄
4033315403

本業のメディアアーティストとしてもパパ業としてもファンな岩井俊雄氏の絵本。
岩井さんのblogを読んでいるのでこの絵本のことも知っていたんだけど、品薄でなかなか手に入らず、先日ようやく購入。
なんと1ヶ月間で早くも三刷!
これもいってみればおうち系絵本なので、予想通り長女には大受け。
岩井さんの絵本を買うのは初めてだけど、縦に本を開くというアイディアとかわいいキャラクター、細部まで手を抜かず描かれた家々が大変よい。
ただこの本、100階分あるので少々長い。途中でちょっと疲れてしまう。

さて、娘たちはアリンコを見るのが大好きで、彼らが自分より大きな獲物を運んでいるのを見つけたりすると大喜び。
そういえば子供の頃、そんな絵本を読んでもらっていたよなぁ、と調べたらあったあった、この本。

あかいありとくろいあり (かこさとしおはなしのほん 5)
加古 里子
4032060509

アリ視点なのでむちゃくちゃデカイキャラメルとビスケットが衝撃だった。

ちなみに僕が子供の頃は同シリーズの「からたちばやしのてんとうむし」とセットで買ってもらったんだけど、このシリーズには「カラスのパンやさん」(うちにある)、「おたまじゃくしの101ちゃん」とか有名なものが多い。
どの本も独特なオノマトペや歌のフレーズが楽しい。

最後に、次女を連れてアンパンマンこどもミュージアムに行った際に、隣接するグッズショップの書店でようやくこちらを購入。

それいけ!アンパンマン (フレーベルのえほん (9))
やなせ たかし
4577003090

オリジナルのアンパンマン絵本て意外と書店にないんだよなぁ。子供にとっちゃ「コレジャナイ」なのか。
でも僕にとってのアンパンマンはこれなのだ(正確にはこの前に一作ある)。今のアンパンマンよりも表情豊か。
でも子供の頃「アンパンマン」は、「自分の顔を食べさせるヒーローの絵本(笑)」という扱いだったから、時代というものは分からない。

やなせたかしで一番好きなのは最近復刻されたこちらなんだけど、

でかたん みみたん ぽんたん (あかね幼年どうわ 1)
やなせ たかし
4251006615

それがなんとアニメになった! ビックリ!

やなせたかしメルヘン劇場 第1幕 そっくりのくりのき
やなせたかし
B0014BURMK

TSUTAYAで借りてみたけど、でかたんの声はちょい違和感が。僕が子供に読んであげるときにはもっと天然ボケでぼぉっとした感じにやっているので。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年08月02日20:26 | コメント (0)

クレーム襲撃

仕事をする際に気をつけていることに
「できるだけ怒らない」
がある。

これは言いたいことを言わないという意味ではなくて、不必要に怒りの感情を表に出さない、ということである。実際どこまでできているかはおいといて。

会社という場所では理不尽なことが起こったり、また自分も人に対して無自覚に理不尽なことをさせていたりする場合が、少なからずある。
そういう時に怒ると気持ちがスッキリする場面もあるんだけど、それでも怒ってはダメなのだ。

これは明確な理由があって、まず怒ることで相手に萎縮されてしまい、もし今後自分が間違った方向に行っていても誰も正してくれなくなる。
また相手に自分と仕事をしたくないと思わせてしまうのもデメリット。

てなことを感じていた昨今なんだけど、ちょうどクレーマー関係の本を読んでいてリンクする部分があることに気づいた。。

鉄槌! (角川文庫)
いしかわ じゅん
4041795044

理不尽な目にあったいしかわじゅんが裁判などを通じてそれを正す、という内容なんだけど、面白いのはメディア(具体的には双葉社の雑誌)上でクレームを表明したら、企業側がメディアを持つ者の強みをよく理解せずに脅しをかけてきて結果的に企業側が損をした、という今では珍しくないネットでのクレーム事件のようなことをまだネットもろくに発達してなかった時期にやったことだ。
この頃(1989年頃だというからバブル期か)、企業側が圧倒的に強くて客が理不尽な目にあっても泣き寝入りするケースが多かったんだろうなぁ。

それにしても結局いしかわじゅんが求めていたのは「誠意」に過ぎないのであって、それが分かっていない企業側の温度・空気が問題になったんだろう。
また、彼が関わった弁護士もまたかなり「誠意」を欠いた人々であった、というのも本人は不本意だろうけどこの本の内容を立体的にしている。

さて、この事件は企業側から見たらいしかわじゅんは「クレーマー」だったわけだけども、非があろうがなかろうかクレームに対する正しい対処というものは存在するはずで、その辺をまとめたのがこちら。

お客さま!そういう理屈は通りません (ベスト新書 188)
吉野 秀
4584121885

会社でも会議などをやっている際に、本質的な議論からはずれ冷や水を浴びせるようなことを言ったり自分の意見が通らないときに相手の揚げ足を取ることで議論をフリーズさせようとする人がいることがある。
そんな時、この本に書いてあるクレーマー対処術や心得がかなり通用する気がするのだ。

クレームというのは企業対個人だけでなく個人対個人でも起こりえて、それらをうまく解決するのは相手の主張の本質を逃さず、こちらはそれに対する対応の範囲を把握して、その落としどころを会話中で探っていくことなんだと思う。
著者はそういう能力を「フレーズ力」と呼んで、とくにお笑い芸人はそういう能力に長けていると書いているけど、なるほどと思う。

最後に企業に対するクレームを実例で紹介したのはこちら。

となりのクレーマー―「苦情を言う人」との交渉術 (中公新書ラクレ 244)
関根 眞一
4121502442

いやぁ、ホントに企業のクレーム対応の部署は大変だなぁ。
でもクレーム対応に求められるのも、本質的には会話能力なんだと思う。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年06月28日21:17 | コメント (0)

雑誌はライブだよねぇ

坪内祐三/私の体を通り過ぎていった雑誌たち」が文庫になったんで読んでいるんだけど、めっぽう面白い。
雑誌が面白かった時代を、雑誌の目利きの視点で追体験できる喜び。その一方で、読者として追体験しかできない悔しさもあるにはあるんだけど。

僕がこんなふうにリアルタイムで「体感」した雑誌といえば、90年代後半のタワーレコードのフリーマガジン「bounce」が真っ先に思い浮かぶ。この時期の「bounce」については今まで何度も書いたけど、ホントに面白くてその頃のbounce記事は今でも多数、切り抜きをファイリングして残してある。
のちにその頃の編集長があの橋本徹だと知って、納得がいったと同時に雑誌における編集長、いやプロダクトにおけるディレクターの存在の重要さを身をもって知った。

その「bounce」が今月号で300号ということで、ちょっとした回顧特集をしている。
かつて僕が自分のwebサイトで「この頃bounceがつまらなくなった」と取り上げたのが200号だったんだけど、この回顧特集ではその号が取り上げられ、キャプションに

「<FREE SOUL>などでお馴染みの橋本徹さんが編集長を務めた時期を経て、200号を迎えたこの99年7月号では、デザインを全面リニューアル」
とあって、まさに!と思った。

記憶ではこの少し前の号から急速につまらなくなったので、おそらくこれより少し前に編集長を辞していたのではないかと予想しているんだけども(web情報によると彼が編集長をしていたのは96年から99年とのこと)。

余談だけど、雑誌といえば友人にもらった「Model Graphix」の2008年4月号(巻頭特集「MSV」)、2008年5月号(巻頭特集「1/100ウォーカーギャリア」)はめっぽう面白かった。あさのまさひこ最高。「1/100ウォーカーギャリア」についてる冊子「ウォーカーギャリア メモリアルハンドブック」がめちゃくちゃ読みたい。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年06月28日00:34 | コメント (0)

アーサー・C・クラークも今年だったなぁ

先月、SF作家の今日泊亜蘭氏が亡くなって、中学生の頃に読んでいたSFマガジンで連載していた「我が月は緑」を読んだなぁ……と思い出していたんだけども、先日同じくSF作家の野田昌宏氏まで亡くなってビックリ。加藤直之のイラストにひかれて読んだ「銀河乞食軍団」は楽しかったなぁ。「ン」とべらんめぇ調が懐かしい。
「銀河乞食軍団」は高校生ぐらいから読んでたんだけど、外伝含めてなかなかコンプリートできなくて、数年前にできた近所のBOOKOFFにてようやく揃えることができた。今だったらネットでわりと簡単に集められるだろうに。
それにしても、野田氏は日本テレワークの不祥事をどう思っていたんだろうか。

そして、氷室冴子さんも。僕自身は1冊読んだかどうかぐらいだけど、ちょうどジュヴナイルを読むような時期にリアルタイムで活躍してた作家なので、ちょっと驚き。
ラノベがどうのこうのというこのご時世に、彼女の訃報はもうちょっと話題になってもいいんじゃないかと思う。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年06月15日16:04 | コメント (0)

元祖「まんが道」

子供の頃マンガばかりで字だけの本などほとんど読まなかった僕が、珍しく図書館で借りて読んだのが、ディズニーの伝記本だった。

ディズニー―まんがえいがの王さま (児童伝記シリーズ (17))
塩谷 太郎
4035031704

とくにディズニー作品が好き、と言うわけではなかったけども、当時僕は藤子不二雄にあこがれてマンガ家になりたかったので、「まんがえいがの王さま」というサブタイトルにひかれたんじゃないかと思う。

内容はあまり覚えてなくて最近になってディズニーという人はどんな人だったのかを知りたくて再読したくなったんだけども、絶版な上に区の図書館でも見つからず(「ディズニー」で検索するとえらい数がひっかかって大変でもある)半ばあきらめていたら、先日偶然BOOKOFFで子供の本を探している際に105円で発見。
買って一気に読んだ。

この本ではディズニーの子供時代から「白雪姫」を作るあたりまでを中心に書いていて、残念ながらディズニーランドを作る部分は簡単にしか触れられていない。

ディズニーという人を考える上で、あの遊園地を発明した、というのはやはりおさえておきたい部分で、それにはこの新書を読むのが最適だった。

ディズニーランドという聖地 (岩波新書)
能登路 雅子
4004301327

著者は東京ディズニーランド立ち上げ時に携わった学者畑の人で、特に第二章「異才ウォルト・ディズニー」では、なぜ「まんがえいがの王さま」が遊園地を作ってしまったかが書かれていて、面白い。
ちなみに個人的には「東京ディズニーシー」はかなり好きだけど「東京ディズニーランド」はあんまり……。

しかしこうなるともっとくわしい伝記が読みたくなるわけで、そうなると出会いが演出されるのか、先日偶然出くわしたパルコの古本市にてこちらの本を見つけたので購入。

ウォルト・ディズニー
Bob Thomas 玉置 悦子 能登路 雅子

よく考えたら先述の新書の著者が訳していて、参考文献にも載っていた……(この頃はAmazonのマーケットプレイスでほとんどの本が手に入っちゃうので調べりゃよかった)。
分厚い本なので自宅で時間を見つけてコツコツ読んでいるけど、やっぱり面白い。ちなみに、↓の本の改訂版らしい(図書館で借りてみたら内容が一緒だった)。

ウォルト・ディズニー―創造と冒険の生涯
ボブ・トマス 玉置 悦子 能登路 雅子
4062002574

これまでディズニーの伝記はボブ・トマスによるものがメジャーだったようだけど、昨年こちらの本が出て、評伝としてたとえば本人にとってあまり好ましくないようなことも書かれているらしくて(暴露本ではないようですが)、興味あったら読んでみたい。

創造の狂気 ウォルト・ディズニー
中谷和男
4478001812

とディズニー関係で盛り上がっているところに、本屋で子供と本を探していたら、こんなムックを発見。

ディズニーアニメーション大全集 決定版 (ディズニーファン・ムック 23)
ディズニーファン編集部
4063240231

子供向けと思って手に取ったら年代別に作品が丁寧な解説付きで紹介され、またスタッフや裏話なども網羅されていたり、とデータ本としてこんなのがほしかった!という内容で即買い。
いろんな面白い話が載っているけど、いくつかメモ。
1961年「101匹わんちゃん」以降ゼロックス・プロセスという原画をセルに焼き付ける技術を導入したとあって、確かにこれ以降の「王さまの剣」「ジャングル・ブック」「おしゃれキャット」……と線が荒くなってて今も好きじゃないんだよなぁ。
あとは、僕が生まれた1973年あたりから1989年「リトル・マーメイド」あたりまでって正直ろくな作品がないことを再確認。つまり僕が子供の頃ってディズニーはアニメスタジオとしては過去のものだったのだ。実際に「ディズニー映画は子供が観るものだし、古くさい」というイメージが子供の頃は持っていた。しかも1980年代はまだレンタルビデオも普及してなかったので、昔の名作にお目にかかるのはリヴァイバル上映だったりした。「ファンタジア」を観てその出来のすごさにぶっとんだけど。
1983年に東京ディズニーランドができたのも、日本においてますます「ディズニー=子供向け」というイメージを強くしていたと思う。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年05月31日22:25 | コメント (0)

一期一会

「ダビング10」開始延期というわけで、なんか、……まぁいいけど、こないだもDVDに録画しようとして失敗してデータを失ったので早く対応してほしいところ。

でも、そもそもその昔なんてビデオすらなかったわけで、番組の放送時には万難を排してテレビの前にかじりつき、自分の目、いやハート(笑)に焼きつける、という行為が必要だったわけで、このマンガではその辺のことが当事者の熱い思いで描かれている。

アオイホノオ 1 (1) (ヤングサンデーコミックス)
島本 和彦
4091512682

最後の庵野秀明との対談では、庵野秀明が「宇宙戦艦ヤマト」を保存したくてカセットテープに録音(!)して何度も聴いたからあの手のセリフは空で言えるようになり、それが後に仕事にいかされたと語っていて、なるほど保存メディアが発達してないから自分の脳にコピーせざるをえなかったわけで、この世代はそれが非常に糧となっていたわけだ。

これは想像だけど、メディアに残さず自分のハートに残した場合は、どこか自分の中で窯変が起こったり熟成されたりしてまた別の表現が生まれたりしたのかもしれない。
それは正しい情報じゃなかったとしても、主観として自分がどう受け取ったかが大事なわけだ。

確かに「どうせ録画するし、面白かったらまた見ればいいんだ」とあまり集中せず見ずに、コピーワンスで録画失敗してちゃんと見とけば……と後悔したり、それでなくともそもそも録画しても見直すかは怪しいわけで、やっぱり気持ち的には一期一会で挑むことは大事だなぁと反省した。

なお、このマンガは島本和彦の大阪芸大時代の自伝的作品なんだけど、庵野秀明ほかのちのガイナックスメンバーと同時期に通っていたため、その連中とかが出てくるのも面白い。
他にもサンデーに細野不二彦や高橋留美子、あだち充といった作家陣が出現してきた時のインパクトが手に取るように分かって、マンガ史的にも面白い。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年05月21日22:18 | コメント (0)

通勤中にコツコツと

最近、いろいろマンガを読んだので、感想メモ。

少女ファイト 4 (4) (イブニングKCDX)
日本橋 ヨヲコ
4063754766

1~3巻をまとめ買いしたはいいものの1巻だけ読んであんまりピンとこなくて、というか登場人物の関係とか書き分けとか主人公の小学校→中学校→高校の環境の変化の説明が分かりにくかったり、つまりおそらく作者が情報を詰め込みすぎていて僕が整理しきれなかったためにノレなかったんだけども、えいやと2、3巻を続けて読んだら面白くなってきた。偶然3巻を読んだ次の日に4巻が発売されてようやく波に乗れた感じ。

クロスゲーム (1)
あだち 充
4091273513

久々にあだち充を味わいたくなって第一部にあたる1巻だけ購入。例のフラグが立っているなぁ……とは思いながら読むんだけど、第一部のラストはやはり衝撃。続きは機会があったら完結後にでも読むつもり。どうするつもりなんだ、このあと(←って読んでる人は知ってるんだろうけども)

水木しげる怪奇貸本名作選
「不死鳥を飼う男,猫又」
「墓をほる男,手袋の怪」
子供の頃の刷り込みで「ゲゲゲの鬼太郎」よりも「墓場鬼太郎」が好きなタチなので、同じテイストの貸本時代の作品がこうして文庫で読めるのはとてもうれしい。この感じが好きじゃない人にはそれほどでもないのかもしれないけど、絵が安定してきた頃の短編(「コケカキイキイ」とかあの辺)よりもプリミティブな面白さがあると思う。
ヒゲのないねずみ男も出てきたり。

夕凪の街桜の国
こうの 史代
4575297445

前から読んでみたかったんだけど文庫になったので購入。
一回読んだだけだと人物関係が分からなかった(笑)。意外に凝った構成をとってました。やや古くさい絵が内容とマッチ。

新宿まんが村 1 (1) (マンサンコミックス)
北見 けんいち
4408165697

赤塚不二夫のアシスタント時代の話で、スタジオゼロのエピソードなどが描かれている。このあたりをテーマにした作品はほぼチェックしてるので、これも。ほのぼのしていて楽しめた。

宮尾岳/アオバ自転車店 3巻 (ヤングキングコミックス)

う~ん、元々この作者はアニメ系の人らしいんだけど、リニューアル前の「並木通りアオバ自転車店」はオタ臭が少なくてよかったなぁ。正直、こちらのシリーズはもう読む気がないので未読の「並木通り~」7巻以降を読んでいきたい。

DEATH NOTE (12)
大場 つぐみ 小畑 健
4088741315

そしてこれ。前から読んでみたかったんだけど全然知らなくて、どれぐらい知らなかったかというとLとキラを逆だと思ってたぐらい(笑)。
試しに最初の1冊を買って読んでみたら「次を読ませろ!!」状態で大人買い。次の巻を手に取らせるパワーに関してはものすごい。実際最後まで読んでも面白かったけども、ではこのマンガを好きか?と自問自答すると、正直それほどでも……と思う。ちなみに「スラムダンク」も同じだった。
この辺がエンタティンメントの難しさであり、面白さなのかも。

きょうの猫村さん 3
ほし よりこ
4838718500

正直に告白すると猫に対して過剰な思い入れのある作品というのはけっこう苦手で、これも読む前は「ハイハイ、猫モノね」と思ってたら全然違ってて、とにかく得体のしれない作品だった。今こう書いていても何が面白いのか説明するのがとても難しい。それでもなかなか出ないせいもあって新刊が出るとすぐに手に入れて読みたいマンガだし、それを一気に読みおわると読まないと損だよなぁと思ってしまう不思議な作品。劇中劇に異常に凝るあたりとか面白けどわけが分からない。
「僕とポーク」も素晴らしかったし、ほしよりこは天才だと思う。

そしてトリはこれ。

ジョジョの奇妙な冒険 (42) (ジャンプ・コミックス)
荒木 飛呂彦
4088518926

今年に入ってからチョコチョコと読んでいる第四部の後半をようやく読了。
ものすごい面白いんだけど、なぜか半分ぐらい読んだところでプツッと読む気が出なくて1ヶ月近く放置。最近になってまた再開したけど、やっぱり面白いなぁ。唸りながら読むマンガなんてなかなかない。
前半はあまり本編と関係のないエピソードが続いたりするのが好きだった。後半もスタンドが鉄塔だったり、エニグマのオチとか最高。あと第三部の承太郎が準主役でずっと出ている外伝的構成も好み。
「最後には正義が勝つ」というベタなテーマなのに、むしろラストはじわりと感動させられてしまう語り口も見事。
でも、続きの第5部とか「スティールボールラン」とかをあんまり読む気がしないのは、この第四部は超えられないんじゃないか、と何となく思ってしまうからなのかも。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年05月13日00:10 | コメント (0)

バブル二世

最近、なんかバブル時期を振り返る内容のものをいくつか立て続けに見たり読んだりした。

バブル期、というのは僕が中学生から高校生ぐらいの頃だったんだけど、大学に入学した直後に先輩たちが「バブル崩壊だ~」とか言っていて、むしろそれで「バブル」という言葉を意識したぐらいだった。

今思うと僕はこのバブル期のチャラチャラした文化というのがイヤでイヤでたまらなかった。僕は確かに文化系タイプで根性なんかとは無縁ではあったけれども、田舎のオタクってほら、言ってみれば硬派じゃないすか(笑)。だから軽薄な感じがとても受け入れられなくて、イヤな時代だなぁと思っていた。

それが上京したらあっさりと状況(お、シャレか!?)が変わっていて、わりと過ごしやすくはなっていた。もちろん、入った大学が私立とはいえややダサめな学校だったというのは、あるけども。

さて、具体的にバブル時期を振り返った作品というのはやはりホイチョイの

バブルへGO!! タイムマシンはドラム式
馬場康夫
B000QUU8C4

オススメでも何でもないから商品リンクはあえてしないけど(笑)、この映画を観ていても、うわ、バブルはだせぇなぁと思う、やっぱり。あの時代に大学生じゃなくてホントによかったと思う。

テレビでは、NHK-BSのシリーズ「日めくりタイムトラベル」の2月2日放送分が「昭和58年(1983)」で、バブルではないけどそこにつながる雰囲気はこの頃からあったのだなぁと思った。カフェバーとかね。
もっともバブルは1986年末から始まったらしいけども。

あ、そういえば昨年末にやってたイカ天の特番もバブルの空気を感じさせた。皮肉にもBEGINなど今も生き残ってるのはそういう空気をまとってないバンドが多い気がしたが。

さて、そんな中でも意外にもかなり面白かったのがこちら。

アッコちゃんの時代 (新潮文庫 は 18-12)
林 真理子
4101191220

林真理子の本は初めて読んだけど、ぐいぐい読まされた。
というのもこの本、小説ではあるけど半分はノンフィクションだからだ。
そのあたりはこことかここを読めばいいんだけど、僕もこの「アッコ」という女性のモデルになった人には興味があった。

林真理子は、プロフィールだけを見るとかなりビッチな主人公の女性を、でも不思議と感情移入させて読ませる。読んでいるとそれなら仕方ないなぁ……とか思ってしまうのだ。前半なんかはちょっと岡崎京子が描く女の子の心理を思い出させたりした(って岡崎ファンに怒られそう)。

しかし、後半になってもっと面白くなるのは五十嵐英雄という名で川添象郎が描かれることだ。僕は前にこの彼の父である川添浩史(その父は歴史の教科書にも出てくる後藤象二郎)のことが書かれた本を読んで、

キャンティ物語 (幻冬舎文庫)
野地 秩嘉
487728494X

川添象郎にも興味を持っていたんだけど、そもそも彼の名はYMOのプロデューサーということで知ってはいた。育ちがいい人が持つ特有の「悪びれない悪さ」ってのが、読み物や評伝としてはとても面白いのだ。
妻に風吹ジュンがいながら、アッコとつきあい、果てには結婚。そして長らく別居状態だったけど、最近離婚。何度もドラッグ関係で逮捕されていたり、彼がプロデュースしたミュージカル「ヘアー」はいろんなスキャンダルがつきまとっている。

「ヘアー」めぐる麻薬騒動
昭和45年2/26午前7時、ミュージカル「ヘアー」制作のアスカプロなどに捜索が入り、プロデューサー象太郎こと川添象郎(28)、主演俳優の寺田稔(28)、幹部俳優の元ザ・タイガースの加橋こと高橋克己(22)、フィリピン人のバンドマン、エディことオーツーノ・エドモンド(20)がハッシシ(大麻樹脂)を使ったとして逮捕された。「ヘアー」は昨12/5に渋谷の東横劇場で開演、招待客310人には三笠宮、舟橋聖一、三島由紀夫、石井好子、大仏次郎、千宗室、田宮二郎、丸山明宏、柴田錬三郎、渥美清らがいた。海外では舞台で全裸になるという話題ばかりが先行した舞台だったが、特にハプニングもなくかなり肩透かしな内容だったという。実際は本場での公演は、ラストで客が舞台に連れ込まれ、踊りながら全裸になるというのが売りだった。2/25に東京公演が終わっており、それを待っての一斉逮捕で、3/1からの関西公演は中止となった。川添はジャンパーにハッシシ140グラムを持っており、20万円で買ったという。1/20には港区南麻布5の川添の自宅の応接間でハッシシパーティが行われており、昨10月から4、5回、こうした事が行われていたという。3/20までには安井かずみ(29)が昨8月下旬、文京区春日の自宅でハッシシ1グラムを川添らと回しのみしたとして逮捕された。「ヘアー」がらみの大麻逮捕者は安井で9人目だった。
http://www.geocities.jp/showahistory/history05/topics45a.html

そんな川添象郎を小説化してるんだから面白くないわけがない。後半は、主役であるアッコを喰ってる印象すらある。
前半に出てくる、アッコを囲った地上げの帝王、早川興産の社長早川佐吉(最上興産の早坂太吉がモデルとか)もバブルを象徴するような人物だけども、バブルという泡の真ん中には、やっぱり川添象郎みたいな人がいて、泡がはじけようが関係なく浮世離れした生活をしてるんだなぁ!

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年04月05日08:33 | コメント (0)

星が輝いていた頃。

昨年逝去した阿久悠だけど、その作品群を見ると改めてすごい人だったんだなと思う。
そんな阿久悠が自分の全盛期を振り返ったのがこちら。

夢を食った男たち―「スター誕生」と歌謡曲黄金の70年代 (文春文庫 あ 8-5)
阿久 悠
416732105X

阿久悠って作詞家としてのピークを過ぎてからは、なんだか説教臭かったり変に詩人ぽくなっててちょっとなぁ……と思ってたんだけど、この本はその辺のバランスはよくて逆に文章にちょっとした味わいがあってよかった。

テレビ番組「スター誕生」を軸に書かれているんだけど、僕はこの番組はあまり見たことがなくて、でもここから巣立った歌手はかなり知っているぐらいの世代になる。

だから欽ちゃんや一時期はタモリが司会をしていたことや、西山浩司や黒部幸英はここの素人コーナーから芸能人になったことなどは全然知らなかった。

やはり読みどころは阿久悠の代表作といっていいピンクレディーに関する部分で、その時の本命は清水由貴子で、ピンクレディーは「ドラフト5位」ぐらいというから驚き。
また、この時ピンクレディーはフォークデュオっぽいいでたちで出演していたという話は聞いていたけど、それは作戦であって、とくにフォーク指向ではなかったらしい。だからピンクレディーも彼女たちにとって決して無理矢理ではなく、それなりに積極的に活動していたとは言えそう。
ピンクレディーのもう一人の生みの親といえばやはり都倉俊一だけど、当時からすればやや日本人離れした彼のファーストインプレッションも読みどころのひとつ。
都倉俊一と阿久悠がピンクレディーを生み出すまでには「山本リンダの復活プロジェクト」→「フィンガー5」という流れがちゃんとあって、それは「歌のアニメ化」である、という言い方をされていて面白い。細野晴臣がYMOの「ライディーン」はアニメのように作った(アニソンという意味ではない)といっていたけど、YMOが初期のライブで「ウォンテッド」をカバーしてたのは必然なのだ。

さて、他にもこの本にはちょっとしたことがいろいろ書かれていて芸能本としても面白かった。たとえば

由美かおるって金井克子(ex.「他人の関係」)と奈美悦子(ex.乳首喪失裁判)らと「レ・ガールズ」というアイドルグループだったとか。

いくつかアニソンを歌っている町田義人は元ズーニーブー。
ズーニーブーの「ひとりの悲しみ」はのちに阿久悠が歌詞を変えて「また逢う日まで」になった話は有名。

などなど。

ところでこの本を読んでいたら、ピンクレディーも司会をしていた「ザ・チャンス」という1979年4月10日~1986年10月2日にTBS系で放送されていた視聴者参加クイズ&ゲーム形式のアトラクション番組を思い出した。
この番組、ゲームの企画を考えてるときによく思い出す。「あ、これザ・チャンスであったネタだよなぁ」とか。今、再評価したい番組である。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年03月18日22:34 | コメント (0)

「必聴disc徹底ガイド」って……

本屋でなにげなく手に取ったら、90年代初頭の紹介盤がドンピシャ過ぎて自嘲しつつ、思わず図書館で借りてしまった。

Jポップを創ったアルバム―1966~1995 必聴disc徹底ガイド
北中 正和
4582127258

googleで検索しても紹介アルバムすべてのリストがなかったようなので、OCRを利用して作ったので貼り付けとく。
◎は所有してるもの、○はCDはないけど聴いたことがあるもの、△は他のアルバムや代表曲を聴いたことがあるもの。

1960~
「アルバムNo.1」ザ・スパイダース△
「ハレンチ」ザ・フォーク・クルセーダーズ△
「ジャックスの世界」ジャックス
「わたしを断罪せよ」岡林信康

1970~
「はっぴいえんど」はっぴいえんど△
「SATORI」フラワー・トラヴェリン・バンド
「ごあいさつ」高田渡
「満足できるかな」遠藤賢司
「元気です。」吉田拓郎△
「乙女の儚夢」あがた森魚
「少女」五輪真弓
「にんじん」友部正人
「ルイジアンナ」キャロル
「ライブ村八分」村八分
「摩天楼のヒロイン」南佳孝
「ひこうき雲」荒井由美○
「氷の世界」井上陽水○
「一触即発」四人囃子
「ラビ ひらひら」中山ラビ
「黒船」サディスティック・ミカ・バンド△
「力ルメン・マキ&OZ」力ルメン・マキ&OZ
「ナイアガラ・ムーン」大滝詠一○
「センチメンタル・シティ・ロマンス」センチメンタル・シティ・ロマンス
「飛・び・ま・す」山崎ハコ
「ハワイ・チャンプルー」久保田麻琴とタ焼け楽団
「火の玉ボーイ」鈴木慶一とムーンライダーズ
「私の声が聞こえますか」中島みゆき
「泰安洋行」細野晴臣◎
「ジャパニーズ・ガール」矢野顕子◎
「グレイ・スカイズ」大貫妙子△
「サーカス・タウン」山下達郎○
「喜納昌吉&チャンプルーズ」喜納昌吉&チャンプルーズ◎
「赤花」知名定男
「熱い胸さわぎ」サザンオールスターズ△
「イエロー・マジック・オーケストラ」イエロー・マジック・オーケストラ◎
「マラッカ」パンタ&HAL
「東京ロッカーズ」V.A.
「パパ・ヘミングウェイ」加藤和彦

1980~
「ウェル力ム・プラスチックス」プラスチックス○
「ラプソディー」RCサクセション
「Home Bound」浜田省吾
「十七歳の地図」尾崎豊○
「ヴァラエティ」竹内まりや
「ヴィジターズ」佐野元春◎
「BOφWY」BOφWY◎
「THE BLUE HEARTS」ザ・ブルーハーツ△
「ありがとう」りんけんバンド△
「フラワー」ミュート・ビート△
「Such A Funky Thang」久保田利伸◎
「猫のテブクロ」筋肉少女帯

1990~
「CUE」高野寛◎
「スカパラ登場」東京スカパラダイスオーケストラ○
「月面軟着陸」ピチカート・ファイヴ◎
「カメラ・トーク」フリッパーズ・ギター◎
「さんだる」たま◎
「上々颱風」上々颱風○
「マーシー」サンディー○
「踊ってばかりの国」ハバナ エキゾチカ◎
「思春期」ザ・ブーム◎
「Let's Knife」少年ナイフ
「SOUL KISS」Chara
「ポップタタリ」ボアダムス
「The Swinging Star」DREAMS COME TRUE○
「アトミック・ハート」Mr.Children◎
「Strictly Turntablized」DJ Krush○
「29」奥田民生
「ハチミツ」スピッツ△
「ジェリー・トーンズ」ケン・イシイ◎

アウトトラックとなる1996~2000年のものは期間限定でここにて読めます
『空中キャンプ』フィッシュマンズ
『Sweet 19 Blues』安室奈美恵
『11』UA
『ドミノ』山崎まさよし
『First Love』 宇多田ヒカル
『図鑑』 くるり


90年代の高野寛、ピチカート・ファイヴ、フリッパーズ・ギター、たま、あたりは超リアルタイム。この前後は自分が当時注目してたシーンにフォーカスがあてられてて、思わずうなづきながら読んだ。りんけんバンドとか当時ちょっと流行ったワールドミュージック方面も多く取り上げられている気がする。今の20代の子なんかにとっては、なぜ上々颱風とかが取り上げられているかはピンと来ないかも。

正直、ディスクガイドとしてすごく面白いわけじゃないんだけど、なるほど確かにどれも一度は聴いてみたいと思わせる文章にはなっている。

未聴のもので聴いてみたいと思ったのは
「ハレンチ」ザ・フォーク・クルセーダーズ、「ルイジアンナ」キャロル、「摩天楼のヒロイン」南佳孝、「ハワイ・チャンプルー」久保田麻琴とタ焼け楽団、「ラプソディー」RCサクセション、「29」奥田民生
あたり。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年03月12日23:49 | コメント (1)

「たるにのるぞう」って……

ファンタジー系RPGに強いゲーム会社で企画職を10年以上勤めてはいるんだけど、実はファンタジーってあんまり思い入れがなくて、その手の小説などはほとんど読んだことはない(仕事がら断片的な知識はあるにはあるんだけども)。

だから「ロード・オブ・ザ・リング」もこれ幸いとばかり3作とも映画館で観たけどそこまでで、とくに原作に手をのばすことはなかった。
もっとも、大長編でかつ海外小説、という僕にとっての二重苦な作品なのでしかたないとも言える。

ハリー・ポッターも最初の学校ものだった頃は好きで、その後小説は4巻ぐらいまでつきあったけどだんだんとシリアスな内容になっていくにつれ興味がなくなって、最近の数冊は全然読んでない。映画も先日最近作をDVDで観たけど正直ストーリーについていけなかった。

という状況ではあったんだけど、前に書いたようにケストナーを数冊読んで翻訳物の児童文学に耐性がついたのと、子供に絵本を読んでやっているうちに少し古くさい文体慣れもしたのとで、こちらを手にしてみた。

ホビットの冒険〈上〉 (岩波少年文庫)
J.R.R. トールキン J.R.R. Tolkien 瀬田 貞二
4001140586

いわずとしれた「指輪物語」の前日譚なんだけど、数年前にすてきな装丁のバージョンが出て

ホビットの冒険 オリジナル版
J. R. R. トールキン 瀬田 貞二
4001156792

それにつられて興味は持っていた。
けど、結局読むのは携帯性にすぐれた新書版というのがちと悲しい。

読み通せるか不安だったんだけど、翻訳文体でしかも古い言い回しが逆に異世界の演出を醸し出してくれて、いい具合に読み進むことができた。
たとえば剣の名前が「つらぬき丸」、主人公が名乗る偽名が「たるにのるぞう」ってかなり笑ったんだけど、これも味といえば味。

でも僕が一番この本を読み進めやすかった点は、主人公ビルボ・バギンズがいやいや冒険をしているところ。なによりもドワーフの宝探しに無理矢理つきあわされる、というのがよい。正義感とかほとんどなくて、ときどきは調子に乗ったりもするけどすぐに家が恋しくなる。その辺の気持ちにリアリティがあってよかった。彼の煙草の煙を見るのや地図が好きで、ごはんやお菓子のことばかり考えている点も愛嬌がある。
またドワーフたちがヒゲにこだわっていたり、それぞれの人種でそれぞれのこだわりやルールがあり、また種族同士に生理的な好き嫌いがあるのもらしくてよかった。

というわけで、思いがけなく楽しめる小説だった。やっぱり名作といわれるだけあるな、と思った。
かといって「指輪物語」に手を出す気はさらさらないのが僕らしいのだが。

映画になるとかで、そちらも楽しみ。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年03月10日05:30 | コメント (0)

完全版てほんとに完全?

以前、鳥山明が描く「Dr.スランプ」扉絵の話題を扱ったけど、あれはBOOKOFFで安く揃えることができた文庫版をスキャニングしたもので、そのあとポストカードにしたりカレンダーにしたりして楽しんでいる。

ただずっと気になっていたのは、ジャンプコミックス版には文庫版には入っていないイラストがあるのでは、ということ。また、コミックスには各巻におまけページもあって、これも楽しいものだった記憶があり、気になっていた。

だけどジャンプコミックスの「Dr.スランプ」はBOOKOFFにはなかなかなくて、実は最近書店で新刊としても売られているのも確認したんだけど、定価で購入するほどでもない。
どうしようか……と考えていて隣の区の図書館を調べてみたところ、全巻セットで借りることができた。
さっそくそれぞれの巻をみてみると、まずは各単行本の口絵が文庫版には未収録。
たとえばこんないいイラストがある!

arale_9_1.jpg
ガッちゃん@イセッタ!組み合わせに悶絶。

14巻のコラムでは、鳥山明の車に関するコラムがある。
arale_14_2.jpg

そうやって車ばかり描いていたら、担当の鳥嶋氏は苦い顔をするらしく、同じく14巻の作者の近況ではこんなことが書かれている。
arale_14_0.jpg

というように、少なくとも文庫版にはない情報がたくさんある。とくに感じるのは、作者がその時面白いと思っていたことや流行っていたことなどを取り入れたオンタイムなライブ感覚が単行本の中にあることだ。これが文庫版ではそぎ落とされて純粋な作品集となっている。
作品を簡潔に読みたい場合は文庫版の方がいいんだけど、アラレちゃんのようなバラエティ感覚あふれた作品だと単行本の方が楽しい、と僕は思った。

それで気になったのは最近集英社がご熱心な「完全版」。これって「完全」とうたっているけど、さきほどの口絵やコラムもちゃんと掲載されているんだろうか?カラー原稿を収録することだけが「完全」ではないと思うんだが。
たとえば、「スラムダンク」は単行本では話と話の間に1コマ入っていてクスリと笑わせてくれることが多かった。これは完全版ではどうなっているのだろう?

ところで最近マンガを買うと、コミックのシュリンクパックで本が傷んでることが時々ある。以前ほどマンガ本を大切にしてないからあんまり気にならないけど、気持ちのいいものではないよなぁ……。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年03月09日00:37 | コメント (0)

行進したくなる3月

前に少し書いたけど、温かい春になるにつれてお楽しみが増えた。冬の間はなんか地味だったなぁ……。

・iPod Shuffle
・LEGO

については書いたように楽しんでいるが、その他にもいろいろと。

まずは黙々コツコツプレイ中の

世界樹の迷宮II 諸王の聖杯 特典 オリジナルサントラCD「古代祐三~世界樹の迷宮II ピアノスケッチver.~」付き
B000WTN4RA

ホントに風呂の中でコツコツ、空いた時間にコツコツ……。そうやってたとえば3日間耐久クエストを終え5Fのボスを撃破、ようやく2層へ。
最初に組んだソードマン、パラディン、ドクトルマグス、レンジャー、ガンナーはそのままで、パラディンが硬くなってきたのでドクトルマグスを後衛にまわしてみた。このメンバーで大体のことには対応できて今のところ好感触。とくにガンナーはいい。
二作目なので2chなどではいろいろと意見はあるようだけど、僕はあいかわらずしっくりきていて、やっぱりこのゲームの根幹と相性がいいんだなぁと思う。だって、こんなに積極的にプレイするゲームはあんまりないもの。
ただ、ポリゴン二頭身女ガンナーのデモ画面は雰囲気壊してちょっといや。しかもあれは毎回見ることになるからなぁ……。

さて、世界樹2と同じく「出る」という話を聞いてから心の中でカウントダウンしながら待っていたこちら。

ぼくは散歩と雑学が好きだった。 小西康陽のコラム1993-2008
小西 康陽
4023303887

3/7発売だけど、編集大変そうだし延期するんじゃないの?とか、書籍の発売日ってマンガと違ってあいまいなんじゃないの?とか自分に保険をかけて3/7を待ってたんだけど、なんと3/5に書店に行ったら平積み!!不意打ちで文字通りドッキンコだった。即、手にとってパラパラ中身を見て、レジへ。
編集をやんちゃにやりすぎてめちゃくちゃなんじゃないの?というちょっと懸念していた点はまったく問題なしで、いわゆるバラエティブックに仕上げられている。とか思いながら、「知らない本や本屋を捜したり読んだり」を超えるような過激なことをするのかなぁ、という期待も表裏一体であったので、逆におとなしく仕上がっているなぁとも思った(←どっちやねん)。
文章の方は、一人称が「オレ」になってからの小西さんはどうもなぁと思っていたけど、編集の妙か、出てくる固有名詞が分からなくてもグイグイ読ませる。

あえてしおりも使わず、目についたところから読んでいく……という読み方ができる幸せな本。

この他、

新潮クレスト・ブックス ペット・サウンズ (Shinchosha CREST BOOKS)
ジム・フシーリ Test 村上春樹
4105900641

とか

B級コレクションのススメ しあわせの集め方
森永 卓郎
4594055885

とか文庫以外の本ばかり買ってしまった。
読む本のストックがなくなると、面白い新刊が出るという不思議。紙様、いや神様ありがとう。

Wiiは案の定、体重も落ちたし子供が「ファミリースキー」ばかりやるせいか「Wii Fit」をほとんどやってない。やっぱり茶の間のテレビに接続してあるゲーム機は、やる機会に恵まれないのは今まで通り。
とはいえ、4月発売の「マリオカートWii」はキラーソフトで、すでに予約済み。

でもそれでもWiiはすごいなぁと思ったのが、先日(3/4)テレビ番組表ソフトを無償ダウンロードで提供したこと。ふつうゲームとテレビってライバルなのに、Wiiは共存しようとするんだよね。あれはなかなかマネできない。

さて、前からWiiの「バーチャル・コンソール」には興味あったんだけど、ファミコンソフトをコツコツ集めていたのもあってそれほどキラータイトルがなかったところに、ついに「ファンジー・ゾーン」が配信予定に!
といっても別に個人的な思い入れがあるわけではなくて、このソフトは奥サマの実家にあったらしくて、義父が「目から血が出るほどやりこんだ」という伝説があるのだ(笑)。
もっとも、今回配信されるのはセガマスターシステム(セガ・マークIII)版のようで、奥サマのはおそらくPCエンジンだろうから、やや違うのかもしれない。
3/11配信。

そして、もうすぐF1開幕。
だけど開幕戦の日は小旅行に行くので、テレビでの生観戦ができない予定(涙)。
今年こそは自室でCSを見られる環境を設定して、ゆっくりF1が見たいんだけど、ソニーのロケフリ以外にいい案がなかなかない。
そこへ4/1にCSデジタルのe2 by スカパーにてハイビジョンチャンネル「フジテレビCSHD」が開局してここでもF1が放送されるとの報が!
CSデジタルは自室にチューナーがあるんだけど、マンションのアンテナがBS用のものらしくて、入る局がいくつか、あとはほとんど入らないという状況。なので、もし運よくこの「フジテレビCSHD」が入る局であるならば問題は一気に解決する。
あぁ、なんとか入りますように!!

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年03月07日21:11 | コメント (0)

シンクロ率高すぎ

本、といっても主にノンフィクションのエッセイやコラムを読んでいて楽しいのは、たまに「うわ、この書き手、自分とおんなじこと考えてるじゃん!……ていうか趣味がかなり近いなぁ」と著者をやたらと身近に感じる時があることだ。

このプロダクトデザイナー堀切和久氏によるおもちゃやデザイングッズのコラム本なんかもまさにそれで、というかあまりの趣味の近さに最後まで驚きっぱなしだった。

堀切玩具堂
堀切玩具堂
488008378X

途中からwebコラムだったので一部はそちらで読めます

さて、具体的に書いていくと

No.1 酒蓋
子供の頃集めてたことがあった。ドラえもんの「おうかんコレクション」の世界ですな。

No.2 Peace記念タバコ
嫌煙家でありながら、タバコパッケージはいくつか部屋に飾ってある。

No.3 ソニー坊や
ソニー坊やはないけど、文明堂のクマ・ゼリヤちゃんなどノベルティキャラものが部屋に飾ってある。その手のキャラを集めた「広告キャラクター大博物館」(日本文芸社)は必携。今は新版が出てたはず)

No.4 ビートルズもの
ビートルズはCDをいくつかもってる程度だけど、アニメ映画「イエローサブマリン」の世界は好きだ。

No.5,6,22 盆栽、豆盆栽
マン盆栽、豆盆栽ともに興味ありあり。苔を育てたぐらいではあるけど(笑)。

No.7 昭和初期のグリコのおまけ
さすがに手に入れてはないけど、おもちゃ博物館などで写真を撮りまくった。素朴でかわいい!

No.8 崎陽軒のひょうちゃん
僕は原田治バージョンの、小さい容器のが好き。崎陽軒のシウマイはやや胃もたれするのであまり食べないのが残念。ひょうちゃんだけほしい。

No.9 同じものをたくさん並べる
僕はやらないけど、これをよくやる会社のおもちゃ好きな友人のキモチが少し分かった。少しだけど。

No.10 BE@BRICK
BE@BRICK自体は全然興味ないけど、メディコム・トイはスゲーなーと思う。この回はメディコム・トイ賛歌であります。

No.11 ミッドセンチュリーのプラスチック製品
見るだけなら好きで、本を数冊持ってる。

No.12 ブリキのロケット
北原さんが出した小さいオマケの製品が部屋に飾ってある。

No.13 ディンキー・トイズのミニカー
ミニカー趣味はいわずもがな。

No.14 下北沢で手に入りそうな昭和レトロもの
これも買うことはあまりないけど見るのは好きで本を持ってる。

No.16 店紹介で、代官山(現・中目黒)の古本屋「UTRECHT」、目黒通りのカフェ(今はない)「Belair38cafe」、中目黒の家具屋「hike」
全部行ったことある(笑)。

No.17 LEGO
もちろん好きだけど、大人になって改めて作ってみると、子供の頃にように作りたいものが浮かばない、というのは全く同じ体験をした。

No.18 映画「TRON」
もちろん大好き!ときどきバカにされるとややムキになって反論します。

No.21 復刻とオリジナルについて
僕は復刻でもいい派だなぁ。しかしここに写真が載ってるキラル社のメッサーシュミットとイセッタはかわいすぎる。

No.23 泉昌之
この本のラインナップから泉昌之が出てくるとは思わなかった!とはいえ、僕は初期作品より「ダンドリくん」や、久住昌之の別ユニットQ.B.B.の方が好きだけど、あのセンスにビンビン来るのはやはり根を同じくしてるからだなぁと確認。

他にも、web連載時に紹介されたルイジ・コラーニは、僕も彼のデザインしたチョロQを飾ってあります。

う~ん、このシンクロ率の高さにはまいった。もちろん、堀切氏の行動力、いや購買力の足下にすらおよばないけれども。あと、堀切氏はコレクションを他人に譲っていってしまうタイプだけど、僕はずっと持っていたいタイプなのは違う。

とここまでシンクロした本なんだけど、実は図書館で借りて読んでしまった。もちろん、いつものように大きな本は買わない主義もあるんだけど、このぐらいの内容だとその禁は破ってもいい。
それよりもこの本の値段。なんと2800円もするのだ!いくらなんでも書き下ろしでもないのにこれは高すぎるでしょ。紙質もイマイチだしなぁ。つまり、モノとしての魅力を考えると2800円は高いなぁということなのだ。
内容がいいだけに、残念。堀切氏にはぜひその辺を考えてもらって、それこそ木世文庫にでも入れてほしい。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年02月13日22:14 | コメント (0)

LIFE AT SLITS/安原製作所回顧録

ホントにしょっちゅう書いているけど、会社、ショップ、サービス、webサイト、チーム、テレビ局……なんでもいいけど、「何かを立ち上げる」という話に弱くて、その手の本はむさぼるように読んでしまう。

今回は、珍しい題材のものを立て続けに読んだ。

LIFE AT SLITS ライフ・アット・スリッツ
山下 直樹(元スリッツ店長); 浜田 淳
4860202473

スリッツ、って聞いても「ライブハウスだっけ?」という程度しか知らないんだけど、その前身であるクラブ「ZOO」ともども雑誌なんかでよくその名前を見かけた。でもここから渋谷系~ポスト渋谷系のミュージシャンがたくさん巣立っていったことは全然知らなくてビックリした。

コモエスタ八重樫らの東京パノラママンボボーイズ、ロッテンハッツ、グレート3関連、Tokyo No.1 Soulset、MURO、ラブ・タンバリンズ、LBネイション(スチャダラパーとか)、米国音楽、ダブル・フェイマスetc.

彼らがなんらかの形でイベントをしてたとは。脈絡のなさがすげー!!でもその脈絡のなさはすごい90年代初頭な感じ。懐かしいにおいがする。
でもこれ読んで、なんとなく落ち込んじゃうのは、この頃自分も東京にいたはずなのに全然こういった「場」に参加できなかったなぁ、ってことだ。あまりお酒も飲めず(のわりに居酒屋でバイトしてましたが;笑)、夜遊びも恐くてできないイナカものなのは今でも変わっておらず。僕は基本的にひきこもりだよなぁと思ったり。

それはともかく、京浜兄弟社周辺のこういう本も読んでみたいと思った。

CSV渋谷('85~'88)というお店は、西武のWAVEなどに対抗して、ダイエーが渋谷公園通りにオープンしたレコード屋+映像&録音スタジオであった。ここは売られていたレコードが極めてマニアックな品揃えであったことと、スタディスト岸野雄一さんや平成のアラーキー常盤響さんなど京浜兄弟社のメンバーがバイトをしていたことで、サブカル界の一部では有名である
http://d.hatena.ne.jp/kataru2000/20061205/p1

もうひとつはなんと個人でカメラを作っちゃった、というお話。

安原製作所回顧録 (えい文庫 158)
安原 伸
4777909263

この「安原製作所」ってなにかで読んで知ってたんだよなぁ……。赤瀬川原平本だった気もするけど、手持ちの本には見あたらない。webだっけかなぁ?

それはともかく、この本には著者である安原伸氏が京セラを退社した後、自分がほしい、そして技術者としての自分が考える理想のカメラを作りたい、と行動を開始したら本当にカメラを作ってしまいました、というよくよく考えるとものすごい話が、たんたんと書いてある。
読んでみると分かるんだけど、そんなに力んでるわけでもない。でも彼のポリシーは揺るぎがなくて、たとえばところどころクラシックカメラ信者に対してチクリとやっていたりして、赤瀬川原平先生なんてかなりやられていたりする(笑)。この内容については、同じくクラシックカメラ信者の教祖・田中長徳氏がblogで取り上げている。もっとも、あくまでメーカーとユーザーという立場でごもっともなことを書いてはいるんだけども。

さて、こんなすごいことをさらりとやってしまった安原氏であるけど、彼の文章のところどころに達観と諦観が表裏一体になったものがちらちら顔を出すのが面白い。

また本人も書いているように、その自分の行動を回顧することがカメラ業界全体を回顧することになった、というのもその通りのようで、こちらの中古カメラブームに関して書かれた本と一緒に読むといいと思う。

ブームはどう始まりどう終わるのか (岩波アクティブ新書)
中川 右介
4007000964

それにしてもこの安原伸という方、最初の方を読んでるうちはなんとなく中肉中背のカチッとした理系な感じの人かと想像してたんだけど、プロフィールを調べたりするとなんかマニアックな人!?と感じ、ネットでご本人の写真を見るとなるほど、こんな人なのか……。なんか納得したかも!

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年02月09日14:08 | コメント (0)

またマンガを読んでみようよ

狭い我が家にマンガの単行本がたまっていくのがイヤで、だからといってマンガ雑誌を読んでるわけでもないので、どうしてもマンガから疎遠になりがちだった。
マンガ喫茶という空間にも何度か行ってみたけど、けっこう眠たくなってくるし、そもそもマンガは一気読みよりも寝る前にチビチビ読んだりする方が好きだ。

しかし面白そうなマンガを読む機会がないのもなんだかもったいないんで、最近では、単行本を買っても読み終わったら人にあげたりBOOKOFFで処分したりすることでこの問題を回避するようになった。

いや、人によってはなんでそんなことが分からないの?というかもしれないけど、僕にとっては中学生の頃からマンガ単行本という目的語に対する動詞は「読む」より「集める」であったのだ。「マンガ単行本は収集の対象」という意識が強かったもんだからどうしても読み捨て感覚を持てなかったが、このところようやくそれを克服できたのだ。

そんな中、面白かったのがこちら。

並木橋通りアオバ自転車店 (1)
宮尾 岳
4785919450

よく食事をするところにおいてあってなにげなく読んでみたら、これが面白い。自転車屋を中心とした連作短編で、作品テーマに「自転車しばり」があるのによくネタが続くなぁと思うんだけど、どのエピソードもうまい。泣かせるんだけど、ウェットまではいかないというギリギリのラインを狙ってくるのだ。

そこには1~6巻までしかおいてなくて、20巻まであるからコツコツ読みたいところ。
ちなみに今はタイトルをリニューアルして2巻まで発売中。こちらは購入した。

アオバ自転車店 1巻 (1) (ヤングキングコミックス)
宮尾 岳
4785928530

やっぱり面白いんだけど、ややエピソードが長くなっているのとセミレギュラーキャラでひっぱるのが個人的には残念。しかたないけど。

この手の店やワンテーマを軸にしたマンガって昔からあるけど(以前少し触れた「ディオラマ大作戦」(笑)とか)、こちらもフォーマットは全く同じだ。

レストアガレージ251 26 (26) (BUNCH COMICS)
次原 隆二
4107713776

バモスホンダが出てくるエピソードが収録されている25、26巻だけ購入。
前にも書いたんだけど、この人、ホントにストーリーが下手だよなぁ。この手の浪花節が嫌いじゃない僕でも思わず「ベタすぎ!」と口に出してしまう。美人キャラをなかなか美人だと思わせてくれなかったりと絵を含めたキャラクターの魅力も薄い。ただ、車を描くのはうまい。
それにしてもこのマンガ、30巻越える勢いで連載続いてるのね。作者にとってヒット作なのか、バンチがゆるいだけなのか。

あと、す一さんが紹介していて面白そうだったので

「日本橋ヨヲコ/G戦場ヘヴンズドア」
「日本橋ヨヲコ/少女ファイト」
「島本和彦/アオイホノオ 1」

を購入。

「G戦場ヘヴンズドア」はずっと前に紹介された時に読みたいなぁと思ってたのにすっかり忘れてた。タイトルと表紙では漫画家ものと思えないのがちょいそんな気がするんだけどなぁ。内容は面白い。絵も好きな感じ。

「少女ファイト」は「G戦場ヘヴンズドア」と同じ作者というのは全然知らず、タイトルから勝手に格闘マンガだと思ってて、しかも

エアマスター 14 (14) (ジェッツコミックス)
柴田 ヨクサル
4592137701

と混同してた(笑)。

少女ファイト 3 (3) (イブニングKCDX)
日本橋 ヨヲコ
4063723518

なんか似てないすか? 柴田ヨクサルという人を勝手に女性だと思いこんでたせいもあるかも。あと、よく隣に並んでるせいか「天上天下」とかいうマンガもごっちゃになってた。僕の中ではどれも女性が主人公の格闘マンガ、ってイメージ(笑)。イメージって恐いよね。

ちなみにこの手の「あんまり興味ないものの内容を無意識に想像してる」ってのはよくあって、たとえば「涼宮ハルヒの憂鬱」ってやつは、「スズカゼ(←ここですでに名前が変わっている)ハルヒ」っていうオドオドした中学生が、あのよく目にする吊り目の女の子に振り回される、という内容だと思いこんでいたり(笑)。いまだにあんまりよく知らないけど。

島本和彦のは言ってみりゃ自伝で、面白くないわけがない。庵野秀明他ガイナックスのメンバーとかのちに漫画家になるような人が出てくるのもたまらない。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年02月08日23:35 | コメント (0)

ゆえにポルナレフAAの元ネタは知らない。

なぜか今頃ジョジョの第四部を少しずつ単行本(ジャンプコミックス)で読んでる。
ジョジョの奇妙な冒険 (29) (ジャンプ・コミックス)
荒木 飛呂彦
4088516354

きっかけはネットで知ったエピソード「重ちーのハーヴェスト」が読みたかったからなんだけど、第四部はほとんど内容を知らないのもあって、第三部主人公・承太郎がやってくる冒頭から非常に面白い。

第三部のマライア(?だっけか)が出てきたあたりまで単行本でリアルタイムに読んでいたんだけど、超能力ウォーズみたいな展開にうんざりして買うのをやめちゃったのだった。たぶん単行本は1~22巻あたりまで実家にあると思う。とくに「波紋」の第二部が一番好きだった。

個人的には第三部って「劇画」だったと思うんだけど、第四部は「マンガ」なところがいい。
たとえば第三部のスタンドは正直そんなに面白いと思わなかったんだけど、第四部になってパラメータや属性の勝負じゃなくて個性勝負みたいになっていて、その個性がいわゆる「マンガ」っぽくてムチャクチャなのが好き。
現代の、同じ場所を舞台にしているのもよい。「笑い」がどこかにある、というのが「マンガ」だと思うんだけど、それも満たしている。

29~47巻中のまだ31巻を読んでいるところなんだけど、その31巻の奥付を見ると

1993年3月9日初刷
2007年8月12日43刷

すげーなぁ!

それでも、今「ジョジョ」の1~63巻というのは、今意外と本屋においてなく、最新シリーズの「スティールボールラン」は必ずあるけど、その前の「ストーンオーシャン」もあんまりない、という感じ。
最近は長期連載のマンガは単行本をある程度の巻数までいくとリセットをかけるけど、こういう書店の事情もあるんだなぁと思った。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年01月27日08:13 | コメント (0)

ショートショートが恋しくて

最近、本屋でみて文庫になったらぜひ読もう(本代をケチってるんじゃないですよ)と思った一冊がこれ。

星新一 一〇〇一話をつくった人
最相 葉月
410459802X

自伝・評伝好きな上に、最相葉月と星新一の相性のよさはすでに↓の本で実証済みなのだから。

あのころの未来―星新一の預言 (新潮文庫)
最相 葉月
4101482225

「一〇〇一話をつくった人」は結局日本SF大賞を受賞してまた注目されてたけども、こんな本も出てたので図書館で借りてみた。

星新一空想工房へようこそ (とんぼの本)
4106021641

……と、ここまででなんで星新一本人の書籍が出てこないのか、と思った人はスルドい。

僕もご多分に漏れず、中坊の頃に星新一に「やられた」一人で、夏休みの自由研究に何本かショートショートを書いて出したぐらいだったのだ。
その後、藤子・F・不二雄のSF短編に熱中したり、有名どころのSF短編小説なんかをかじったりしたけど、原点はやっぱり星新一ではある。

ところが。
大人になって星新一を読み返してみてもこれがどうも楽しめないんだなぁ。星新一体験をしてない友人二人が読んでみても面白さが分からなかったというのも、うなづける。あれは中坊ぐらいの頃に読んで一番効く内容なんだもん。

でも、その面白かったという記憶だけが残ってるもんだから、なんか最近やたらとショートショートが読みたくなって困った。もうオチで引っ張るスタイルのショートショートは面白がれなくなってるのに、体が覚えてるってやつか。

ちょこちょこと文庫なんかで出てたよなぁと思って探してみたけど、たとえば「5分間ミステリー」(扶桑社)、「2分間ミステリー」(ハヤカワ)ってショートショートじゃなくてクイズものだったのね。ぎゃふん。
扶桑社からは「E.W.ハイネ/まさかの結末」というショートショートが出てたりするけど、ブラック系つまりFというよりAテイストで、ちょっと違う。

実は今ショートショート作家で一番好きなのは村上春樹だったりする。
SFとかミステリではないんだけど、少し不思議な(!)テイストの超短編をいくつも書いていて、最近の長編小説、短編小説集、エッセイなどはどれもスルーしてるんだけど、超短編になるとチェックを入れている。具体的には「象工場のハッピーエンド」「ランゲルハンス島の午後」「カンガルー日和」「夜のくもざる」あたりがそれ。
そんな中でこの一冊だけは共著ということもあって未読だったので、ショートショートへの渇望を癒すために購入。

夢で会いましょう (講談社文庫)
村上 春樹 糸井 重里
4061836854

糸井重里のパートは、今読むとかなりキツイ。ので、飛ばして村上春樹の部分だけ読む予定。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年01月16日23:54 | コメント (0)

2007年に買った絵本たち

(絵本のはなし、つづき)

目標としては月一冊ペースで子供に絵本を買ってあげようと思っていて、ムラはあるものの大体達成しているとは思う。
絵本を選ぶ際は子供と一緒ではなく、僕が単独で探すことが多い。というのも、自分が気に入らないと読み聞かせのモチベーションがあがらないからだ。

普段読んでる本と違っていて繰り返しの構成が多いのも新鮮。文体も同様。
意外と強い作家性が必要なジャンルだとも思う。

最近の雑貨系の絵本は好きじゃない。書店で手にとってパラパラとみてなにかそこにひかれるものがないとまず買わない。

さて、2007年に買ったのはこんなところ。

あさえとちいさいいもうと
筒井 頼子 林 明子
4834008746

こんとあき
林 明子
4834008304

くつくつあるけ (福音館 あかちゃんの絵本)
林 明子
4834006824

林明子はベテラン絵本作家だけど、僕は子供の頃には全く知らなかった。
長女が赤ん坊の頃に「おててがでたよ」「おつきさまこんばんは」といった赤ちゃん向け絵本を奥サマが読んでやっていて初めて知ったけど、やや対象年齢があがる「はじめてのおつかい」が面白かったので気にするようになった。
妹ができた長女に「あさえとちいさいいもうと」、ぬいぐるみがかわいい「こんとあき」、次女向けに「くつくつあるけ」を購入。

リコちゃんのおうち
さかい こまこ
4032049408

酒井駒子は「よるくま」が有名でそれも奥サマが買って家にあるんだけど、個人的にはとくに最近の作風は暗くて苦手。「よるくま」も一回ぐらいしか読んであげたことがない(長女は嫌いではないみたいが)。
ただ絵本デビュー作であるこの「リコちゃんのおうち」だけは明るい作品で、おうちごっこをする姿も面白くて長女も好きな一冊。

なつのいちにち
はた こうしろう
4033313400

タワーレコードの本のコーナーで紹介されていて、そのダイナミックな作風が気に入って購入。ただ、内容が男の子向けなので、うちの娘たちにはそれほどヒットしていない。
今風の色使いでありながら、題材含めてどこか懐かしい感じがするのがよい。

ないたあかおに (ひろすけ絵本 2)
浜田 廣介 池田 龍雄
4033020209

てぶくろをかいに (おはなし名作絵本 4)
新美 南吉 若山 憲
4591005313

ちいさいおうち
ばーじにあ・りー・ばーとん いしい ももこ
4001105535

これらは僕が子供の頃よく読んでもらっていた絵本たち。
「ないたあかおに」はややダイジェスト版だけど、このバージョンで育ったから絵も含めてこれじゃないとしっくりこない。青鬼、いいやつ過ぎ。
「てぶくろをかいに」もこの絵のバージョンじゃないとイヤ。
「ちいさいおうち」はミニマルな展開が絵本らしい絵本だけど、やや長くて登板のチャンスは今のところほぼない。

バーバパパたびにでる
アネット・チゾン タラス・テイラー 山下 明生
4061287613

「バーバパパ」シリーズは一冊も持ってなかったけど、よく図書館で借りて読んでいた。このシリーズ二作目は、ママを発見して子供たちが生まれるというエピソード。最後に出てくる子供たちが、その後のシリーズのものと若干カラーリングが違うところに注目。

11ぴきのねことあほうどり
馬場 のぼる
4772100334

11ぴきのねこシリーズは熱心に読んだ記憶はないけど、絵が漫画チックで好きではあった。
この「~あほうどり」はコロッケがおいしそうなのと、あほうどりの独特な算術方法が笑える。

弟夫婦に言わせるとうちの長女は本を読んでやってもよく聞いてくれるらしくて、同じ年齢の甥っ子はすぐにどっか行ってしまったりするらしい。
次女は小さいから、甥っ子と同じく読んでやってもすぐにどこかへ行ってしまうんだけど、正月帰省の際に弟夫婦が甥っ子のために持参していたこの絵本にはぞっこんになった。

くだもの だもの (福音館の幼児絵本シリーズ)
石津 ちひろ 山村 浩二
4834022064

そんなに好きならと本屋で買ってあげたけど、毎晩のように読め読めとせがんできて、他の本と違ってちゃんと聞いてくれるから、やはり好みというのは1歳でもあるんだなぁ。まぁ、このぐらいの年齢だと言葉遊びとか大人が読んで何が面白いんだろう?と思うぐらいのものがうけたりするんだけど。
ちなみに次女は親戚たちが驚くぐらいの食いしん坊なので、野菜ばっかり出てくるこの絵本が好きなんだろうというのが有力な説。
絵はアニメーション「頭山」の人です。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年01月12日18:20 | コメント (0)

島田ゆかの絵本

以前取り上げて、その後もうちの中では読まされ率ナンバー1の絵本がこちら。

バムとケロのおかいもの
島田 ゆか
4894232103

本当に楽しくて何度読まされても飽きない、僕も大好きな絵本だ。

この絵本はシリーズ4作の中でも最近作(といっても1999/02発売だからもう9年前の作品)で、ここまで好きと言っておきながら実は他の3作品は持っていない。
とくに1作目「バムとケロのにちようび」と2作目「バムとケロのそらのたび」は図書館で借りたものの、絵がこなれてないため、元々ファーストインプレッションは気持ち悪く見がちなキャラたちなのがよりいっそうで、買ってはいない。3作目「バムとケロのさむいあさ」あたりから絵がこなれてきて、この「~おかいもの」では違和感は全くない。
でもきっとそういうことよりも、他のシリーズ作品を買うことを考えさせないぐらい、この「~おかいもの」が突出して好きなのだ。

島田ゆかさんの絵本はいろんな「遊び」があるのが特徴らしくて、たとえば「~おかいもの」でも画面の奥で小さき者たちの別のストーリーが語られていたりする。

また、彼女の他の作品に「ガラゴ」シリーズというのがある。
トランクの中に入っている不思議なかばんたちを売るというより交換していく主人公ガラゴの営業譚である「かばんうりのガラゴ」と、寒くなったので店じまいして帰宅した時のエピソードを描く「うちにかえったガラゴ」の2作あるんだけど、今までとくに興味はなかった。

ところが、先日本屋で「うちにかえったガラゴ」をなにげなく手にとって驚いた。

うちにかえったガラゴ
島田 ゆか
4894233312

これ、「バムとケロのおかいもの」と密接にリンクした作品なんじゃん!!

何がリンクしているかというと、このガラゴの家にたずねてくるメンツが、みんな「バムとケロのおかいもの」の市場にいる面々なのだ。また、プルドちゃんがおみやげに持ってくる「ねこかるた」までちゃんと「~おかいもの」の中で売られている!
へぇ!と思って両者をすみずみまで読み返すと、「バムとケロのおかいもの」の画面の隅には「ガラゴのかばん」という旗がついたかばんが描かれているし、1作目「かばんうりのガラゴ」でガラゴにティーセットをゆずってもらった象がお茶屋をやっていたりする。
他にもそういう箇所はたくさんあるけど自分で発見した方が楽しいので、興味を持ったらぜひ2冊揃えて読んでみてほしい。

あと、この本のジャケットの表裏は実は物語のラストシーンなんだけど、これが超サプライズ。立ち読みしてるときは気づかなくて、買ってから家でじっくり読んで初めて気づいてたまげた。

また見返しの部分では、後日譚みたいなものも描かれていて、ホントにスキななさすぎ>島田ゆかさん。

本・読書 - 2008 | text by expop 2008年01月11日00:52 | コメント (0)