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WEB作成の本

今回はサイト内のタグをリニューアルしたので、僕がWEB作成の際に参考にしている本を紹介します。かつてはこういったハウトゥ本のようなものは買うのが嫌いだったんですが、自分でマックを買ってからは結構購入しています。
最初は値段や表紙を基準にして買っていたのでハズして痛い目にあうことも多かったのですが、最近は勉強料をはらったおかげか、たいてい自分にあったものを選ぶことが出来ています。
僕が選ぶ基準は
といったところでしょうか。本当にこの手の本はピンキリで、中には驚くような手抜きの本もありますが、僕が好きな本はたいてい著者が何かしらのポリシー(方針)を持って書いていますね。ここで紹介するものは、どれも著者の個性が出ていて好感が持てます。

まず、WEB作成の基本中の基本であるhtml。これは今回のリニューアルにおいて立ち読みで参考にしたんですが、ちょうどいいタイミングだったので購入しました。
スタイルシートを基本としたまさにhtmlのルールブック。他の本なんかを見るとtableタグをレイアウトに使うことを推奨していたりして(使ってもいいんですが、入門書が推奨するのはどうかと)驚くんですけど、この本は例えば将来廃止される予定のcenterタグを「非推奨」と書いていたり、まさにスタンダード。
他に同じく秀和システムから最近出た「板垣朝子/HTMLレイアウトスタイル辞典」も素晴らしい本だと思います。これは辞典ではなくて、スタイルシートを基本としたレイアウトの基本を紹介した本なんですが、WEBに限らないレイアウトの基礎とか、フレーム・javascriptの使用によるアクセシビリティの低下に関する記述とか、テキスト主体のページを作っている人は必読(僕は立ち読みでしたけど;笑)。基本的に秀和システムの本は好感が持てます。

僕はWEB作成における面倒くさいタグ部分をテンプレート化していて、ほとんど自分でタグは書いていない(といってもテキストエディタで作成してますよ)のですが、その時にperlは非常に役に立ちます。その中でもめちゃくちゃ分かりやすく書かれているのがこの本。もう絶対お薦め。著者のキャラクターもいいし、コラムもグー。perlはまずこの本!ていうかcgi関連以外ではこの本しか持ってませんが(笑)

CGIを書くにはこれがいいと思います。単にサンプルスクリプトを載ってけただけの本が多い中、ホームページの心得みたいなことまで書かれています。特に「第8章 生きたホームページを作るために」はCGIを書かない人でも立ち読みする価値はあります。

もう僕はjavascriptに興味はないし、「オンにしてる人は便利」という使い方しかしないつもりですが、もしどうしても書きたいんだ!という人はこれを基本にするといいと思います。タグ辞典にも関わらず、必ずnoscriptタグをつけてオフにしている人でも見られるように作りましょう、などアクセシビリティに配慮した記述もあります。実は僕はこの本と先程の結城浩氏のCGI本でWEBのアクセシビリティを考えるようになりました。

javascriptはさすがに辞典だけでは理解できないと思いますが、この本は「オブジェクト指向とはなんぞや?」というところから始まって対話形式で分かりやすく説明してくれます。いい本だと思います。
蛇足ですが、時々javascriptの本がjavaのコーナーに置かれていたりして、書店側も混乱してるなぁと思います(笑)

さて、アクセシビリティに配慮したサイト作り、要は「どんなブラウザでも見ることができるようにしましょう」という考え方が絶対的に正しい、とは僕は思いません。僕がこの考えに賛同して実践しようとしているだけで、いわばこのサイトのポリシーですね。人に薦めはしますが、押しつけようとは思いません。だから「別に僕のページは見られる人だけ見られればいいや」とか「デザインのサイトなので絵を見せなければ意味がない」とかいう場合は、それぞれのポリシーがあっていいと考えています。
こういうことを考えているとバリアフリー問題にも関心がいきます。またサイトの構成を考えていると、店のレイアウト・照明、デパートにおける人の流し方なんかも違った見え方をしてきます。サイト作りってのは本当に奥が深いなぁと感じる今日この頃です。

(2000/12/24)

やはりこの手の本が面白くってまた何冊か読んでみたので紹介します。
この本は\2800と少し高いですが、webサイトを作ってる人は一度読んでみるといいのでは。WEBとはどういうものか、ということを観念的ではなく実践的に示しながら、アクセシビリティへの具体的な対応などためになります。
これまでサイトを作ってきて自分なりに思ってたことがいろいろ書いてあって、自分のポリシーは間違ってなかったことを確認。最終的に向かうベクトルはやはりこうなるか、という第8章「オブジェクト指向出版システム」は必読。
訳がとてもよくスラスラ読めますが、タイトルのセンスが悪すぎ。惜しい。
グッドタイミングでこんな本が出ましたので、追加。
タイトルから“本の流通の限界〜電子出版”に関して書かれている本かと思いましたが、そんな小さい問題だけじゃなくて、メディアとその現状(主に電子メディア)について書かれた名著でした。

そもそも「本」とは何なのか?ということをグーテンベルグ前後の状況からひも解き、その役割が担ってきたもの、そしてそれがどう変容しつつあるのかを、決して概念に陥らずに丁寧に解説していく。話題はハイパーテキストを通してウェアラブルコンピューターまで脱線していくが、あくまで線路の上をゆるやかに飛翔している感じで刺激的。

まだ、第5章では具体的な電子テキストについて書かれていますが、僕がここで書いたことと同じようなことが書かれていて、ワクワクしました。やはりこういうことは考えられているのですね。「コンピュータが紙や本になるのだ」というのはこれからのキーワードでしょう。

(2000/12/04)

これはずいぶん前に読んだのですが、直接WEBデザインに関して書いてあるわけではなく、それも含めた様々な“分かりやすいナビゲーション・構成”を、具体例を交えて説明した好著です。
この本を読むと、たとえば「資料をどう作れば他人が読んでくれるのか」などということがイヤでも分かります。
サブタイトルに「MacOSとMkLinuxで作るインターネットサーバー」とあるように、自分でサーバをたててみるまでの顛末記と実際の手順が書かれてる本で、決してSOHOのことは書かれてません。タイトルに偽りあり。
でも、マックでここまでできるんだということと、サーバという一般人にとってはブラックボックスなものの仕組みを、簡単にではありますが知ることができて、HTMLから踏み出してサーバサイドで何かやりたいと思ってるけどよく分からないという人(僕ですが)にはいいかも。
3年ぐらい前に出た本なので、ちょっと内容は古いです。
日経BPといえば、雑誌「日経MAC」って昨年休刊になってたんですね。一度買ってなかなかいい雑誌だなぁと思ってたんですが。残念。
糸井重里が、WEBサイト「ほぼ日刊イトイ新聞」を立ち上げてから現在までのエピソードや、そこで考えたことを書いた本。
このサイト「ほぼ日」はあまり読んだことがないし、どうせ糸井さん(←キライなわけじゃないですよ)が「大手の発想」で作ったWEBサイトだろうとタカをくくってましたが、この本を読んで、やってることは基本的に自分と変わらないことが分かってなんかうれしかった。
P54の「クリエイターのまかないめしを提供してもらう」、つまり商業的な部分と折り合いをつけなくていい、趣味的なクリエイティビティを自分が信用しているクリエイターたちに発揮してもらう、という発想はインターネット的だと思いました。
また、P166の「多忙は怠惰の隠れ蓑(=作業に没頭していると自分で考えるということが忘れがちになって危険なこともある)という言葉はすごく身につまされました。
テキスト中心のWEBサイトを作ってる人は、たとえ著者に対して偏見があっても読むと面白いと思います。
また、WEBでもうけることがいかに難しいことがよく分かりますね(笑)
そして、インターネットで一人勝ちの感もあるDocomo「iモード」ができるまでを書いたのがこれ。
サービスを限定して分かりやすくし(この本ではホテルになぞらえて「コンシェルジェ」と言ってます)、値段を妥当なラインに落として……というのは、インターネット利用者じゃない著者ならではの発想。でも、この本を読んで一番意外だったのは、iモードは“狙ったヒット”というわけでもなかったこと。
結局、今までどのエンターティンメントも独占できなかった、「日本におけるニッチな片手時間」を、「ケータイでのメール送受信」が支配したということでは?しかも電話機だからユーザーの財布を握ってるところが強い。
でも一番不思議なのは、WEBで儲けることが難しいのを分かったはずの著者が、「女性専用サイト」なるものの立ち上げを次の仕事に選んだことかも。

(2001/06/17)

 
若くしてパルコを退社、まだウェブ自体がマイナーだった頃に「ウェブデザイナー」という職種を発見し、会社を設立した女性の体験記。黎明期の、まだ職業として認識されていなかった時期に「お金をもらってwebを作成する」ということを確立しただけでもヤリ手だなぁと思わせられる。
基本的にグラフィックデザイナーだし、企業向けwebを作る人だし、おまけに女性だし、と自分が考えてる「webデザイン」とはちょっと違うんだけど、webを仕事としている人が実際にどんなことをしているのか・またどういうところがアマチュアとプロとの違いなのかが分かって面白かった。
「ほぼ日刊イトイ新聞の本」とは対照的な内容でもあるので、両方あわせて読むといいかも。

(2003/07/29追記)