「GONTITI/EASY BUSY」

  1. Makai Bossa
  2. Happy Shower
  3. Albert Albert
  4. Share the Moonlight
  5. A Summer's Melody
  6. KAHALA Mood
  7. Ray of Hope
  1. New York in the Afternoon
  2. 水曜日の回廊
  3. Somewhere Before
  4. 放課後の音楽室
  5. Little Cafe
  6. After the Rain
 
GONTITIはジャンル分けをすると「イージー・リスニング」に入るのかもしれないけど、このジャンルの特徴はその匿名性にあると思う。つまり、よくいえばどの曲を聴いてもOK、悪く言えばどの曲も同じ。金太郎飴的。それはアルバムについてもいえると思う。
ゆえにイージーリスニングというジャンルで「名盤」だとか「代表作」というべきCDを探すのはけっこう難しいことのような気がするのだが、そもそもそんなことを考える人は少ない。

そんな中でGONTITIが他のアーティストと少し違うように思えるのはそのユニークさにあると思う。彼らの音楽を耳にすると、自身が言うような「地球快適音楽」であるのは確かなんだけど、ゴンザレス三上のアート指向とチチ松村のモンド指向が隠し味となって、どうしても単なる環境音楽になるのを許さない部分がある。

それでもGONTITIの代表作を選ぶとなるとやはり難しく、人によってかなり意見が違うんじゃないかと思う。何から聴いたか、でもずいぶん違うだろうし。
だけど「入門作」となるとけっこう多くの人がこの「EASY BUSY」をあげているようで驚いた。僕は彼らのアルバムの中でこれが一番好きなんだけど、確かにとてもとっつきのいい作品だとは思う。
もっとも、このアルバムにマンダム「ルシードエル」TVCM曲で、高校の音楽の教科書にも載ったという代表曲「放課後の音楽室」が収録されているというのがその大きな理由だと思うんだけども。

その「放課後の音楽室」のようにタイトルと曲のマッチングの妙はGONTITIの大きな魅力だけど、このアルバムあたりになると英語タイトルが多くて初期ほど楽しくはない。
ではこのアルバムの何がいいかというと、また出たという感じだけどそのバラエティさにあると思う。「EASY BUSY」のコンセプトは帯に「ゴンチチ、世界旅行に出かける。」とあるけど、クレジットを見る限りハワイの歌姫テレサ・ブライトが参加している以外は、録音も含めて特に海外のアーティストとコラボレーションをしているわけではなく、むしろ羽毛田丈史の打ち込みが多くの曲でいい仕事をしている。ゴンチチの2人が世界旅行から帰ってきて、その行程を思い出しながら旅行記を書くかのようにスタジオで音を紡いでいったのだろう。その脳内世界旅行気分こそ彼らの真骨頂だと思う。

あとはあまり指摘されないけど、意図がよく分からないモノクロ写真のジャケットや、ライナーに収録された同じく多数のモノクロ写真がレイアウト含めてとてもよくて、モノとしてもGONTITIのCDの中で一番好きだ。このことはもう6年も前に書いているんだけど、このライナーがそれこそ旅行記なのかもしれない。

GONTITIはかつて特集したことがあるので、そちらもどうぞ。

(2005/4/17)