ベタですが
「Yellow Magic Orchestra/Solid State Survivor」

  1. Techopolis
  2. Absolute Ego Dance
  3. Rydeen
  4. Castalia
  5. Behind The Mask
  6. Day Tripper
  7. Insomnia
  8. Solid State Survivor
カリスマ的ミュージシャンのファンの間でよく論争というか議論にあがるのが、「どのアルバムが一番いいか?」というテーマだと思う。

YMOでいうと、マニアならそんな時はたいてい中期の「BGM」「テクノデリック」の名前があがることが多い。確かにこのユニットが彼らしか出せなかった音を出せたのはこの2枚、というのは間違いはないと思う。
だけどそういう評論家的な考えをのぞいて単純な音楽的趣味で選ばせてもらうと、僕はやっぱりこのセカンドアルバムを挙げたい。
「Rydeen」「Techopolis」「Behind The Mask」といった代表曲を収録し、全8曲というコンパクトな構成、ソリッド・ステイト・サヴァイヴァーというタイトルに人民服のジャケ。もう言うことなし。
1stはディスコ色が強くいわばイージーリスニング的匿名性ゆえの面白さがあるんだけど、2ndはもっと同時代的なニューウェーヴ色を出していて、その辺が耳を刺激するんだろう。

僕は小学校の運動会で「Rydeen」をBGMに徒競走をしたような世代なんだけど、その後音楽を趣味で聴くようになってこの曲を聴きなおした時、非常にショックを受けた。その時頭の中に鮮やかな映像が広がっていた体験を今でも覚えていて、だから僕はこの手の音楽に固執しているのかもしれない。
この紙ジャケCDのライナーには細野さんのインタビューが収録されていて、「これ(Rydeen)はアニメだと思ったんですよ。(中略)非常にヴィジュアル的な作り方ですよね」と答えているけど、だからこそすんなり入っていけたんじゃないかな、「これは僕のものじゃん!」っていう感じで。

今聴くとどうってことないけど、リズムが希薄な「Castalia」やミニマルな展開の「Insomnia」なんかは高校生の頃はすごい退屈、というか不安にさせられた。そんな違和感も含めて、やはりYMOの作る音楽は僕が当時聴けた範囲の中ではかなり異質なものだったと思う。

でも改めて聴きなおしてみると、一番カッコいいのはビートルズのカヴァー「Day Tripper」かも(笑)。この一発芸的なノリはかなりニューウェーヴっぽい。

実はこのアルバムは高校生の頃に僕が初めて買った中古CDでもある(2年ほど前に紙ジャケリマスター盤が出て買い直した)。ジャケの格好良さもあってどうしても欲しかったんだけど、当時、YMOのオリジナルアルバムは普通のレコード屋にはあまりなかったし、あったとしても高校生の僕には高かった。
そういや、修学旅行で人民帽買ってかぶったなぁ。僕がビジュアルからYMOに入った、というのは告白しとかなくてはならない。

最後に他のアルバムに関しても書いておくけど、「BGM」は意外に好きだったりする。暗いんだけど、「何これ?」っていう驚きの方が勝つ。「サーヴィス」は三宅裕司のS.E.T.の寸劇はそれほど面白いと思わないけど、「Shadows on the Ground」「Perspective」なんかの坂本教授の隠そうとしてもつい出てしまう上品さが、AOR好きな僕の耳を捉えてしまう。
最初に書いたマニアならベストに挙げるだろう「テクノデリック」は、ごめんなさい、いまだにあんまり好きじゃないです。ほとんど聴かないなぁ。なんでだろう。

(2004/12/19)