blogのトップへ

2006ベストブック

本は面白いものが次から次へと出てきてうれしい悲鳴をあげて読み続けている状態(今なお継続中)。

その中でもベストは

木原 善彦「UFOとポストモダン」(平凡社新書)
4582853099

他には

武井 武雄「本とその周辺」
斎藤 由多加「ハンバーガーを待つ3分間の値段」
本城 直季「small planet」
岩井俊雄「いわいさんちへようこそ!」(紀伊國屋書店)

など。

マンガではやっぱり

山田 芳裕「へうげもの」

が次巻が楽しみな作品で、同著者の絶版書「度胸星」も帰省先にBOOKOFFで手に入れて読了。こちらも未完ではありながら、面白かった。

本・読書 - 2006 | text by expop 2007年01月11日23:19 | コメント (0)

「源」ではない方

こないだのM-1グランプリを見ていて、チュートリアルとライセンスとペナルティの区別がついてなかったことに気づいた(どれもゲームに出てきがちな用語、というのが共通)。

天才になりたい
山里 亮太
402273115X

M-1グランプリ2004で大ブレイクした漫才コンビ「南海キャンディーズ」山ちゃんの自叙伝。
自叙伝といっても、暴露系でもなく本人だけ気持ちいいフカシ系でもなく、わりと真面目に今までのことを振り返っていて面白かった。
一番興味深いのは、あまり知ることがない「お笑い予備軍」の人たちの姿。たとえば、吉本のお笑い学校ってどんなことをやっているのか?とか、そこで頭角を現すとどうなるのか?とか。

山ちゃんは自分が天才ではないことを痛いほど知っていて、だけど本人はそう思いたくないから一所懸命天才であろうとする。そのすれ違いが、しずちゃんとコンビを組むまで続くわけだけど、山ちゃんだってお笑いの経歴(足軽エンペラーでTBS「ガチンコ!」の企画「漫才道」で優勝など)を見ると決して凡人ではないところが、お笑いの世界の厳しさを感じさせる。

でもこういう「お笑い」をやりたいというより、「お笑い芸人」になりたい、という人は多いんだろうなぁ。山ちゃんはそれを自分で自覚していたところが救いなんだろう。また、自己反省のトライ&エラーの多さも。

芸能人本としては、NSC22同期生のキングコング(本書の中では天才扱いされてるけど、そうなの?)、インディーズ出身のライバル的存在である笑い飯・千鳥、後輩で頭角を現す友近、大学時代の同級生として無名時代の矢井田瞳などが出てくるあたりが読みどころ。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年12月26日22:40 | コメント (0)

「諸星和己/くそ長~いプロフィール」

僕が中学生の頃、女子たちに圧倒的に人気があったのが光GENJIだった。
今思うと光GENJIは、1968年、1970年、1972年、1973年生まれのメンバーで構成されていて、僕は1973年生まれだからちょうど赤坂晃、佐藤敦啓が同学年になる。
女子中学生ぐらいってちょっとアレなところがあって、本気で芸能人と結婚できると思っていたりする。だもんで、この「同学年」というのは妄想に拍車をかけたんだと思う。

さて、そんな元女子たちがガッカリするような自叙伝がこちら。

くそ長~いプロフィール
諸星 和己
4391128950

ただの田舎のゴロツキ(だってホントに野宿とかするんだもん!)が、上京してジャニー氏の目にとまりアイドルとしてデビュー、というホントに芸能界ってヤクザなところだなぁと思わせられる内容。もちろん、バツグンに面白い。
モロボシくんも、当時の自分が天狗になってたことを認めてはいるけど、それを反省するでもなく自慢するでもなくそういう自分もまた真実、てな書き方をしていて、イヤな感じがない。

読みどころは、ジャニーズの合宿所の様子や、むちゃくちゃな芸能活動内容とか。
またジャニーズ所属のアイドルたちのエピソードも面白い。

「合宿所」という言葉からもわかると思うが、当時のジャニーズは基本的にノリが体育会系だ。いまはどうだか知らないが、少なくとも俺がいた頃はまさに縦社会。上には逆らえなかった。その中でもトシちゃんは別格だった。マッチさんでさえ頭を下げる場面もあるくらい、ある意味天皇のような人だった。(P48)

だから独立して失敗したのか、トシちゃん……(涙)。基本的に空気読めない人なのかも。

18歳のときだった。
俺は、当時シブがき隊が合宿所に行くことになり、そこで少年隊のヒガシ君と同じ部屋に住むことになった。つまり、俺の初の同棲相手というわけだ。
どういう組み合わせか知らないが、俺とヒガシ君は血液型は一緒でも、性格は正反対。ヒガシ君はひと言で言うとまとまっていた。靴もピタッときれいに並んでて、クローゼットの中にかけられた洋服の色も、まるでまるでクレヨンの箱みたいな感じで、色別、しかも薄い色から濃い色へときっちり順番に並んでいて、まるで虹みたいだった。(P67)

その後、財布の中の札がすべてピン札で、それに驚いた諸星にニヤリとして、それだけじゃなくて札の番号まで順番になっていることを自慢したという。やっぱりヒガシはどこかおかしい。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年12月18日23:11 | コメント (0)

「山中恒/おれがあいつであいつがおれで」

おれがあいつであいつがおれで
山中 恒
4652021615

半年前に映画「転校生」を再見して、原作も読み直したくなり、購入。

本当に本を読まない子供だったけど、これは下ネタをフックとして珍しく最後まで読んだはず。先に映画を見てスジが頭に入ってたのかもしれないが、どちらを先に見たのかは記憶が曖昧。

今回読み直してみて、思いの外、映画が原作を忠実になぞっているのに驚いた。小学生→中学生という改変はあるものの(これは正解だと思う)、校長先生一家とのやりとり(映画にて山で一美を襲ったニイちゃんは校長先生の軟派息子!)をカット、原作では行かなかった移動教室は行ったことにしてプールでのエピソードを持ってくるといったマイナーチェンジを施し、そして最後に2人で行く小旅行は映画のオリジナル。
あと、一夫が8ミリマニアというのも映画のオリジナル。

両者を比較してみると、やっぱり映画版はすごい出来だと思う。筋を忠実になぞりながら、原作のコアの部分をより高いレベルで展開している。
こういうのこそ映画化した意味があると思うんだよなぁ。もっとも、この本は長さ的には中編ぐらいだから題材としてはもってこいだったのかもしれないけど。

ところで、「転校生」の感想で

それは、入れ替わる前の少女(小林聡美、めちゃくちゃ演技がうまい)が出番が短いくせにわりとおてんばに描かれているせいで、入れ替わったあとの少年(尾身としのり、こちらもうまい)が、その少女ではなく単にナヨナヨしたキャラに変貌した、というふうにしか見えないのだ。だから同時に女性の方は単にたくましくなった、というふうに見えてしまい、入れ替わったというよりそれぞれのメンタリティが変化した、という印象の方が強い。 この辺は実写映画の難しさなのかもしれないけど、この演出方針はちょっとどうかなぁと見るたびに思う。

と書いたけど、これは原作から存在する問題点でした。一美に対する周りの態度が決定しないうちに入れ替わっちゃってる。

ちなみに大林監督は「転校生」のセルフリメイクを撮影中だそうですが、どうなんだろうなぁ。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年12月07日08:39 | コメント (0)

バムとケロ

ずいぶん前に出た絵本なんだけど全然知らなくて、姪っ子が持っているのを見せてもらい、一発で気に入ったのがこちら。

バムとケロのおかいもの
島田 ゆか
4894232103

バムとケロという、なぜか同居している犬とカエルが、月に一度のマーケットに出かけていろいろと買い物をするというプロットなんだけど、絵の隅々に「遊び」があって読むたびに発見がある。
そもそも僕はこういうマーケットの雰囲気が大好きなので、それだけでまいってしまう。

このシリーズは他に

バムとケロのにちようび
バムとケロのそらのたび
バムとケロのさむいあさ

というのがあるけど、圧倒的に本書が面白いと思う。
雑貨好きにもオススメな一冊。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年11月29日00:35 | コメント (2)

元祖天才ブルボン

ぐっとくる題名
ブルボン小林
4121502272

ブルボン小林は「ファミ通」にゲームのコラムを連載しているので名前を知ったけど、正直面白くなくていつも飛ばしている。しかし、この本はなかなか面白かった。見直した!

本、映画、曲などの題名に関して考察するこの本は、実は「詩」に関する本だったりする。短い、シンプルな言葉にどれだけ言外の意味を感じさせられるか。この本で取り上げているタイトルは、確かにかなりの割合で「ぐっとくる」。
「部屋とYシャツと私」に潜むもう1人の人物の考察、「利家とまつ」が「トミーとマツ」へのタイトルオマージュであるという仮説、「勝訴ストリップ」「無罪モラトリアム」はどちらも「SS」「MM」と頭韻を揃えているという指摘、ITのハウツー本で「今夜わかる」シリーズが味わい深いという感覚などなど。
うーん、一見ふざけた文体だけどさすが芥川賞作家とうなった、小説作品は読んだことないけど(長嶋有名義、「猛スピードで母は」)。

ちなみに同じく別名義で芥川賞を取っている赤瀬川原平(尾辻克彦名義、「父が消えた」)も同趣向の本を出していて(「赤瀬川原平の今月のタイトルマッチ」ギャップ出版)、偶然なんだろうけど面白いなぁと追った。

余談だけど、ここで紹介されていた「角田光代/これからはあるくのだ」を買ってしまった。あと、悪い例というニュアンスで紹介されていた「松原 隆一郎 辰巳 渚/消費の正解 ブランド好きの人がなぜ100円ショップでも買うのか」と「ブルボン小林の末端通信」も図書館で借りてしまい、意図せずにブックガイドになってしまった。

ブルボン小林の末端通信 Web生活を楽にする66のヒント

web連載をまとめた本。
前半、おそらく芥川賞を取る前まではけっこう面白かった。それ以後は自分でも書いているけどやや硬くなっていてイマイチだなぁと思った。あと、webで書いた文章って本になるとどうも軽薄な感じがする。お前もwebで書いた文章を同人誌にしたじゃん、と言われるかもしれないけど、だからこそ全面的に文体には手を入れたのだった。
あとよく文末に書いてある「(へぼ)」ってのがなんかイライラした(というかどういうニュアンスで書いているのか分からない)。

松原 隆一郎 辰巳 渚/消費の正解 ブランド好きの人がなぜ100円ショップでも買うのか

対談形式で、次のような辰巳氏(「捨てる技術」の人)の疑問について経済系社会学者?の松原氏が答えるという本。

・ブランドものを買うような人がなぜ100円ショップで買い物をするのか?
・高い財布を買うのと温泉旅行、後者の方が「ためになる」と思うのはなぜか?
・ランキング上位のものや、行列に並びたくなるのはなぜか?
・ユニクロについて
・ペプシマンのボトルキャップとペプシの戦略、オマケについて
・マクドナルド、スターバックスからみる割安感と高級感
・ネットオークションとフリーマーケット
・素人が株を買うこと
ほか

とテーマ的にはいつも自分が考えてるような疑問が多かったので、なかなかだったんだけども、どうも対談の雰囲気がいまひとつ楽しくなさそうなのが残念。「経済ってこういうことだったのか会議」と比べると売れないだろうなぁと思ってしまう。
たぶん、辰巳氏が勉強体質しすぎなんじゃないかな。はっきりと考えを持ちすぎていて、しつこい質問になってしまっているような。この手のはある程度教えてもらう人に丸めてもらうぐらいがいいと思った。

あと、やっぱりタイトル、装幀、まるでだめだと思った。表紙のイラスト、軽薄すぎて内容とまるであってないし。もうちょっと高級感のある装幀の方があってると思う。タイトルは「消費の天才・秀才・凡才」とかどうか。

余談だけど辰巳氏の「捨てる技術」シリーズに興味が出て、どれもBOOKOFFで100円だったので「捨てる技術」「暮らす技術」「もう一度捨てる技術」を買ってしまった。わりと実践してることが書かれてたけど。
それにしてもこの辰巳渚という人はどうしてもこうも終始イライラしてる感じがするんだろうか。もうちょい落ち着け、と読んでいて何度も思った。こっちの話を聞いてくれない感じというか。主張自体は分かることも多いので、なんかもったいない。

これからはあるくのだ
角田 光代
4167672014

短いコラム集。
表題コラムが、タイトルは感傷的だけど内容はコミカル、というのに興味を持って読んでみた。
さすが小説家のコラム、という感じで、なかなか文学的な余韻があるものと、単にハハハと笑えるものとがバランスよく並んでいて楽しく読めた。機会があったら小説も読んでみたい。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年11月16日00:13 | コメント (0)

「武井武雄/本とその周辺」

安野モヨコって小島功(黄桜のカッパ、ヒゲとボインetc.)の姪なんだって!

本とその周辺
武井 武雄
4122002648

中公文庫の限定復刻だけあって、確かに名著。
でも全く予備知識なくて、復刊された本ってこととこのタイトルだけで書店にてこれをつかんだ自分の選択眼もなかなかのもんだと思った(笑)。

著者は児童文学・絵本の作家なんだけど、自分で「豆本~刊本」という凝りに凝った本を自費出版、「親類」と呼んでいるファンがそれを大切に(もちろんお金を払って)譲ってもらう、という流れで何十冊も作っている。
その行為の意味は「私刊本・限定本」で書かれている。

「そうてい」にはどの言葉がふさわしいか(「装幀・装釘・装本・造本・製本」))とか、蔵書印はまぁ許すけど蔵書票は許せない(「蔵書票」)とか、言葉や本が持つ本質的な美しさへのこだわりがすごい。
でも決して怒ってるわけじゃなくて「どうでしょ?」てな柔らかさを感じられて読んでいて不快さを一切感じさせないのが、なおすごい。本にナンバーを振る時の振り方でこんなに悩むのか!

本著では主に本のハード面に関してだけ書かれているのかと思いきや、後半の「絵本」という章では「現実と空想」「説明と表現」というテーマで、本の内容に関してもきっちりと考えが書かれていて、自分が仕事で考えていることをズバリ言われて、恐れ入りました。

その他、自分がつきあった職人、本好きな人の変わった&感心させられるエピソードを紹介しているのも楽しい。

唯一、自分が制作した本に関して細かく書かれた「本の表現様式」だけはとばし読みしたけど、これは実物、せめて写真と一緒に読みたい。

久々に一生自分が持ってるだろうことを確信した面白本。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年11月08日00:06 | コメント (0)

「戦国茶闘伝」

戦国茶闘伝―天下を制したのは、名物茶道具だった
三宅 孝太郎
4896918177

なんどか当blogでも取り上げた山田芳裕の戦国マンガ「へうげもの」。
その担当編集者の方が公式blogをやっていて、「ぜひ副読本を紹介してください」とお願いしたら、次々に紹介記事が出て大変ありがたかった(いや、別に自分のリクエストだけでしてくれたわけではないんだろうけど)。

その中でもこの本は「これネタ本でしょ?」っていうぐらいマンガを補完してくれる内容で、「へうげもの」に出てくる武将、名物の数々も出てくる。マンガだけでは武将の親戚関係とかが今ひとつわかりにくいけど、この本を読めばバッチリ。
書店では「へうげもの」の隣に置いておくと売れると思った。

ただ著者は学者ではなく作家なので、やや妄想が多い気がした。もっともこの時代なんて妄想した方が面白いから、ガチガチの考証型歴史ファンでなければ楽しめると思う。

あといつもケチをつけちゃう新書のタイトルだけど、「茶闘」はちょい違うんでは。

ちなみに織田有楽斎(マンガではまだ「長益」)に関して

秀忠から賜った江戸屋敷が、有楽の数寄屋(茶室)としてもてはやされ、現在の東京に「数寄屋橋」「有楽町」の名をのこすこととなる(P184)

知らなかったぁ!元々は「うらくちょう」なのか。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年11月01日22:22 | コメント (0)

「ガールズ&ボーイズ」

ガールズ&ボーイズ
ナタリー スタンディフォード Natalie Standiford 代田 亜香子
4072462217

時々書いてるように僕はアメリカの学園映画とか大好きなんだけど、劇場公開されないビデオスルーの作品もけっこうある。
映画ですらそうなのだから、アメリカにてティーン向けに流通していて読み捨てられていくだろう小説なんて、日本で訳されることも少ないんじゃないかと思う。日本でいうとなんだろう、ライトノベルというとなにか違う気がする。うーん、アイドルが主演するテレビドラマみたいなもんか?

これはまさにそういう本で、仲良し女子3人組が恋した・別れた・パーティ行く?ってな話が展開するだけの、いい意味でくだらなさがキープされている。
一つだけうまい設定なのが、3人が学校内の男女をカップリングするお手伝いをするwebサイトを運営しているところ。これによりふつうの人が知らない情報を彼女たちが握ることができて、展開に幅を持たせることができてると思う。このあたり、それこそ日本のテレビドラマは参考にするべきなんでは(て、全然ドラマ見てないから無責任だけども)。

それにしても100%オレンジの表紙は内容と違うだろ!けど、これがなかったら手に取らなかっただろうから、出版社の思惑通りかも。
ちなみに「デート・ゲーム」という前作があるようだけど、読まなくても本書の内容はだいたい分かりました。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年10月24日23:47 | コメント (0)

「日本プラモデル興亡史」

日本プラモデル興亡史―子供たちの昭和史
井田 博
4167679892

北九州の模型店経営から本邦初のプラモデル雑誌「モデルアート」を創刊した著者の回想録。
模型店といういわば営業サイドの「日本模型史」という視点もなかなか面白くて、人気商品がガバチョと入荷して飛ぶように売れていくという描写はこういう人じゃないと書けないよなぁと思わせられる。

僕の世代だとプラモデルといえばガンプラだけど、それ以前にも怪獣&キャラクターもの、スロットカーなどいくつかのムーブメントはあった。でも一番最初はこの本を読むと模型飛行機だったようで、それもいわゆる飾って楽しむソリッドモデルではなくて、実際に飛ばすことができるもの。
この本で何度か書かれているけど、日本の模型はヨーロッパと違ってギミック重視なのは、このルーツにあるのではないか。
確かに、スロットカー、ミニ四駆などは走るし、戦艦、車、戦車なども昔はモーターやゼンマイで動くのがふつうだった。ガンプラだって動力こそないけど各関節が動くようになっている。
逆にいうと、日本でプラモデルは模型というよりおもちゃの延長線上として受け入れられたということで、逆に海洋堂なんかは「模型」を重視した結果、プラモデルではなく食玩という道を選択したとも思える。

造形集団 海洋堂の発想
宮脇 修一
4334031609

↑その辺を知るにはこの本がいいでしょう。

この本の読みどころとしては、タミヤ登場以前の、プラモデルがどう成立したかという部分。たとえばマルサンなど昔の大手メーカーが倒産した理由とかが分かるのが面白い。

タミヤ登場以降に関しては、本家が書いたこちらとセットで読むのがいい。

田宮模型の仕事
田宮 俊作
4167257033

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年10月21日23:43 | コメント (0)

「きみ何ドリくん?」「ぼく、ダンドリくん」

この夏に「ガリガリくん」が大好物になった長女(2歳)は、秋になった今でも「ガリガリたべたいよゥ」とせがむ。僕は氷菓子があまり好きじゃないからあんまりガリガリくんを食べたことがなかったけど、ちょっと食べさせてもらうとなるほど、確かに味、食感ともに絶妙なバランスに仕上がっている。
確か「ガリガリくん」は社長が直々命名したはず。

QBB「とうとうロボが来た」とか久住昌之「工夫貧乏のシアワセ」とかを読んでいたら、久住昌之のメインユニットである泉昌之(久住昌之が原作、泉晴紀が絵を描くというコンビ)のマンガが気になって、文庫なら買うというルールでいくつか買ってみた。

新さん
泉 昌之
4101436215

かっこいいスキヤキ
泉 昌之
4594025773

この2冊は現在amazonでも在庫があるようです。
しかし一番面白かったのは、残念ながら絶版だったのでヤフオクで中古価格にて手に入れたこちら↓。

ダンドリくん (上)(下)
泉 昌之
4480034420

いやぁ、爆笑。一気に読んだ。
とにかく日常にあるさまざまな自分ルールや無駄な効率化の工夫を面白おかしく書き連ねていく、という趣旨なんだけど、読んでるとき、かなり「これ、自分じゃん」と苦笑すること多し。とくに途中で帰省する先が自分と同じ石川県金沢市、ってホントにドキッとした。調べてみると絵を担当している泉晴紀が金沢出身なんだそう。

冒頭、朝起きる際のダンドリが書かれているけど、たとえば最近確立に成功した自分の朝起きダンドリ。

目覚ましは隣の部屋におく(これはダンドリくんでも同じことをしていた)。もちろん、起き出して停める際に立ち上がって布団から出るから。

時刻は7:50。

時刻が中途半端なのは、10分でシャワーを浴びて顔を洗い、その際に風呂オケを洗うから。シャワーをすると眠くてもかなり目が覚める。

8:00からしばらく簡単な朝ご飯の用意。家族を起こす。

テレビは8:15朝の連ドラ(「芋たこなんきん」)→8:30NHKニュース→8:35おかあさんといっしょ

9:00にテレビを消して、出勤までごちゃごちゃと用意。

どうでしょう(笑)。

あと、ATMでおこずかいを下ろすときのダンドリ。1万円ではなくて9千円だけおろす。
感覚的には1万円も9千円もあまり変わらないんだけど、そのたびに1000円貯金したことになる。あと、1000円札9枚で出てきて万札をくずさなくてもいいから便利。
あと、普段は財布に9千円しか持たないのもポイント。カードを持たない僕の友人はゲンナマで数万円持ち歩いてると言っててビックリしたけど、逆に恐くてできません。
カードでの買い物ってちょい面倒だったりするので、買うときにちょっとブレーキになるのです。

どうでしょう(笑)。

ちなみにもう一冊、こちらは泉昌之ではなくて久住昌之+谷口ジローだけど、面白かった。

孤独のグルメ
久住 昌之 谷口 ジロー
459402856X

絵が緻密で、行ったことがある場所が「あ、ここは!」と分かるのが面白い。緻密さに意味がある。
話もグルメ系ショートショートなんだけど、久住昌之の叙情的な部分が出ていてよい。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年10月21日09:11 | コメント (0)

小説を読むリハビリ

「魔女っ子メグちゃん」ってキューティハニーのスピンオフ作品、って有名な話なの?全然知らなかった。

最近はめっきり小説を読まなくなって、というのも最近の小説の主流はミステリなのに僕はミステリ音痴なのでその周辺が全滅というのが大きい。
そんな僕が久々におっ、と思って買ってみたのがこちら。
劇場でアニメ映画「時かけ」を見たときに、これを原作にしたアニメ映画(監督:今敏)の宣伝が流れていて、初めてこの作品のことを意識したんだけど、「残像に口紅を」みたいな実験小説と思いきや、全然違っていてエンタティンメント作品だった。人の意識(夢)にジャックイン……ってわりと興味ある内容だったので、本屋で見つけて分厚いけど大丈夫かなぁと思いつつ購入。

パプリカ
筒井 康隆
4101171408

筒井康隆は数冊しか読んだことなくて、「朝のガスパール」とかは発想に興奮しつつ読んでみたらなんかとっちらかっててガッカリ、てな印象だったので、このところやたら映像化されたり(「時をかける少女」「富豪刑事」「日本以外全部沈没」「パプリカ」)、傑作選が出てるけどふーんとか思ってた。
あ、「時かけ」だけは映画の原作として読んだけど、筒井作品という意識は薄かったなぁ。

ちょっと読んでみたらそのままぐいぐい最後まで読んでしまった。
正直、ストーリーとかそれほど面白いわけじゃないんだけど展開がスピーディで、キャラも変人ばかりなのにイヤな感じがしなかったりと、うまいなぁと思わせられた(って大御所に失礼だけど、僕は筒井康隆にそういう感想を持ったことがなかったので)。女性はいやがりそうだけど、主人公もいいですね。アニメ映画はぜひみたい。
読んでいるときは中島らもの傑作「ガダラの豚」を何度も思い出した。別に内容が似てるというわけじゃなくて(あ、でもプロットはちょっと似てるかも)、ああいう面白さということ。

この手のバーチャル世界を扱った小説は割と好きで、「いとうせいこう/ノーライフキング」(ちょっと違うか) 「柾悟郎/ヴィーナスシティ」「草上仁/お父さんの会社」「川端裕人/SOUP」「森博嗣/すべてがFになる」あたりはどれも面白かったなぁ。

調子に乗ってもうちょっと小説を読んでみようと、たまたまフェアで平積みされてたので買ったのがこちら。

魂の駆動体
神林 長平
4150306346

神林長平は「あなたの魂に安らぎあれ」を読んだと思うんだけど、やや難しい小説を書くイメージがあった。
けれどもこの本は自動車に関する内容で、前半は人が電子化もできつつあるという近未来に、1970~80年代の車にあこがれる老人とその友人が自分で車を設計するという話。正直、会話内容が全然老人っぽくないとか、文章自体にあんまり魅力がないなぁとか不満点はあるんだけど、彼らの車談義が面白いからOK。僕は本物の車に関してはろくに知らないんだけど、それでも車の魅力とは何か、という2人の会話を聞いているだけで楽しかった。
ただし、遠い未来の別の主人公の話になる第2部がどうもノレず、そこで挫折。

と思っていたところで、前から読んでみたいと思っていたこちらが新潮文庫で再刊されたので挑戦。

八月の博物館
瀬名 秀明
4101214336

結論から言うと、かなり序盤で挫折。
この小説、藤子F不二雄へのオマージュ的作品で、構成自体が大長編ドラえもんライク。実際、主人公の少年がテレビのドラえもんを楽しみにしているという描写や、友人と2人で同人誌を作っている、「満月博士」(c.f.「魔界大冒険」)などなど、確かにそういう部分はフックになるんだけど、どうも瀬名さんの文章は僕にとってはくどい。読んでてもなかなか進まない気がするのだ。

こうして考えると、僕が考える「小説的うまさ」があり、できれば現代を舞台にしていて、ちょっとだけ現実から逸脱するような小説が読みたいんだよなぁ。残念ながらなかなか見つけられないんだけど。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年10月05日23:44 | コメント (0)

考現学の方が好きだけど

僕は恐竜はあんまりというかほとんど興味ないんだけど、友達曰く何万年も前にあんなものが同じ大地を歩いていたと思うとわくわくする、だそうで、なるほどそう言われると分からなくもない。彼が星空を見るのが好きなのも、同じようなロマンを感じてのことかもしれない。
けれど、自分はやっぱりそういうロマンはあんまり感じないわけで、言ってしまえばイマジネーションが足りない人間なのかも。

そんな自分だから日本史を勉強していた高校時代にも、いわゆる考古学的な時代(縄文・弥生)などには全然興味がわかなくて、固有名詞が出てくる歴史以後、具体的には大和朝廷以後じゃないとちょっと……、という感じだった。そもそもそれ以前というのは試験にもほとんどでないというのが定説だったし。

さて、そんな僕が先日「スターウォーズ」を見ていて、
そういえばハリソン・フォードがやってたインディ・ジョーンズの職業はなんだっけ?→考古学者か!→考古学者といえばあれか、ゴッドハンドか!?→そういえばあの石器捏造事件って何だったんだろ?
という僕の中ではありがちな連想ゲームであの事件に関して知りたくなった。

そもそも僕はあの事件があったときに、捏造していた藤村氏よりもそれに何十年もの間気づかず、しかもその間日本の歴史がねじまげられ、それにも関わらず一般の人にとっては実はどうでもいい話という、「考古学」って何のためにあるの?というような根源的な疑問をもっていた。言うならば、その学問の存在意義自体を否定しかねない事件だ、ということ。
その疑問は今まで自分の想像で答えを出していたけど、ちゃんとこんな本が出てたんですね。
古代史捏造
毎日新聞旧石器遺跡取材班
4101468249

面白くて一気読み。文庫本で薄いしね。

なるほど、この捏造が発覚して日本に原人とか旧人がいたのが60万年前→3万年前に戻ったわけね。うわ、すごいスケールで想像つかない。というか、57万年てギャップありすぎ。そしてそれが1人のゴッドハンドによってなされていたという、ズサンさ。まさに「神の手」だよなぁ。
そして想像通り、考古学会はてんやわんやで反省した模様。企業だとつぶれてるよなぁ、これ。
また、原人で村おこししてた地元がシュンとなっちゃったそうな。まぁそれはしょうがないって。発掘を期待した方も責任がないとはいえないし。

ちなみに捏造事件自体は姉妹本のこちらにくわしいそうな。
発掘捏造
毎日新聞旧石器遺跡取材班
4101468230

残念ながら、こちらの本はあんまり興味なくて読んでないです。

「古代史捏造」にも書かれていたけど、大変だったのは高校の教科書とか参考書の出版社だったそうで、なるほどと思っておもむろに僕が歴史ドラマやマンガなどを見る時に副読本として使っている東京書籍の「図説日本史」を引っ張り出して見てみると……。

思い切り60万年前って書いてあるー!!
「馬場壇、座散乱木、ウホッ、上高森まであるぜ!日本中あらぁ」
「ニ、ニセ石器作り……」

版を見ると
1997年2月1日 初版
2000年2月1日 改訂4版
とあり、捏造発覚のスクープが2000年11月5日とあるから、おそらくこの版はここまでハッキリと書かれた最後の版なんじゃないか!なんかトクした気分!えらい、過去の僕!

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年10月04日23:02 | コメント (0)

本屋の話

本屋の話続き。古本屋は除く。

現在、僕がよく行く本屋は、仕事帰りによれる新宿駅ルミネ内のブックファーストルミネ新宿1店、新宿2店だけど、ここはかつては青山ブックセンターだった店で、なんとなく雰囲気は踏襲している気がする。ルミネカードを使うと常に-5%で買えるのもおいしい。難は検索機がないこと。

ここで欲しい本が見つからない場合は、紀伊国屋新宿南店(タカシマヤ近く)。ここでも見つからないことは多いんだけども。

渋谷ではパルコPart1・B1Fのリブロ。ここ以前は「パルコブックセンター」という名前だったと記憶。かなりセレクトショップ的な作りで、渋谷に行くと同階にあるセレクトレコードショップ「アプレミディ・セレソン」(サバービア系総本山)とともに寄る店。
リブロって旧西武系だけど、西武色の弱い地元・金沢になぜかやたらある(3店舗)。
しかもこれらの3店舗はけっこう近くて、逆に繁華街の中心部にはない。西武が中心部に食い込めなかったからだろうか。今となっては西武グループとほとんど関係ないのかもしれないけど。

ところでパルコ近くの「公園通り」ってずっとどこに公園があるんだろ?と思ってたら(だってさすがに「代々木公園」だと距離的に無理があるでしょ)、今回調べていて「パルコ」が公園の意味で、パルコができた1973年に「渋谷区役所通り」から改名したそうな。全然知らなかった!

この西武グループって今振り返るとなかなか面白くて、特に創始者の堤康次郎はヤバい。東急対西武戦争、箱根山戦争……、でもなんといっても私生児多すぎ
西武グループの土地買収などは「猪瀬直樹/ミカドの肖像」がくわしいらしい。この本、なぜか小学館がしつこく出していて、1986年にハードカバー、 1991年に小学館ライブラリー(第1部のみ収録/これをBOOKOFFにて100円で購入)、2002年に再度単行本、2005年3月に文庫(これは堤義明の逮捕にあわせたのだろうか?)。ちなみに1992年には新潮文庫に上下間で収録。
ところでこの本って西武系列時代のリブロでも取り扱っていたのだろうか?

閑話休題。

ブックファースト渋谷店は仕事場が新宿になってから仕事帰りに大型書店に寄れるようになったので前ほど行かなくなった。児童書の品揃えはがいい気がする。
今はもうないけど大盛堂は、品揃え、店の雰囲気ともにイマイチだったなぁ。数えるほどしか行ったことない。

青山ブックセンターは、青山の本店はけっこう好きだった。今でも近くを通るとのぞく。深夜営業で有名な六本木店は六本木自体行かないから数えるほどしか行ったことがない。今夏に六本木ヒルズ店てのもできたのかぁ。自由が丘店もたびたびのぞいた。これらの店舗はどれも復活してますね。新宿の2店がなくなってしまったことが、個人的にはとても残念。

学生の頃は、神保町に自転車で行けたので時々通った。けどお金がなかったから新刊を買うことはぜいたくで、あまり本をバンバン買ってはなかったなぁ。そもそもそんなに読書家じゃなかったし。
大学近くではあゆみブックス早稲田店によく行った。狭い店舗だったけど、品揃えが文学部キャンパス近くなのかどうなのかツボをおさえていたのだ。就職してからは五反田店によく行って(同じ系列の店だとは思ってなかった)、品揃えはふつうだけど今でも寄ることが多い。調べてみると、親会社がカフェチェーンのシャノアールなんですね。
高田馬場駅周辺は、住んでいるのが逆方向だったのであんまり知らない。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月25日08:14 | コメント (0)

「書店繁盛記」

書店繁盛記
田口 久美子
4591094332

現役のジュンク堂書店員さんのwebマガジンでのコラムをまとめた本。文章は若い感じがするけど、プロフィール見るともう60歳近い方なので、それを念頭において読んだ方がいいと思う。

というのも、僕はかねがねいけないことだと思っているのが、本好きな人が「もっと本を読もう!」と言ったときの「本」というのは、その人がいいと思う本である、という事実(実は僕もそうだったりするんだけども)。でも「本を読もう」と人に言うとき、その人がどういう本を手に取るかは口を出さない方がいいと自戒をこめて言いたい。まずは活字を読む癖をつけてもらって、本を読むという行為が日常になって、そうなれば自然と読書の深さも出てくると思うのだ。
ところがこの著者は、たとえばライトノベルとかセカチューとか韓流ブームとかの本に眉をしかめる(正直言うと僕もそうなんだけども)。これらの本で書店が潤っているのにも関わらず。

前半は書店員ならではの本の話が聞けて読み応えがあったけど、後半になるともはや愚痴にしか読めなくて正直閉口した。これは本屋本(ってジャンルがあるか知らないけど、「店長の本」としてまとめて紹介したことがある;笑)でいうと「早川義夫/ぼくは本屋のおやじさん」(晶文社)と同様のうんざり。逆にセレクトショップ的な考えで本屋を経営している「安藤哲也/本屋はサイコー!」(新潮OH!文庫)「永江朗/菊地くんの本屋 ヴィレッジヴァンガード物語」(アルメディア)などはとても楽しく読めた。
個人的なことをいうと僕にとっての本屋は、amazonを利用し始めてからますます本のセレクトショップでしかなくなってきた。だって大型書店に行っても目当ての本が手に入らないことが多いんだもん。

だから、著者が嘆く書店員の苦労なんて正直知ったこっちゃない。本人も気づいていると思うけど、品揃えの数で勝負していては絶対にamazonにはかなわない。しかもそれを文化の衰退のように書くのは何か違和感を感じる。確かにamazon一人勝ちになっちゃうとこの本でも触れられているようにamazonが売りたくない本は売らない、みたいな気持ち悪いことが起こる弊害はあるし、amazonが薦めてくる本の単純さは、確かに「文化」ではないとは思うけども。

でもそもそもの矛盾が、この本がwebマガジンで連載されたものを書籍化したもので、amazonを意識した価格(1600円)であること。まぁ、価格は言いがかりかもしれないけど、あえて1450円とかにして、リアル書店の気概を見せてほしかった。これだとamazonに敗北宣言してる気がするんだけれども。

と文句ばかり書いたけど、僕はこの著者の前著「書店風雲録」もしっかり読んでたりする。というのも、やはり書店員から見た本の世界というのはそれなりに面白いから。「ハリーポッター」の出版社って美談ばっかりのイメージだったけど、書店員から見るとうんざり、というのもへーという感じ。

ところで、新宿のジュンク堂書店はオープン後しばらくして行ってみたけど、やたら棚と棚の間が狭く、しかも棚が高くてとても圧迫感があるのが苦手で、その後足を遠ざけていた。
しかしよくよく探すと、そのおかげで本はかなりそろっている。文庫なんかはかなりの充実ぶりで、会社から近い高島屋奥の紀伊国屋よりもよっぽど探している本との遭遇確率が高い。池袋店は見物でしか行ったことないけど(そもそも池袋はめったに行かないし)、仙台では新宿と同じくLOFTと共存してたなぁ。
もっともジュンク堂・紀伊国屋、どちらも閉店時間が早めなのが僕にとっては致命的だけども(だって駅ビルのブックファーストって23:00閉店すよ!)。

本屋についてはまだ書き足りないので、続くかも。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月22日00:41 | コメント (0)

「くろす としゆき/アイビーの時代」

五反田TOC近くにマダム鄭という中華料理屋があって、以前から知ってたんだけど今回初めて入ってみた。
担々麺をプッシュしていて、ちょうど担々麺は好きなので注文。オススメだけあっておいしかった。

で、そこのご主人が付け合わせの白米をおかわりしてほしそうな雰囲気。なんで?追加料金?とか思ったら、ご主人曰く、担々麺のタレにご飯を入れて食べると絶品らしくて、ぜひそうやって食べてほしいらしい。そういう「食べてみてよ」てなオーラが出てて、もちろんお願いした。これまたおいしかったけど、やっぱりご主人が「おいしいでしょ?」とうれしそうに言う。

う~ん、感動した。味が云々(もちろんおいしいけど)よりも、自分が作ったものにここまで自信があって、食べてもらいたくてウズウズしている様子に。当たり前のことなんだけど、なかなかできることじゃないと思いました。

くろす としゆき/アイビーの時代(らんぷの本)
430972714X

学生時代にアイビーを知り、少ない情報量の中で、なんとか本物に近づこうとする。でも当然想像の部分が多くて、勘違いして変な服装になってたりするのが笑える。正直、どの著者の昔の写真もキモイのが、ファッションオタクになるとモテから遠ざかる好例かと思われる。
著者はVANにも勤めるんだけど、そこで石津謙介が著者が作った商品を見て「これ、着るか?」と。著者が自分は着ないけど誰かが着ると思うと言うと、石津は「やめておけ。自分が着たい服を作れ。モノ作りの基本だ」と言ったという。
著者も言うように名言。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月17日09:20 | コメント (0)

みきおとミキオ

最近うちの娘(2歳)がバーバパパの絵本に目覚めつつあるんだけど、ファミリーの中で誰が一番好きなんだYO!?と聞いたら、なんとバーバベルだって!ベルっていったら三姉妹のおしゃれ好きなやつですよ!
僕は男の子だったからベルなんて一番ディスっていたキャラだったけど、ハァ、やっぱり女の子だなぁと思いました。首飾りをしているのがポイントらしい。
ちなみ僕はに子供の頃、絵が得意だったのでモジャに感情移入しやすかった。決してブラボーじゃないよ。

待望の「みきおとミキオ」が出たので購入。

みきおとミキオ
藤子F不二雄
4091941419

実は読むのは本当に初めて。「ドラえもん」なんかの単行本に表紙が載ってたけど、どんな話かすら知らなかった。だから、ホントにうれしい。

でも平凡(by「リズム天国」)。ぶっちゃけ、面白くないっす。
TPぼん・バケルくんとか、主人公が周りの仲間たちと絡まない話はどうもノレない。

しかし、この唐突な復刊タイミングがほんとに分からない。藤子F不二雄のドラえもん以外の文庫化ってもう10年ぐらいなかったと思うんだけどなぁ。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月15日22:41 | コメント (0)

「世界中のお菓子あります」

娘がばあちゃん(自分の母親ですね)に買ってもらったらしいサンリオキャラクター大集合のミニ本を見ていると、あーこんなキャラあったなぁとなかなか面白いんだけど、ふと、あれ?バイキンくんがないなぁと思ったら、バイキンくんは(株)ソニー・クリエイティブプロダクツのキャラなんだそうで。へぇ。
ちなみにサンリオはキティちゃんが生まれるまでは、わりと水森亜土っぽいキャラクターが多い。

世界中のお菓子あります
田島 慎一
4106101661

ソニープラザの執行役員である著者が、ソニプラを輸入菓子を中心に語った本。
輸入の世界って、モロに法律と関係してるのが面白くて、たとえば1971年のGATT(関税および貿易に関する一般協定)により菓子の輸入が自由化され、一気に入ってくる。その前はアメ横で仕入れていたとか。それ以後も1985年のプラザ合意でドル安が進み、輸入菓子が一気に安くなる。1996年に小型ペットボトルが解禁(たった10年前か!)で、飲料系も幅広く扱えるように……などなど。

個人的にはあんまりお菓子に興味ないので、これの雑貨版を読みたいところ。

ちなみにソニープラザは今年ソニーグループからMBOで独立するんだそうな。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月15日00:57 | コメント (0)

「しりあがり寿/表現したい人のためのマンガ入門」「水森亜土/イラスト青春アドバイス」

石田衣良……。いや、なんでもないなんでもない。

表現したい人のためのマンガ入門
しりあがり 寿
4061498479

しりあがり寿、ってあんまり知らなくて、とりあえず朝日新聞連載のマンガはコボちゃんより面白くねぇ!とは思ってた(ごめんなさい、でも今でもそう思う)。
そんな彼のいい読者ではない僕でも、サラリーマンをしながらマンガを描いていた頃のエピソードや、自分の作品をかなり客観的に見ながらその中で大暴れしているところなど、感心する部分が多い。またものづくりの志の部分で刺激になった。

なお、p118に書いてあったんだけど、同時期の多摩美の漫研に

同学年 喜国雅彦
二年上 神矢みのる(ex.「プラレス3四郎」)
二年下 祖父江慎
漫研以外では
一年上 竹中直人・宮沢直人
ほぼ同学年 スージー甘金・大貫卓也

がいたそうな。へぇ!

もういっちょ、絶版本なので、おまけ扱いで。

「水森亜土/イラスト青春アドバイス」(岩波ジュニア新書)

1986年発行の絶版本。
喫茶店で読んだBRUTUSのブックガイド特集に載ってた本の中で唯一読みたいなぁと思った本だったんだけど、帰省先の図書館にあったので親に借りてもらい読了。
もうちょい自伝的なものかと思ったらそうでもなくてややガックリ。
ただ、水森亜土の絵はここまで「寝かす」と新鮮に見えますね。子供のころは古臭くてすごいいやだったんだよなぁ。今の子は知らないかもだけど、サンリオは昔彼女の絵をつけたグッズを大量に出していたのだ。読みさしの「西沢正史/サンリオ物語」(絶版)にも記述あり。
あと、たとえば70年代後半から80年代頃の「みんなのうた」のDVDを見返すと、彼女のフォロワーがめちゃくちゃいたことに気づいたりする。あなどれず、アドちゃん。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月12日23:21 | コメント (0)

「桂米朝/落語と私」

ついにM・シューマッハーが引退宣言。
僕がF1を見始めたのがシューマッハ黄金時代と重なっているだけに(つまり、結構最近のF1ファン)、さすがに生中継でそれを本人の口から聞くとグッとくるものがあった。しかも、フェラーリの地元・モンツァで優勝しての記者会見にて発表。トップのアロンソとはついに2ポイント差!ホントに有終の美を飾ってほしい。

先日書いた宅配ボックスのトラブルは、いろんなとこに電話かけて案の定たらい回しにされて、ついに直しに来ると言われたんだけど、留守にするから他の正常な宅配ボックスに入れておいてくれと頼んでおいて(業者の人、カンが悪くて伝わったかどうかちょい心配だった)、無事手元に。
「くろうみそ」なめてないんだけど。

落語と私
桂 米朝
4591089673

*写真は、2005年ポプラ社から出た新装改訂版のもの。値段を考えると文春文庫の方がおすすめ。

米朝さんの落語は前から聞きたいと思っていて、先日今のところ一番好きな噺「はてなの茶碗」をようやく聞いたんだけど、やっぱりその語りは好きだった。とくに茶金さんの人柄がいくつか聞いた中で一番よかった。

さて、僕が落語を聞けるようになったのは、ちくま文庫の「上方落語 桂米朝コレクション〈4〉商売繁盛」というアンソロジーに自分好みの噺が集められていて、それらを軸に聞きたい噺を探していけるようになったからなので、僕はたいしてよく知らないのに米朝さんを神格化してるふしがある。

そんなこともあって、この本を読んでもいちいち関心してしまう。もともとポプラ社から出た子供向けの本なんだけど、落語とはどういうものなのか・どういところが他の演芸と違うのか・どう発展していけばいいのかなのが丁寧に書かれていて、とくに寄席におけるスピーカーの考察とか、本当に研究熱心な方。
落語以外のエンタティンメントにも通ずる内容です。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月10日23:39 | コメント (0)

「工夫貧乏のシアワセ」

ヤフオクで落札したアイテムが届いてる♪とマンションの宅配ボックスを開けようとすると、どうやらエラーもしくは故障で品物が取り出せない状態に……!!目の前に入っているのが分かってるのに!
どうせ管理会社は土日休みだろうから、早くても月曜……。
納得いかない!

工夫貧乏のシアワセ
久住 昌之
4575296171

前に絶賛した「とうとうロボが来た!」のQ.B.B.こと久住ブラザーズの父親「オジハル」の、珍妙なそれでいてどこか哀しい発明・工夫品の数々を紹介するという内容。
家族にいやがられても、「こうするといいかも」という思いつきだけで、大胆な工作に出るオジハル。当然計画性がないからおかしなことになる上に、途中から当初の目的を忘れ、手段ばかりに目がいったり。
その品々からオジハルのキャラクターだけでなく、その妻(つまり久住ブラザーズの母親)、息子たち(ブラザーズ)の様子も浮かび上がる、一種の家族ものとしても読める。
「とうとうロボが来た!」もあった、ところどころでほんのちょっと顔を出す久住昌之の叙情性は健在で、そのことはあとがきでちょっと反省してたりするのも、妙におかしい。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月08日23:10 | コメント (0)

「典子44歳 いま、伝えたい」

チルドビールはどれもおいしい、と思ってたけど、どうやら「やわらか酵母」が特に好きみたい。「豊潤」もなかなかイケる。
「一番搾り 無濾過<生>」「ゴールデンホップ」がイマイチなんだよなぁ。
お店で飲む樽の生ビールは、瓶や缶のあの嫌な苦みがないんだけども、チルドビールではまだ消しきれないのかな?

典子44歳 いま、伝えたい 「典子は、今」あれから25年
白井 のり子
4334975011

本屋の新刊コーナーで見てびっくり!今、このタイミングで「典子は、今」の典子さんが世に出てくるとは思ってなかったから意表つかれた。

僕らの世代にとっての乙武さんは、この典子さんだった。
映画を観たかどうか記憶にないけど、世の中に腕のない人がいて、その人が日常生活を営んでいる、ってのがとにかく驚きだった。
そんな僕のような人間が多かったのか、典子さんは意図的にマスコミを避け、「のり子」として生きてきたそうな。その後、いろんなきっかけがあって講演活動をするようになり、こうして本も出たみたい。

子供の頃のことから、青春時代、就職、結婚、出産、仕事……などなど自伝好きとして面白い内容だった。
読んでる最中、「もし自分に腕がなかったら……」とシミュレーションしてしまうことも多かった。でも彼女自身は自分は障害者と思っていなくて、実際ほとんどのことはできてしまっていること。車の運転までできてしまうとは!彼女にとっては手がないことはいたって「普通」のことなんだなぁ。

ちなみに典子さんは九州の人なのもあって、けっこうお酒が強いらしいです。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月07日23:37 | コメント (0)

「赤頭巾ちゃん気をつけて」

前に映画版「セカチュー」の感想を書いた際に、

僕が長澤まさみと綾瀬はるかを混同してたのは、ドラマ版の主演が綾瀬はるかだからなんだろうなぁ。そっちもどんな感じか1話ぐらい見てみたい。

と書いたけど、現在テレビでドラマ版を再放送していたので、見てみた。

……ありゃ、綾瀬はるかってあんまり好きじゃないかもー。映画版を先に見ているせいか、ヒロインはもっと利発な感じがしてほしい。もしかして全盛期の広末涼子あたりがやってたら当たり役だったかもね。ヒロスエって当たり役がなかったのがつらいとこのような気がする。
でも、それよりも主人公がちゅらさんの弟or映画版電車男かよ!こんなかわいい顔してこの役やられてもおもしろくねー。映画版の主人公はやっぱりよかった。

あ、キャスティングといえば、千秋@ドラミ、意外と違和感なかった……。

本の感想、小出しシリーズ(まだまだストックがあるよ)。

赤頭巾ちゃん気をつけて
庄司 薫
4122041007

確か坪内祐三が話題にしてたので、気になって再読。村上春樹訳の「ライ麦畑でつかまえて」とか出たし、タイミングかなと。
前に読んだのは高校生のころだったから10何年ぶりに読み直したけど、ぜんぜん内容を覚えてなかった(笑)。それどころか、勝手に著者夫人である中村紘子にピアノを習いに行くシーンがあったと思い込んでいたけど、そんなところはなかった(中村紘子にピアノを習いたいという文はある)。
内容はともかく、1995年に書かれたあとがきなどから、著者はけっこうムズカしい人なのか?という印象があったのが意外だった。

続編の「白鳥の歌なんか聞こえない」も買っておいたけど、読むかどうかは微妙だなぁ。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年09月05日21:51 | コメント (0)

「SF魂」「空中都市008」「時をかける少女」「度胸星」

今一番イライラするのが、長澤まさみに関して。
いや、別に嫌いなんじゃないけど、なんか全然ときめかなくて、でもものすごいフィーチャーされてて(先週ぐらいから雑誌の表紙なりまくり)、ホントにみんな好きなん?っていういらだち。あ、将来絶対美人になるタイプだし、演技もいけるとは思うんだけど、今の容姿は全然ピンとこない。
んで、そんなことでイライラする自分にまたイライラ、という無限ループ。

ちょいと調べたら、東宝芸能所属なのね。ふ~ん(意味深)。あと、父親は元サッカー日本代表、ってしらなかった。

今回は珍しくSF関連。

SF魂
小松 左京
4106101769

かつてSF小説が好きだった頃、小松左京は日本のSF界のドン、というイメージだった。けど、作品的に「日本沈没」「さよならジュピター」「首都消失」……ってなんか、あれ?って感じではあった。
この本は自伝と作品解説的な内容だけど、元々文学青年で、京大では高橋和巳とマブダチだったりするあたりはなるほど。
そこから自分が描きたいことはSFという手法を使うとうまくいくことに気づき、それは「日本沈没」に結実するわけだけど、それが社会的ブームになったものだから、いろんなところから声がかかる。
同時期に太陽の塔で有名な大阪万博に関わったりと、僕が持つ作家より文化人的なイメージが強いのはこういう理由からなのだろう。
公開が自分にとってリアルタイムだった迷作「さよならジュピター」の誕生エピソードはなかなか面白い。映画の出来には75%満足、だそうな。
……え?

空中都市008―アオゾラ市のものがたり
小松 左京
4061486209

2002年に子供向けの青い鳥文庫シリーズにて刊行されたジュブナイル。「ひょっこりひょうたん島」の後番組人形劇の原作。
未来の普通の生活を描いているだけなんだけど、ホントに和田誠のイラストがぴったりなユルさがたまらなく、好きな本。
図書館で借りて読んだんだけど、どうも絶版になりそうな臭いがしたので、最近大型書店で見かけた際に購入。

時をかける少女 〈新装版〉
筒井 康隆
4041305217

あー、原作はこんなんなのか。正直、面白くなかったっす。もちろん、発表から40年とか経ってるんだから無理もない。
ひとつ面白かったのは、原作ではカレンダーが日めくりじゃないから今が何日か分からないという描写があって、あ、あれは映画独自のギミックだったのかと気づく。

度胸星 (01)
山田 芳裕
4091524516

「へうげもの」が気に入ったので、そういやこのマンガはかつて打ち切りになったときに友人が騒いでたなぁと思って、このところ探していたら、帰省先の古本屋で全巻ゲットできた。一気読み。

いやぁ、面白い。
スタッフが絞られていく際の人間ドラマ、それと同時系列で火星にて起こるさまざまな形而上学的?現象。ファーストコンタクトものだけど、なぜここで終わる!?というところで「完」となっていて、そりゃ著者も小学館から講談社に移るわなぁ・・と思った(調べたらもともと講談社系の人だったのね)。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年08月30日00:16 | コメント (0)

「日本プロレス帝国崩壊」「悪役レスラーは笑う」

よく亀田vsランダエタ戦を「八百長」と言うけど、「八百長」という言葉の使い方が違う気がしている今日この頃。

日本プロレス帝国崩壊 ― 世界一だった日本が米国に負けた真相
タダシ☆タナカ
406281031X

僕は現在プロレスにも総合格闘技にも全然興味ないけど(相撲とボクシングはちょっとだけ好き)、ときどきこの手の本を読むのは、ずっと「プロレスファンはどう楽しんでいるのか?」という部分に興味があるから。
だってさすがにプロレスがガチだとは思えないわけで。ガチだと思える人しか楽しめないというなら、そうですかというしかないけど、そうじゃないと知りつつ楽しめる人は相当目利きだと思うわけです。
で、僕のそういう定義からするとこの著者は目利きではあると思う。
だけど、「アメリカプロレスは素晴らしい、日本の新日本を中心とした?プロレスファンとプロレスマスコミはクソだ」みたいな著者の論調は、さすがに完全部外者の僕もひいた。しかも何度もしつこく書いてるし。
もちろん、自分の考えを主張したいから熱くなってるのは分かるけど、これじゃあ逆効果なんでは。よっぽど日本のプロレスマスコミに恨みがあるとしか思えなくて、もうちょい冷静になった方がいいのでは?という気もした。
あと、そちらばかり熱くて、肝心のプロレスの楽しみ方はあまり分からなかったのも残念な一冊。

悪役レスラーは笑う―「卑劣なジャップ」グレート東郷
森 達也
4004309824

森達也が書いたプロレスの新書だなんて、面白くないわけがない。
米国~日本で活躍したヒール・グレート東郷を通して、プロレスが持つナショナリズムの複雑さを核にルポは進む。
この本でもキーとなっている「当時の日本の英雄・力道山が実は韓国籍だった」というのは有名な話だけど、芸能が持つアンダーグラウンドな面と当事者の複雑な思いは、確かに作者の言うとおり、そんなに単純ものではないんだろうなぁ。ただ、それを眺めてる人はどうしても単純に考えてしまう。
著者はいつも通り、何度もそのことに対して警告を放っている。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年08月26日00:10 | コメント (0)

「裁判長!ここは懲役4年でどうですか」

冥王星、カワイソ(泣)。
もし「ゴッドシグマ」のエンディングで太陽系惑星を覚えた人は同世代です。

裁判長!ここは懲役4年でどうですか
北尾 トロ
4167679965

野次馬根性丸出しの裁判傍聴記。
とはいえ、ワイドショーをたまに見てしまうのも、確かにこういう妙な好奇心だよなぁ。
なんだけども、たとえば痴漢犯に対する北尾トロのスタンスとかところどころ違和感が残る部分もあった。しょうがないけども。
裁判自体が傍聴者に影響を受けたり(たとえば女子高生の見学団体が来るとみんな妙に張り切る、とか)、裁判という場が思ったよりも人間くさいのも、意外。
裁判傍聴マニアがいるのが笑えた。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年08月25日02:13 | コメント (0)

「巨人軍論」「電波利権」

高校卒業以来、夏休みすべてを実家にいることで費やしたのは、初めてのことかもしれない。
奥様が出産で帰省しているため(奥様の実家と今の自分の実家は目と鼻の先)、長女とたっぷり遊びたかったので。いつもよりも抱っこをせがまれたせいか、今肩こりがひどい。

といってもずっと子供と遊んでるわけじゃないので、やたらと本や雑誌を買ったり読んだりしてた。
おまけに仕事のために資料を集めたりもしたので、8月の本代がすごいことになってるような気がする(汗)。まぁ、全部読んでるからいいんだけども。

さて、本の感想だけど、試しに小出しにしてみます。

巨人軍論 ――組織とは、人間とは、伝統とは
野村 克也
4047100366

僕は巨人自体はアンチだけど、仁志と高橋は大学野球時代から知ってるので好きで、阿部など生え抜き選手はけっこう好きだったりする(というか東京在住が長いので、どうしても巨人戦を見る機会が多いせいかも)。実は広島ファンのハズなんだが現役選手はほとんど知らない。
そんな僕だけど、あのノムさんが書く巨人論ってのが面白そうで読んでみた。
川上V9時代の巨人を理想の球団とし、その理由も丁寧に書かれている。また分析的な野球を志す一方、大切なのは選手の人間性ひいてはその教育だ、というのもなるほど。
アンチ巨人にとっていい参考書といえる。

電波利権
池田 信夫
4106101505

実はテレビやラジオに関していくつも疑問があった。

・ライブドアなどが放送局を欲しがったのはなぜ?
・地上波デジタルの普及を急ぐ放送局のメリットが、いまひとつ分からない。電気メーカーは儲かるだろうけど。
・地上波デジタル、BSデジタルなど新しい放送形態の違いがよく分からない。
・地方で首都圏の放送(FMのJ-WAVEなども含む←かつては聞けた気もするが)がケーブルテレビなどで見られないのはなぜ?逆もまたなぜ?
・民放と新聞ってなんできれいにペアになってんの?

あと、携帯電話だけど

・携帯電話はなぜ新規業者が参入しない?
・家の中での無線LANは流行しているのに、外ではなかなかアクセスポイントが普及しないのはなぜ?
・ハムは免許がいるのに、無線LANやインターネットに免許がないのはなぜ?

本書を読むと、これらの疑問がかなり解ける。
実は読売ジャイアンツの本とこの本を一緒に紹介しているのは意図的で、というのもそれは電波もプロ野球と同じく既得権益を守ろうとする世界だから。僕が好きなF1も同じかも。

これらの構造を知ってる・知らないで、けっこう放送全体の見え方が変わるような気がする。
とはいっても、著者の提案で解決するような問題でもない気もしたが。

ところで別冊宝島(ex.「僕たちが好きな・・」シリーズとか)が経年劣化により放つスメルはキョウレツすぎです。紙質悪すぎなのか?

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年08月23日23:02 | コメント (0)

みきおとミキオが!まんが道のDVD-BOXが!

今夏の甲子園は早稲田実業を応援してるので(一応「紺碧の空」は知ってるぞ)、決勝戦は駒大苫小牧vs早稲田実業が見たいのだが、はて今日の準決勝はどうなるやら。

さて、なんかこのところ藤子関連出版物がラッシュ。

すっかりチェックを忘れてたぴっかぴかコミックスはもちろん、

ドラえもん 13 (13)
藤子 不二雄F
4091480497

謎本とはいえ、信頼できる小学館の「ドラえもんルーム」監修のこちらとか。

ドラえもん深読みガイド―てんコミ探偵団
小学館ドラえもんルーム
4092591039

もっとも、これは雑誌「ぼくドラえもん」の連載をまとめたものだから、あまり新鮮味はなかったけど、最近多い長寿or人気マンガのガイドブックのよくできたものと考えれば価値はあるか。
あくまでテキスト主義で、強引な結論を導かないところが好感持てる。

今後の刊行予定に

9月2日
てんとう虫コミックススペシャル『ドラえもん カラー作品集』第6巻(藤子・F・不二雄/750円)

9月15日
小学館コロコロ文庫『みきおとミキオ』(藤子・F・不二雄/510円)

なぜ今やっと『みきおとミキオ』!?
実はこの作品は読んだことすらなくて、数年前藤子本を集中的に集めてた際になかなか復刊されないからヤフオクででも落札しようかとがんばったことがあったけど、意外に高値であきらめた。
ちなみに同じような事情だった「バケルくん」は想定内の値段で手に入れることができた。「ジャングル黒べえ」が入っているのもうれしい。もっともこちらも近年「ぴっかぴかコミックス」で復刊されたのだが。

そして、9/22にはこちら。

まんが道 Vol.1
藤子不二雄A 大久保昌一良 竹本孝之
B000GPPL9O

「まんが道 Vol.2 青春編」は10/25発売だそうな。amazonだとかなり値引きするなぁ。

そういや「のび太の恐竜2006」、まだ見てないや。次が「魔界大冒険」リメイクなのは新体制でのドラミちゃんデビューをプッシュしたいのもあるんだろうか(アニメのドラえもんは興味がないんだけども)。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年08月19日09:42 | コメント (0)

「カーズ」のアート本は面白いよ

先の投稿で「カーズおもろくない」などと書いておきながら、その筆先が乾かぬうちにこんな本を購入。\3990もした(けどオールカラーで内容的にはリーズナブルとさえいえる)。

ジ・アート・オブ カーズ
マイケル ウォリス スーザン・フッツジェラルド ウォリス
4198621772

今までピクサー作品はこの手の本が出てたと思うけど、買ったのは初めて。しかも映画自体は面白くないのに(←しつこい)。

ではなんで買ったかというと、実は僕は手なぐさみレベルでミニカーを元にイラストをさらさらと描いたりするんだけど、その参考に、ってのが大きい。
「カーズ」は車のデフォルメの仕方とかは好きだったので、その成り立ちにはとても興味があった。

最近、毎月立ち読みしている「modelcars124号」に「デイブ・ディール公式サイト)という著名な車のイラストレーターがカーズのコンセプトデザインに参加している」という記事が載っていて、あぁ、あの子供の頃、やたらとタイヤが大きかったり、車体がぐにゃりとしてたりするアメリカンなボックスアートのプラモデルとかあったよなぁ……と思い出したけど、そうか、そんな有名な人だったのか(くわしくはこことかどうぞ)。

などと思ってたら、この本でそのコンセプトデザインやワークショップの内容に触れられていて、やっぱりいいんだなぁ、これが。
DSC01474.JPGP132
僕はチョロQとかディフォルメされた立体ものはあんまり興味ないけど、イラストなら好きで、鳥山明の描く車とかもとてもいいと思っている。

自分でちょっと描いてみるとすぐに分かると思うけど、車で一番大事なのはタイヤだと思う。これは偶然見たテレビで「カペタ」の作者・曽田正人氏も言っていたけど、車の表情が一番出るところなのだ。やっぱりデイブ・ディール氏も鳥山明氏もタイヤがすごくうまい。

ちなみに、これが最近の僕の作品。後ろのタイヤのパースが変ですな(泣)。マツダK360です。
DSC01473.JPG
マーカーはコピックを使ってみたら雰囲気がいい。売れてる理由が分かった。けど裏写りするのだけはイヤン。

ディフォルメじゃないけど、「oha ILLUSTRATION STUDIO」の作品も素晴らしい。更新されてないのが残念。

さて、もう一つ購入の決め手となったのが、ディズニー作品「小型クーペのスージー」(「青い自動車」)に関する言及。
この作品については以前このblogでも触れたことがあるけど、ちゃんと関連性が書かれていて、うれしかった。
DSC01475.JPGP14
これにインスパイアされたピクサーのボツ企画「黄色い自動車」のイメージボードも載っている。
ちなみにスージーは目の入れ方とかは「カーズ」と同じだけど、ちゃんと人が乗る。

映画・映像作品 - 2006 グッズ・アイテム - 2006 本・読書 - 2006 | text by expop 2006年07月30日23:53 | コメント (1)

オリベ

「リリー・フランキー/東京タワー ドビン、ちゃびん、はげちゃびん」

ドラマ放送延期、大変すね。

梅雨の季節になると、衣類などの臭い・臭くないがハッキリしてくる。
今まで、「これ、なんか臭いけど、生乾きだったのかもな」とかごまかしていたけど、この時期にはそれが存在の耐えられない匂いに発展。
そんなのは片っ端から捨てるのであります。

ちなみにパンツ、全滅……。

僕は定期購読してるマンガ雑誌がないので、興味があるマンガは単行本で買って読むんだけども、興味を持つのはたいていblogや雑誌なんかで紹介されていた場合だ。

今回のマンガも、MacPower(←もはやサブカル〜デザイン雑誌)最新号の紹介で知った。
MacPower最新号は本の特集で、ブルータスのなんかよりもよっぽど読み応えがあるなんだけども、そこではなくてある連載コラムで触れられていたのだ。

早速本屋で探してみる。
最近の単行本は中身が見られないので、正直、表紙からだけでは実際にどんな絵柄なのか分からなくて難なんだけども、

へうげもの 1 (1)
山田 芳裕
4063724875

これなの!?

実は書店で以前この本を目にして、ずっと「ほりのぶゆき」の時代劇4コマだと思ってた。それはそれでちょっと興味があったんだけど、全然違うじゃん!
しかも山田芳裕と聞いて、あぁ「Bバージン」の人か(←って読んだことないが)、あの絵はちょい苦手……と思ってたら、それは山田玲司!
山田芳裕は「デカスロン」の人ですね(←って読んだことないが)。

ちなみに表紙はブルーノートのパロディになってるけど、正直あんまり気づかないぐらい効果ないと思う。
公式ブログがあって、あまり単行本が売れてないと書かれていたけど、これ、やっぱりギャグマンガに見える。とりあえず表紙で損していると思うよ。

でも買って読んでみたら、絵はあんまり好みじゃないけど、内容がツボ入った。
主人公が古田織部、って時点でイカす。
副読本は↓これでキマり?

千利休—無言の前衛
赤瀬川 原平
4004301041

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年07月21日01:27 | コメント (2)

最近読んだ本2006初夏(2)

前回の続き。

郵便と糸電話でわかるインターネットのしくみ
岡嶋 裕史
4087203336

昔から「サブネットマスク」ってなに?ってのが分からず、なんとなく悔しかったんだけど、本書を読んでちょっとだけ分かった。けどすぐに忘れてしまうので、また読み直すことになるだろう。

ハートのタイムマシン!—瀬名秀明の小説/理科倶楽部
瀬名 秀明
4043405057

「パラサイト・イブ」の著者がセミナーで高校生相手に話した講義と、同テーマの対談などをまとめた本。僕はド文系からわりと理系っぽい職場に来たので瀬名氏とはどちらかというと逆なんだけど、確かに文系・理系というのはあまり意味のない分け方ではある。でも、それでもやっぱり向き不向きは絶対あるなぁと思う。
ある事柄がパッと分かる人とそうでない人。パズル系の遊びをやっていると、僕は本当にそういうことを考える能力が欠落してるなぁと思ったりするし。

楽しいぞ!ひと昔前の暮らしかた
新田 穂高
4005005225

仕事のアイディアを求めて読んだ本。
僕は小学校高学年〜高校生の間、いわゆる田園地帯で育ったので、そういう所の暮らしにくさとかはウンザリしているし、「リタイアしたら田舎で悠々自適」とか全然思わないんだけども、この人は場所だけでなくいろんな作業を古い茅葺きの家に住むことで実践してみる。
正直、うーん、まねはできんなぁと思うけど、疑似体験するには面白い。

自暴自伝
村上 “ポンタ”秀一

この本が気になる人は小西康陽による解説を読むといいと思います。
オラオラ系だけどどこか上品。そんなポンタ氏の音の武勇伝と音楽に対する一家言。

演劇は道具だ
宮沢 章夫
4652078188

かつてコラムニストとして大好きだった宮沢章夫だけど、今は面白い人だとは思うもののそのテキストには食傷気味で全然読んでない。
この本は演劇論とのことで、パラパラめくってもいつものパターンじゃない文が書かれていたので買ってみた。
けっこう抽象的に自分の演劇観が語られているけど、なかなか面白い。演劇というか身体と意識のふしぎというか。

あの頃ぼくらはアホでした
東野 圭吾
4087487857

テレビで映画「秘密」を見た、ってぐらいしか自分との接点がない直木賞作家・東野氏だけど、この自伝はめっぽう面白い。全然作家になる気配がないまま終わるところがとくによい。怪獣に対する意見も読み応えあり。
最後の退職した理由が気になるー。

レディメイド*はせべ社長のひみつダイアリー
長谷部 千彩
4902824051

図書館で借りた。
小西康陽妻にしてレディメイド社長のブログを本にまとめたもの。
着るものにこだわりがあったりしてとっつきにくい人なのか?と思いきや、マンガやネットワークゲームの話が普通に出てくるところが面白い。
いくつかここで紹介されてる本とかが気になった。
実は先日買ったBOSEのWave Music Systemもこの本の中で絶賛されていたのであった。

悠悠おもちゃライフ
森 博嗣
4093411239

森博嗣って大学の先生辞めてたんですね。びっくり。けど有言実行なのか。あと、かわいがってた犬も亡くなったそうで、合掌。
いつも書いているけど、この人の小説には全然興味ないけど、エッセイやとくにこの手のホビー系の本はとても好きで、ハードカバーだったりしても買う。写真もいいし、なにせセレクトしているものがいちいちツボなのだ。かわいくてかっこいい。趣味があう(←生意気)。と思って著者プロフィールをみると僕と血液型・星座が同じで、誕生日も1日違いなのね。そういうのって関係あるのかしらん。

古本だけど↓の本も買った。けど、こちらはマニアックすぎるか。
ミニチュア庭園鉄道—欠伸軽便鉄道弁天ヶ丘線の昼下がり
森 博嗣
4121500946

英語ができない私をせめないで!—I want to speak English!
小栗 左多里
4479300228

僕も英語が全然できなくてすごくコンプレックスなんだけど、「英語しゃべれなくてもいいよね」と安心したくて買った(笑)。とかいいつつNintendoDS「えいご漬け」を買うという矛盾した行動は、やっぱり日本人。

ちなみにこの人はマンガ(「ダーリンは外国人」etc.)はとても面白いけど、文章はいまひとつ。マンガにあるリズムが失われている。あとマンガにおける太字のツッコミとかの面白さは文章じゃでないよなぁ。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年07月19日01:24 | コメント (0)

最近読んだ本2006初夏(1)

本の感想がやたらとたまってしまった……。
もう内容覚えてないかも(笑)。

F1ビジネス—もう一つの自動車戦争
田中 詔一
4047100455

F1の本というとドライバーかメカニックに関するものが多かったけど、このところちょっと趣向の違うものがいくつか出ていて、その中でも本書はF1をショービジネスの観点から考察。
モータースポーツファンというよりF1ファンなら楽しめる一冊。

F1影の支配者—ホンダ・トヨタは勝てるのか
檜垣 和夫
4062721589

こちらはけっこう前に出た書だけど、影の支配者=バーニー・エクレストンにスポットをあてた本。同様に面白い。

世界最速のF1タイヤ—ブリヂストン・エンジニアの闘い
浜島 裕英
4106101106

この本が出た直後に開幕したと記憶している昨シーズンは、ブリヂストンがミシュランに惨敗したもんで、ちょいハミー(著者はシューマッハにこう呼ばれてる)がかわいそうだったけど、今のF1においてタイヤがいかに重要かが分かる。
といっても来シーズンからタイヤは1メイクになるはずなんで、読むなら今のうちかも。

それにしても、今年はなんだかF1がつまんないなー。佐藤琢磨が下位チームにいるから、ってのもあるけど、どうも昨年までのような興奮がない。
深夜の生放送だったりするとさっさと寝ちゃって、次の朝に録画したのを早送りで見るぐらい醒めちゃってる。

気になる部分
岸本 佐知子
4560720878

双子弟に紹介されて、さわりだけ読んだ「ニコルソン・ベイカー/中二階」を訳した女性のエッセイ集(新書化)。
その小説はかなり変な内容だったけど、訳者もそれに劣らず変わった人だった。
正直、ときおり暴走する妄想にはややついていけなかったけども、楽しい一冊だった。彼女の紹介している本は、やっぱり趣味があわなかったけども。

この本を読んでいると、どうしてもある友人(女性)を連想してしまったため、読後彼女にこの本を送ったら喜んで読んでくれたみたいで、よかったよかった。

ディズニーランドという聖地
能登路 雅子
4004301327

読書嫌いだった子供の頃の僕が読んだ数少ない本の一冊が、ディズニーの伝記だったんだけど、今ではすっかり内容を覚えていない。
でもこの年齢になって、ディズニーという人物がなぜアニメを忘れ(?)、遊園地作りに没頭したのかが無性に知りたくなったけど、この本を読むとそれがものすごい理解できた。
ディズニーランドこそ彼が作りたかったものであり、しかもそれがちゃんとアニメーションの延長線上にあることが分かる。

エンタティンメントに携わる人は読んだらいいと思う。
思わず子供を連れてディズニーシーに遊びに行ってしまった。

けど、この本と実際に行った友人曰く、本場のディズニーワールドはとてつもないらしい。だって山手線の中と同じぐらいの敷地だって!MAD!!

駿河城御前試合
南條 範夫
4198923213

友人が貸してくれたマンガ「シグルイ」の原作(連作短編の最初の一編)。
マンガが面白かったので、原作と比べてみたかったけど、ジジイが狂ってるかどうかが一番違うかなぁ。でもマンガの方が面白いと思う。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年07月14日23:14 | コメント (0)

地球のことに飽きたところなので。

木原 善彦「UFOとポストモダン」(平凡社新書)
4582853099

この本は最近読んだ新書でもピカイチに面白かった。大プッシュ!

僕は子供の頃オカルト方面がとても恐くて、それゆえなんとかそれがウソであることを証明してくれないか、と思っていたクチなんだけど、いつの間にか自分のまわりからオカルトっぽいことが消えてそんなことすら思わなくなった。
そういうオカルトパワーが壊滅した決定的な出来事が、1999年8月がなにごともなく来てしまい、みんなの中から「ノストラダムスの予言」のトラウマがなくなったことだったんではないか、と僕は思っている。あと、デジカメ時代になって「心霊写真」が激減したように思えるし(カメラの構造的にデジカメは光学的・薬学的エラーが少ないからという意見もあり)。そもそもインターネットでちょいと調べると、オカルトに限らずいろんなことを検証しているサイトがあるわけで、おかしいことを市民レベルで指摘してくれる時代ということも言える。

さて、そんなオカルトの中でもホントに誰ももう信じてないというかお笑いネタにしかならないのがUFOと宇宙人にまつわる話(それらの存在を否定するのではなくて、今まで存在を証明していたとされるものがすべて信じられていない、ということ)。
本書では時代を「空飛ぶ円盤神話(1947-73)」「エイリアン神話(1973-95)」「ポストUFO神話(1995-)」に分けて、それぞれのUFOにまつわる流行り廃りがその当時の世相や流行、サブカルチャーなどと密接に絡んでいることを解き明かす。たとえば「空飛ぶ円盤神話(1947-73)」では神への畏敬と核技術に対する恐怖がベースにある、とか、よくある「政府が隠している」というのは70年代にアメリカ政府の隠蔽スキャンダルが相次いだから、とか。
また「ポストUFO神話(1995-)」というのも面白くて、UFOや宇宙人がさすがに簡単には肯定できない現代においては、ミニマムで目に見えないウィルスやバイオテクノロジー系の噂を信じがちであることが指摘されている。たとえば「環境ホルモン」。本書では取り上げられていないし実際に恐怖なんだろうけど「狂牛病」や「鳥インフルエンザ」。かわいいところで「マイナスイオン」。この手のものが恐怖や信仰の対象となる。なるほど、これも広義の「UFO」である、という考え方は面白い。
つまりUFOというのは「Unidetified」という部分が重要なんだろう。

本書はUFOを信じている人をバカにしたり、その人たちが信じている内容を鼻息荒く否定したりするスタンスは一切なくて(でも冷静に分析して否定しているけど)、この手のテーマの本でも新鮮な構成といえる。学者ゆえに少しだけ哲学・社会学的な話がめんどうくさい部分があるけど、テーマの面白さゆえ特に気にはならない。

でも、このタイトルは売る気ないよなぁ……。「UFOはなぜ見えなくなったか」とかなんとかあるだろうに。もっとも学者である著者がその手のちょっと詐欺っぽいタイトルをよしとしなかったのかもしれないけど、もったいない。

ちなみに僕の世代が子供の頃「宇宙人はいる」と信じてしまった大きな原因のひとつは、学研マンガ「いるいないのひみつ」の捕獲された宇宙人の写真であることはメモしておこう。だって学研マンガだよ?他のシリーズは基本的に学習マンガだから確かなことばかりを載せているのに、この「いるいないのひみつ」だけは暴走してたよなぁ。時代だ。


「UFOとポストモダン」で紹介されていたこの本も図書館で借りて読んでみた。

トンデモUFO入門
山本 弘 皆神 龍太郎
4896919459

UFO版「妖怪馬鹿」をめざした鼎談集だそうだけども、UFOに関する基本的な知識が得られるようになっている。僕は「と学会」ってあまり好きじゃないんだけど、この本はまぁまぁ面白かった。その辺はやっぱり彼ら自身もUFOが好きだからなんだろうなぁ。

ここで紹介されていた2本の映画を観て、一応マイUFOブームは終わり。

プロフェシー デラックス・ コレクターズ・エディション
リチャード・ギア マーク・ペリントン ローラ・リネイ
B000BVVFNY

僕は知らなかったんだけど、UMAの世界でも有名なモスマン事件を題材にしたサスペンス映画。監督が「隣人は静かに笑う」の人なので、常時不安にさせるような演出はよかった。とくにオチがない話なんだけど、嫌いではなかった。
指摘されているけど、プロットが「サイン」とかなり似ていて、比べると「サイン」の方がよくできているのでちょっと気の毒。

原作は一応ノンフィクションのこれ。

プロフェシー
ジョン・A. キール John A. Keel 南山 宏
4789719294

買って読んでみたけど、途中で投げた。やっぱり僕はこういう現象について本気で書かれていたりするのはダメみたい。

もう一つは、子供の頃見て、すごいつまんなかったイメージがあったこれ。

未知との遭遇 ファイナル・カット版
リチャード・ドレイファス スティーブン・スピルバーグ フランソワ・トリュフォー
B000ALVYEU

見たのはファイナルカット版ではないです。

この映画は、先の本によると、UFOに関する都市伝説的なものをとにかく入れ込んであるそうだけど、確かに前半はかなり面白かった。主人公のオヤジがおかしくなっていくところなんかもとてもいい。

けども、がっかりなのが実際のUFO〜宇宙人登場。なんだこりゃ。こんな宇宙人は見たくない!UFOとの交信もなんかマヌケだし。妙に地球側が友好的な存在にしたがっているのも変。だってアブダクションしてたじゃん。
あと、その主人公のオヤジがなぜ最後にああいう行動をとったのかもかなり謎。
これなら「プロフェシー」の方が面白いと思った。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年05月07日23:21 | コメント (0)

本城直季/small planet

以前から大好きだった写真家・本城直季氏の初写真集が出ているのを知って
small planet
本城 直季
4898151728

即購入。
例の実景なのにミニチュアに見える写真を撮る人です。
〜5月12日(金)まで恵比寿のギャラリーにて展覧会が行われているそう。近いし、行きたい。

見たことない人はとりあえずこちらをどうぞ

もっと知りたくなったらインタビューはこちら

同じようなテクニックを使った動画もあります。synthereal

この写真の中に自分も写る可能性があることを考えると、ホントにくらくらする。精巧な模型を見た時もわりとくらくらするけど、その上で「え、実は本物!?」ともう一度くらくらして、それが無限ループする感じ。
また宝物が増えてしまったよ。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年04月19日01:46 | コメント (1)

2006年4月前半の読書

本の感想、つづき。

「常盤新平/遠いアメリカ」(講談社文庫・絶版)

昭和61年下記直木賞受賞作。
常盤新平は「アメリカの編集者たち」「アメリカン・マガジンの女たち」といったノンフィクションを古本で手に入れたたけど、どうもその文章が好きになれなくて読み終えたことがなかった。
この本は自伝的連作中編小説。図書館で借りたんだけど、青春小説としてはまぁまぁ面白かった(この手の小説が好きなので点は甘いかも)。
田舎出身の大学院生が勉学から離れつつ、アメリカへの憧れから翻訳者を志すのがメインプロットで、それに年下で役者志望のかわいらしいガールフレンドや、厳格だけど主人公を愛する昔気質の父親、田舎しかしらない母親……、などなど脇の人物もしっかり描かれている。

布袋寅泰「秘密」(幻冬舎)
4344011082

布袋寅泰の自伝!
最初に書いておくけど、僕は別に彼のファンではない。嫌いでもない。ただ、ギタリストとしてとても面白い人し才能もセンスもある人だとは思っている。

さて真っ先に気になるのは、前妻・山下久美子との離婚のいきさつ。彼女が以前同じ出版社から出した自伝はもちろん読了した。
でも布袋さんは言い訳してない。かっこええわ。

で、次がBOφWY結成と解散のいきさつ。これまた面白い。氷室は根本的なセンスがヤンキー系、布袋はニューウェーブ系で、そもそも嗜好が全然違うんだけど、それがうまく絡み合ってBOφWYが誕生したんだなぁ。布袋のセンスだけでは決して田舎の中学生には受けなかっただろうし。
また「道のハズし方」に一貫して変な美学があるのが彼らしいんだと思う。

最初は図書館で借りれるまでガマンしようと思ったけど、書店で立ち読みしてたら「帰って今すぐ読みてー」と買ってしまい一気に読んだ。プハー、おもしれー。

赤塚不二夫「ボクは落ちこぼれ」ポプラ社
実家の奥様の部屋にあって面白そうだから抜いてきた本。
後半のトキワ荘前後の話は大体知っているのでそれなりに面白かったけど、すごかったのが満州から引き上げてきて貧乏暮らしをせざるをえなかった少年時代の話。時にのぞく赤塚不二夫の残酷というかサーバイヴなテイストってのはこういう経験があったからなんじゃないだろうか。この辺、藤子不二雄2人や石ノ森章太郎は育ちがいいような気がする。ただ、たとえ赤塚のエピソードとしてではなくても、戦後日本の田舎がどんなふうだったかを伝える一つの声として価値のある本だと思った。

トキワ荘でのエピソードでは、石ノ森って赤塚に対してかなり面倒見てたイメージがあったけど、赤塚に言わせれば意外とそうではなく、食事は作らせて一所に食べさせるけどお金は貸さなかったとか。でもこれはきっと赤塚をアシスタント扱いにはしなかった石ノ森の赤塚に対する敬意とも読めるかもしれない。
もう一つ、水野英子が思い切りブサイク扱いされていて面白かった。年下の赤塚に「貴様!」と呼んだ、ってどこまで本当なんだろう(笑)。

ケストナー(池田 香代子訳)「点子ちゃんとアントン」岩波少年文庫
4001140608

ケストナーは半年ぐらい前に「飛ぶ教室」を読んだんだけど、なんかいまひとつで自分の中では発展しなかった。
ただ「点子ちゃんとアントン」は表紙や挿絵がかわいかったので、図書館で借りて読んでみた。

訳が新訳のせいか古くさくなくてすいすい読めた(って児童文学だから当たり前)。
点子ちゃんはお金持ちの一風変わった娘、貧乏なアントン少年とちょっとしたお話が展開される。さすがに70年以上も前の作品なので目新しさはないけど、それぞれのキャラクターは現代の目から見ても違和感なく描かれている。「飛ぶ教室」よりもそれぞれのキャラクターは立っていると思った。
近年、「飛ぶ教室」同様映画になっているので、機会があれば見てみたい。

人は見た目が9割
竹内 一郎
4106101378

ケーハクなタイトルで完全スルーしてたんだけど、「王様のブランチ」かなにかで紹介されているのをみると、どうも身体をインターフェイスとして捉えていろいろ論じている内容のようで、俄然興味が出て読んでみた。

なるほど、たとえば僕は「偉い人」って体が大きい方がなりやすい、と思っているんだけど、それはやはりその体の大きさが無言の圧力を生みがちだからだと思う(たとえケンカなんて絶対しないとしても)。
そのように人間というか生物は「見た目」からは完全に逃れられない、では逆にそれを現実社会やドラマにおいて有効に使うにはどうしたらいいか?ってのがテーマ。

著者は演劇の脚本・演出や漫画の原作を書いてる人のようで、演出論としてもなかなか勉強になる一冊だった。
ただタイトルはキャッチー過ぎてどうかと思う。

一九七二—「はじまりのおわり」と「おわりのはじまり」
坪内 祐三
4167679795

ずっとハードカバー版を借りてて半分ぐらいまで読んでたんだけど、文庫になったので買って、ようやく読み終えることができた。
いやぁ、やっぱり面白い。僕は1973年生まれなんだけど、その頃にいろんな出来事があってそれは戦後から現在においての一つの分岐点だった、というのがよく分かる。
前半の連合赤軍事件〜あさま山荘事件、中盤の日本におけるロックの受容のされ方、後半の「ぴあ」創刊に関して、どれも読んでいてシームレスに話がすすんでいき、ひきこまれる。資料のあたり方も丁寧で説得力あり。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年04月13日01:10 | コメント (0)

2006年3月の読書

本の感想、まとめて。
引っ越しをはさんで更新できない間にたまってしまった。

まずこれは改めて別エントリーで取りあげるけど、

木原 善彦「UFOとポストモダン」(平凡社新書)

がメチャクチャ面白かった。いわゆるUFOにまつわる「トンデモ」都市伝説みたいなものが生まれる時代背景を真面目に・丁寧に・解き明かす本なんだけど、思わずUFOがマイブームになってしまって、映画「プロフェシー」とか観たり、次は「未知との遭遇」を借りてこようと思っていたり。
いや、もちろん「ムー」とかにはまった、とかじゃないっすよ。

四方田犬彦「かわいい」論(ちくま新書)
四方田犬彦って読んだことがないのに「なんとなく難しい映画の話を書く人」ってイメージがあって敬遠してたけど、どっこい、いわゆる日本独自の「かわいい」文化を丁寧に読み解く本書を読んで、それは間違いだったと反省した。
もちろん学者先生だからところどころ難しめの話も出てくるけど、たとえば「きもかわ」とか「ゴスロリ」とかかわいさと気持ち悪さの関連性をここまで解き明かしているのは素晴らしい。また学者先生ゆえの論の進め方の整然さも気持ちいい。
「かわいい」というキーワードが気になるなら絶対読むべき一冊。オススメ。

近藤 淳也「「へんな会社」のつくり方」
4798110523

「はてな」のサービスはアンテナとRSSを使っていて、自分にとってかゆいところに手が届くサービスだなぁと思ってはいたものの、「はてな」ってどんな会社なのか得体がしれなかった(し、どうでもいいといえばどうでもいいことだ)。
「はてなダイアリー」も使いこそしないもののその面白さは分かるし、よくもその面白さを技術的に実現しているもんだ、と感心もする。他のblogサービスと根本的に考え方が違う。
そんな時、どこかの商業WEBサイトで「株式会社はてな」のユニークさが取り上げられていて、何て面白い会社なんだ!と思った。
本書は社長である近藤淳也がはてなを貫くポリシーがどうして生まれたのかを語っているけど、この人はホントに面白い人だ。ユーザーの意見の取り入れ方や自分たちの方針をオープンにするあたりは自分もとても共感できた。
インターネットに限らず客と絡む仕事をしている人は、読むと何かしらの感銘を受けると思う。

梅田望夫「ウェブ進化論」
4480062858

最近のベストセラーだそうな。
僕にとってベストセラーであることは読む際にとくにネガティブなことではない。ただ、この手のweb本って昔は読んでワクワクしたものだけど、さすがにもういいか、という気持ちがあって気になってはいたものの、あえて避けていた。
と思っていたら著者である梅田望夫氏が上に紹介した「「へんな会社」のつくり方」で解説を書いていて、その文がなかなか面白かったので、では本書を読んでみるかということになった(梅田望夫は会社側から乞われて株式会社はてなの取締役になってるそうな)。

僕は漠然と「従来の手書きwebとblogは技術以上に大きく違うものだ」と感じていたけど、その考えに明確に輪郭をあたえてくれそうな予感があって、読んでみたらまさにその通りだった。

googleの素晴らしさが延々と書かれていてもういいよ、って気にもなるんだけど、ここまで明確に、そして簡単に「googleが何をしたいのか」をまとめられているのは面白い。同じく「はてな」に関しても少しだけ触れられているけど、同様にそのユニークな部分を書き出している。

あとキャッチーなキーワードとして「ロングテール」が取り上げられている。これは「どうして僕の好きなレコード(本でもいい)が置いてあるレコード屋(本屋でもいい)は少ないんだろう」という悩みが、ネットにおいてはビジネスとして成り立つゆえ解決できる、ということだろう。喜ばしいことである、っていうかすでにamazonにおいてそれはかなり解決されているのだけども、リアルとネットではビジネスのやり方もまったく異なるから現実のメタファーでネットを理解しようとしても難しい、というのは確かにそうだと思う。

WEB2.0という言葉に惑わされたくないならば、読んでもいいのでは。それにしてもこういう本がベストセラー、ってWEB好きな人以外に一体どういう人が買ってるんだろう?ビジネスマンが読むのか?

岩井俊雄「いわいさんちへようこそ!」(紀伊國屋書店)
4314010002

以前見に行った岩井俊雄制作のNintendoDSソフト「エレクトロプランクトン」の展覧会で、彼が娘に作ってあげた手作りのおもちゃが展示されていてそれがどの展示物よりもインパクトがあったんだけど、それらを一冊の本にまとめたのが本書。
娘のロカちゃんが岩井さんに似てるんだけどかわいらしい(←「だけど」が失礼)。

子供にこういったものを作ってあげることを決して押しつけたりしないで、でも子供と接する際にポリシーを持つべき、という岩井さんの主張が伝わってきて耳が痛いっす。
ちなみにうちで流行ってるこの手のことは、いろんなシールや絵をマグネットシートに貼りつけて切り抜いて冷蔵庫に貼ること。なんか楽しい。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年04月10日23:51 | コメント (0)

「テレビブロス」と「サンレコ」と

引っ越しの最中にいつも買っている映画に強いテレビ雑誌「TVタロウ」を荷造りしてしまって、テレビ番組を知りたいのにすぐには出てこないので何年ぶりかで「テレビブロス」を買ってみた。
時を同じくして、こちらは特集が面白かったからだけど、同じ頃よく読んでいた「サウンド&レコーディングマガジン」(2006/4号)を買った。

まずは「テレビブロス」だけど、いやぁ、これ今読むとイタイ雑誌だよなぁ。いや、もちろん学生時代はかなり共感しながら読んでたんだけど、ホントお前何様?っていう「ブロス探偵団」ってコラムとかそのノリを踏襲した読者投稿欄とか。とても読む気がしなかった。
いまの二十歳の子とかもブロス読むのかな?だとしたら、ちょい執筆陣の年齢層高いよね。僕が学生の頃の「サブカルチャーな人」が多い気がする。

「サウンド&レコーディングマガジン」ことサンレコは、昔DTPみたいなことをやってたんでたまに買ったりもしたんだけど、今やその手の記事はちんぷんかんぷん。何が書いてあるのか分からん(当時もあんまり分かってなかったけど)。そもそも当たり前に出てくる「DAW」ってのが何をさしているのか分からないし(デジタル・オーディオ・ワークステーションのことらしい)。

さて、特集の「あの時、あの音」という19のアルバムや曲に関するレコーディング回想録はとても面白かった。「細野晴臣/フィルハーモニー」「BOφWY/BOφWY」「TMネットワーク/Get Wild」「電気グルーヴ/Shangri-La」「テイトウワ/Future Listening!」「フリッパーズ・ギター/GROOVE TUBE」」「遊佐未森/ハルモニオデオン」「UA/情熱」「いとうせいこう/MESS/AGE」とか、持ってるのや聞いたことあるのが多かったせいもある。

中でも「BOφWY/BOφWY」「TMネットワーク/Get Wild」が面白くて、BOφWYは最近自分の中で改めて聞いていたのもあるんだけど、この3rdアルバムがそれまでの作品と比べて飛躍的に完成度があがっている。そこにはここで語られていたようにプロデューサー佐久間正英の存在とベルリン在住のエンジニア、マイケル・ツィマリングによるところが大きいことがよく分かる。

「Get Wild」が面白いのは、そのサウンドというより、最初から「アニメ・シティハンターのエンディング」と依頼された曲だった、ということ。小室哲哉はこう語る。

「アニメの制作会社とかなり念入りな打ち合わせをさせていただいたんです。曲のイントロの何秒間はストーリーの本編がまだ続いていて、そこから曲がフェード・インして、エンディングの映像につながる。しかも、その切り替わりのタイミングで“何か爆発するような音を”というかなり具体的なオーダーがあったんです」(P50)

なるほど、そうだったのか!
確かに曲のイメージとかあってたもんなぁ。小比類巻かほるの「CITY HUNTER 〜愛よ消えないで」がタイトル以外はまったく本編と関係がないのと対称的だ。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年04月08日01:35 | コメント (0)

「ハンバーガーを待つ3分間の値段」

以前行った時にはなんか棚が高くて好きになれない本屋だなぁと思った新宿ジュンク堂だったけど、何度か行ってみると品揃えはなかなかだなぁ、と再評価。店内検索機で本の在庫と位置も簡単に探せるし。

ところでジュンク堂が入っている三越だけど、ここのエレベーターがなんかすごい。古いので、止まるたびにガッコンガッコン振動する。メーカーはどこだろうと思ったら、OTIS。

仕事で「プログラミング」というものを覚えて以来、僕にとってエレベーターはちょっと気になるモノだったんだけど、そんな僕の興味をまんまゲームにしたのが最近GBAに移植された「THE TOWER」であることをこの本を読んで知った。
ハンバーガーを待つ3分間の値段—ゲームクリエーターの発想術
斎藤 由多加
434400860X

著者はこの本を出して、

たしかに『ハンバーガーを待つ3分間の値段』
という本の感想をきいても予想外に
「変だ」とか「変わってる」とか、
そういう言葉ばかりが耳につくし。

連載媒体であるほぼ日では書いていたけど、とんでもない、僕はうなづきまくりながら読ませてもらった。自分がいつも考えているようなベクトルの巨大になったものを見せてもらった感じがして大いに勇気づけられたのだ。

それはさておき、そういったエレベーターをメーカーごとにフェティッシュに解説したwebページとかないものか。とても見てみたいのです。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年03月11日00:00 | コメント (0)

「まんが道 青春編」放送決定!

キター!キタヨー!


(CSチャンネルNECO)
藤子不二雄Aの『まんが道 青春編』(全15話)一挙放送
皆様からの熱いリクエストにお答えして、また、新しい生活をはじめた方々にエールを送る気持ちを乗せて、『まんが道』の続編を一挙放送します。
http://www.necoweb.com/neco/monthly_new/index.html#drama1

ええ、「熱いリクエスト」しましたよ!放送は4月だけどすごい楽しみ。

テレビといえば先日放送していた「映画ドラえもん のび太の恐竜2006公開直前スペシャル ドラえもん誕生秘話 〜藤子・F・不二雄からの手紙〜」。いろんな人から「見たでしょ?面白かったよ」とか言われたんだけど、見てないです(泣)。番組表を見るクセがないので、この手のスペシャル番組を見逃すことがすごく多い。
誰か録画してないなぁ、と思ったら、CS テレ朝チャンネルで放送とのことで、この番組を見たいために3月だけ契約。放送は3/3(金) 20:00-22:00。

さて2月末に藤子関連書籍がいくつか出ていたので購入。

ドラえもんプラス 5
藤子・F・不二雄
4091433057

どうもこれでとりあえず完結らしいのが残念。のび太・ドラ・しずちゃん合体、というレア画像が見られるのがおいしい。「イイナリキャップ」も収録。

愛…しりそめし頃に… 7—満賀道雄の青春 (7)
藤子 不二雄A
4091802389

「まんが道」の続きですね。横山隆一のエピソードが面白かった。しかし高いな、この本。

封印作品の謎 2
安藤 健二
4778310063

「ジャングル黒べえ」「オバケのQ太郎」について取り上げているので、「1」が面白かったこともあり、即購入。
「ジャングル黒べえ」は「ちびくろさんぼ」が絶版になった際にとばっちりを受けて絶版になったような感じ。しかしあの運動が実はほぼ一家族の手によるもの、ってのは知らなかった。出版社も70年代の同和問題のトラウマがあったのでへっぴり腰で対応したのも問題だったんだなぁ。まぁ、僕は「バケルくん2」を持ってるし、そもそも「ジャングル黒べえ」は藤子先生本人もあまり思い入れなさそうだから、他の復刻を優先してほしい。っていうかなんで「みきおとミキオ」はいつまでたっても出さないのか>小学館。

「オバケのQ太郎」ははっきりと理由は分からなかったそうだけど、「コンビ解消前に、漫画家本人たち以外の人間に生まれた感情的な問題が、現在まで合作がでない(=復刻されない/筆者注)理由」という説が強いらしい。……「漫画家本人たち以外」って家族以外に考えられない気もするけど、あくまでそれは僕の憶測。
安藤氏も書いてるけど、「新オバケのQ太郎」はホントに面白いだけに残念。

そのほか、藤子作品ではないけど「キャンディキャンディ」の泥沼っぷりもすさまじかった。今回取り上げている作品は、権利問題でもめて封印されているものが多くて面白かった。

最後に、こんなのも買ってました。
超合金 ガチャガチャドラえもん 1979復刻版
B000E1KL1I

リニューアル版はあまり触手が動かなかったけど、こちらはこのでたらめっぷりが今となってはむしろいい。シッポを引っ張るとお腹からポコンとカプセルが出てくる、まさに「ガチャガチャギミック」は素晴らしい。
娘が触りたがって困る。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年03月02日01:03 | コメント (0)

「のび太の恐竜」を比べてみる

先日、小学館のぴっかぴかコミックスというシリーズでカラー版「ドラえもんのび太の恐竜」が出た。
4091480284
単行本、文庫本など現在も手に入るこの作品を、映画の宣伝とはいえ出すのはなぜ?と思ったら、このバージョンは月刊コロコロコミック昭和55年1月号〜3月号に連載された初出版とほぼ同じものだという。
くわしくはこちらのblogで。

なんとページ数は、てんとう虫コミックス版が186ページに対してこちらは150ページというから、藤子F不二雄先生は大幅に書き足しをしたんだなぁ。単行本にする際に書き足すという話は聞いたことがあったけど、実際どんなふうに足しているのか確かめたことはなかったのでいい機会と思い購入してみた。

普通に読んだ限り、「あ、このシーン・セリフがないな」とか「ここがやや短すぎる」といった部分は多少あったけど、ほぼ同じではないかと思った。でも36ページも差があるなんて?

そこでそれぞれを同時に読んでみると、てんとう虫コミックス版はいわゆる「ディレクターズカット」になっているのが分かる。コマとコマの間にエピソードやアクションが書き足されていて映画でいうカットが増えているのだ。大幅にエピソードを書き足し、というわけではないから普通に読んだ限りはあまり区別がつかない。

たとえばこんな感じ。

初出に近いぴっかぴかコミックスカラー版


てんとう虫コミックス版

このような書き足しが、とくに短編版「のび太の恐竜」(てんとう虫コミックス10巻収録)の部分にはかなり多くされている。

逆に面白いのが、先のblogでも触れられていたけど、初出版では大富豪ドルマンスタインは母艦で移動している設定になっていてそのカットが3カ所ぐらいあるのだけど、単行本ではカット。

これが母艦。

てんとう虫コミックスでは母艦ではなく直接基地から小型艇が出動している設定に変わっている。

てんとう虫コミックスでは見上げているカットは同じだけど、見上げているものが変更されている。

しかしラストのあっさり感は最初から変わってない(笑)。けど、最後のページはけっこう泣けるなぁ。ピー助とボール遊びをするシーンのコマ数が増えているので、よりバレーボールが持つ意味に説得力が増している。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年02月18日22:53 | コメント (2)

バケラッタ

親バカ承知で書きますけど、最近うちの子供がカタコトで何か文章らしきことを話すんです。
ところがその内容がほとんど分からない。自分が言っていることは伝わっているものと思っているみたいで、一所懸命なのです。

この様子がとてもかわいいんだけど、これ、どこかで見たよなぁと思ったら、これだった。
bakeratta.jpg
藤子F不二雄先生が生み出したキャラでもかわいらしさではトップだと思うO次郎。実は「新オバケのQ太郎」にしか登場しないキャラクターなんだけど、それまでのファミリー・P子を押しのけて準主役級の扱い(Qちゃんと一緒に大原家に居候しているんだから当たり前だけど)。

藤子F不二雄先生としてもこの「基本的にバケラッタしか話せない」というのがポイントだったらしく、「しかられや」をはじめてとして傑作エピソードも多い。
ただし、「Q太郎は意志疎通ができる」というのが大事で、たとえば誰とも意志疎通ができなかった21エモンのモンガーは途中から話せるようにせざるをえなかったのが面白い。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年02月13日00:44 | コメント (0)

最近読んだ本

最近読んだ本。

奇妙な情熱にかられて—ミニチュア・境界線・贋物・蒐集
春日 武彦
4087203204

いつも読んでいるwebで紹介されていて、そのタイトルにピンと来て即購入。だって「ミニチュア・境界線・贋物・蒐集」、どれも好きだし。実際、面白かった。
冴えていた時期の赤瀬川原平にも通じる、現実が微妙にブレることを面白がる視点。

「パクリ・盗作」スキャンダル読本 別冊宝島 1257
4796650725

こちらも購読しているwebで紹介されていて、本屋で探したのになかったけど、コンビニにあった(笑)。
わりとパクリ擁護的な、なぜかやたらと2ちゃんねるを敵視している内容だったけど、自分の立場に近いのでまぁまぁ楽しめた。「まぁまぁ」というのはほとんどが聞いたことがある事件ばっかりだったから。値段分の面白さはあったかな。

敗れざる者たち
沢木 耕太郎
4167209020

これは「一瞬の夏」を読んだならマスト、でした。いい本です。
輪島功一がめちゃくちゃかっこよく見えてきた。

すれっからし
杉田 かおる
4094031812

杉田
杉田 かおる
4093875464

僕は最近の杉田かおるしか知らなくて、「パパと呼ばないで」「金八先生」「池中玄太」とどれもほとんど見たことない。しかしこんな壊れた人はなかなかいないんじゃないかなぁ、というのが2冊読んでの感想。壊れているのに微妙なバランスで正気でいるようなところがなんだか不思議な感じ。
後者の「杉田」は創価学会と思われる宗教にハマった頃の話ばかりで正直つまらなかった。
また2冊とも本人が語ってライターがまとめたんだと思うけど、それが下手すぎて読んでてつらかった。

松田優作のかっこよすぎるエピソードと小林聡美が「金八先生」に出てたことを知ったのが、収穫といえば収穫。

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年02月02日01:57 | コメント (0)

「剛田いつか」

メディコムトイがまた質の高い商品を出してきたけど

http://www.hapima.com/prd/02000204/02000204990305/

これを肴にドラえもんの「ジャイ子」の本名は何?という話題が出て、確か本名ではなかったはず……とgoogleを検索したら、なんだかそれをネタにしたblogがわんさかひっかかった。ってここもそうだけど。

いや、言いたいのは、最近googleで調べたいことが調べられないなぁということ。
というのも、僕は「ジャイ子の本名」に関してとても面白い説があったなぁ……と思って調べてたんだけど、なかなかたどりつけない。

やり方を変えたならなんとか見つかった。
以前読んでいた2ちゃんねるの藤子F不二雄スレッドにポツリと引用されていた(藤子・F・不二雄総合スレ24「震防車」 の846)

藤子先生はおっしゃられた 「ジャイ子の本名はいつかちゃんと決める」 故にジャイ子の本名は「剛田いつか」

ってのをどっかで見て、もうそれでいいと思った。

なんてしゃれた答えなんだろう!これを最初読んだ時、ちょっと感動した。
でもどのblogでもこの説は取り上げてないみたい。つまんないなぁ。

でもその前に「ブタゴリラ」というあだ名をつけられてもけなげに生きている少年のことを忘れないでほしい。
あと本名「スネ夫」もどうか。

あ、チャンネルNECOの「まんが道」、ようやく見終わった。面白かったけど、やっぱり「青春編」が見たい!

本・読書 - 2006 | text by expop 2006年01月29日02:55 | コメント (0)